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【910は牛タンの日!】かつての牛タンのようにアメリカ帰りの日本車たち【推し車】
9月10日は「牛(9)たん(10)の日」!
筆者が住む仙台の名物とされる「牛タン焼き」ですが、20年くらい前には仙台で安く牛タン定食を出す店が急増、しかし2004年のBSE(牛海綿状脳症)問題による米国産牛肉の輸入停止で一気に牛タン不足になり、それ以来地元でも高価であまり食べられなくなりました。
「進駐軍の食べ残し」という定説とは異なり最初は国産牛からスタート、ピーク時に需要を支えていたのが米国産牛タンだったわけですが、今回は同じくアメリカ製で日本車として売られたクルマの中から、それなりの人気となった代表的な3台を紹介します。
トヨタ セプター(1992年)
ワゴンはRVブームに乗ってそれなりに売れた、アメリカ版カムリ
バブル時代、今では考えられないほどの経済大国だった日本は、日米貿易摩擦解消のためにアメリカ製自動車の輸入促進を促され、その一環としてケンタッキー州の工場で生産した米国仕様カムリ(当時は日本仕様と別だった)を日本へ輸入販売したのが、セプターです。
全長4,800mm前後、全幅1,770mmと現在のカムリより小さいものの、まだ3ナンバー車が普及し始めたばかりだった当時の日本では十分に「大きすぎ」で、のちのアバロンやプロナード同様、不人気だけど仕方なく売るようなクルマでした。
どう見ても日本では需要がない2ドアクーペはもちろん、4ドアセダンもあまり売れず、RVブームに乗ったステーションワゴンだけはかろうじて売れたので、当時のセプターワゴンはともかく、セダンやクーペなんてあったっけ?という人は多いかもしれません。
ホンダ シビッククーペ(初代・1992年)
シャコタンにマジョーラのスポコン仕様とか、よく走ってました
スポーツ路線のシビックでまず思い出すのはハッチバックやセダンのタイプR、それに昔のSiRグレードですが、1990年代にはアメリカ製2ドアのシビッククーペがちょっと流行りました。
これも日米貿易摩擦の絡みか、1988年にアメリカ製のアコードクーペ、1991年には同じくアコードワゴンの輸入販売が始まり、1992年には5代目シビックに新設定されたシビッククーペも輸入されます。
通常、この種のセクレタリーカー(女性の通勤用クーペ。現在はSUVに取って代わられた。)は日本で需要がない不人気車の定番です。
DOHC VTECを積むSiRグレードのないシビッククーペもそうなるかと思われましたが、北米のスポコン(スポーツコンパクト)ブームを参考にしたカスタムが流行り、5代目EG型「スポーツシビック」がベースのよくまとまったデザインもあり、なかなかの人気でした。
ホンダ アコードワゴン(2代目・1994年)
カッコイイからと中古で買ったものの、維持に困って手放した人も多そうな
「人気のアメリカ製日本車代表」といえば、5代目アコードがベースの2代目アコードワゴンで、1996年のマイナーチェンジで2.2リッターDOHC VTECのH22Aを積む「SiR」が追加されるや、スポーツワゴンとしてヒットのキッカケをつかみます。
あくまで量販グレードは2.2リッターSOHCエンジンのF22B搭載車でしたが、当時ライトバン仕様を持たない2リッター級スポーツワゴンはスバルのレガシィ ツーリングワゴンくらいで、DOHC VTECのSiRをイメージリーダーとしたアコードワゴンも人気を得たのです。
そのため、アメリカ製日本車としては例外的な人気を誇りましたが、時を経て中古車の流通がメインになると、日本製ではないがゆえに純正部品供給のハードルが高く、人気車だった割に、今では中古車の流通がほとんどありません。
- 最新「アコードワゴン」中古車情報
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本日の在庫数 19台 平均価格 93万円 支払総額 35~175万円
※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。
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- 執筆者プロフィール
- 兵藤 忠彦
- 1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...