1970年代にもホンダからスズキへの王座獲得劇はあった！4代目スズキ フロンテまでに至る道と、その後の苦境は繰り返されるのか？【推し車】

スバル360とレースでの激闘を経て、「コークボトル」の2代目へ

ただ、先行した割にスズキの販売は決してパッとしたものではなく、スバル360やサンバー（初代）が好評だったスバルや、オート3輪をはじめとする「商用車の名門」から脱却を図ってR360クーペで参入、キャロルで販売トップになったマツダに及びません。

1963年に鈴鹿サーキットで開催された第1回グランプリは、スズキの苦境を打破する好機と考えたようで、2輪のレースで鳴らしたフルチューン技術としっかりトレーニングを積んだレーサーを集めて、すっかり勝ったつもりでいたスバルを撃破します。

ただし翌年には当然のごとくフルチューンで巻き返しを図ったスバル360に逆襲されて優勝を奪われ、相変わらず販売トップに絡むでもない低迷ぶり…初期の軽商用車「キャリイ」が好評で助かりましたが…という状況。

そこで1967年にはFFからRR（リアエンジン・後輪駆動）化、「コークボトル」と言われる引き締まった曲面美あふれるデザインに強力な21馬力エンジンを積み、スズライトの名を外して独立した2代目「フロンテ」を発売。

これならスバル360にもキャロルにも負けない！…はずでしたが、同年にホンダが31馬力と驚異のハイパワー軽乗用車「N360」を発売した結果、スズキのみならずホンダ以外の軽自動車メーカー全てがホンダ対策に追われるハメとなりました。

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