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知ってる?ジムニーのMT車にアイドリングストップが搭載された「本当の理由」

アイドリングストップの採用で燃費は向上したと言っても……

©PixieMe/stock.adobe.com

ではアイドリングストップ機能は、効果があるのでしょうか。

XCグレートでWLTC燃費を比べてみると、採用前の数値はMT:15.0km/l、AT:13.6km/l。それが採用後には、MT:16.6km/l、AT:14.3km/lに改善されています。

MT車では1km/l以上の燃費向上ですので、ユーザーにとってもかなりのメリットと言えるでしょう。

しかし、ハスラーのハイブリッドXターボ/Gターボ(CVT車)は、FF、4WDとも20km/lを越えているので、それには到底及びません。

「だったら、ジムニーもマイルドハブリッドにすればいいじゃないか」という声が聞こえてきそうですが、それは構造上、難しいものがあるのではないでしょうか。

ジムニーというクルマの特殊さゆえの苦悩も……

まず、ジムニーはラダーフレーム構造で、車重が一般的な軽自動車よりも重いということです。

鋼鉄製のハシゴ形フレームが身上のジムニーは、どのグレードも1t越え。一方、ハスラーは900kg以下。100kg以上の差があります。仮にスターターモーターでアシストするマイルドハイブリッドにしたとしても、それに見合う燃費改善ができるのか疑念が残ります。

第二に、ジムニーの4WDシステムはパートタイム式を採用しているため、マイルドハイブリッドの制御の問題や、ユーザーの使用実態といういくつかの点で難しいところがあるでしょう。

今回採用されたアイドリングストップ機能も、悪路走行時にはほぼ使わない2WDの時だけ作動するようになっているのは、ジムニーというクルマの特殊さを物語っています。

さらに、コストぎりぎりで造られているだろうジムニーにとって、マイルドハイブリッドの採用は大幅な価格アップに繋がりかねません。

前出のスタッフは「今回のアイドリングストップの採用で排出権に余裕ができて、もっと納期が短くなるといいのですが…」と語ります。

すでに登場から4年、本来であれば大きな仕様変更や新ボディバリエーションの追加があってもいい時期。しかし、5ドア車やソフトトップ車の噂はあっても、実際の発売情報はまったく漏れ伝わってきません。

ジムニーは世界に誇る唯一無比の名車ですから、もっと気軽に買えることを、すべてのファンが望んでいるのではないでしょうか。

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執筆者プロフィール
山崎 友貴
山崎 友貴
1966年生まれ。四輪駆動車専門誌やRV雑誌編集部を経て、編集ブロダクションを設立。現在はSUV生活研究家として、SUVやキャンピングカーを使った新たなアウトドアライフや車中泊ライフなどを探求中。現在の愛車は...

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