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外車コンパクトカーの中古車|100万円台で手に入るおすすめ5選【2022年最新情報】
目次
おすすめの人気コンパクトモデル5選!
コロナ禍になり、不特定多数の人と接触する公共交通期間での移動を避け、プライベートな空間が守られるクルマでの移動が多くの人に支持されています。さらに、半導体不足による新車の納車遅延が発生し、中古車への注目度が高まりました。
中古車の醍醐味は新車の時には高額で手が届かなかったクルマに、割安な価格で乗れること。しかし、忘れてはならないのが中古車は「一物一価」と言われているように、同じ年式、車種そして走行距離であってもほかに同じコンディションのクルマはありません。そのため中古車には定価がなく、様々な条件で変動するのが特徴なのです。
ここでは、予算100万台で購入できる輸入中古車の中から、中古車事情を長年ウォッチしてきた筆者が、様々なブランドの人気コンパクトモデルを5台紹介しましょう。
萩原 文博
1970年生まれ。新車ガイド本の撮影・試乗のために、年間200台以上を試乗。さらに日々中古車相場をチェックし、新旧問わないクルマのバイヤーズガイドを得意とする自動車ライター。
自分だけの1台を見つけたいなら!
MINI ハッチバック(2014年~)
輸入コンパクトカーで圧倒的な人気を誇っているのがMINIです。丸目のヘッドライト、ゴーカートのようなキビキビとしたフィーリングの走り。そしてオンリーワンを作ることができるカスタムパーツの豊富さが人気の秘訣と言えます。
BMWの傘下となり新世代のMINIとして生まれ変わったのが2002年のこと。そして2014年には7年振り、2回目のフルモデルチェンジを行い、3世代目となる現行型MINIが登場しました。これまで3ドアしか設定のなかったMINIハッチバックに2014年10月にリアドアを追加した5ドアモデルが登場しています。
100万円台で購入できる中古のMINIは、旧型モデルのほうが流通台数は多いですが、運転支援システムなどが充実した現行モデルも狙えるようになったので、おすすめは現行モデルです。
現行型MINIは4車種をラインアップしていますが、今回は基幹モデルの3ドアと現行モデルから設定された5ドアのハッチバックモデルを取り上げます。
デザインアイコンである丸型ヘッドライトや六角形グリルというDNAを引き継ぎながら、ボディサイズはさらに拡大され、全幅1,725mmの3ナンバーサイズとなりました。
現行型MINIのボディサイズは3ドアが全長3,835mm(「クーパーS/SD」は3,860mm、「ジョンクーパーワークス」は3,875mm)×全幅1,725mm×全高1,430mm。そして5ドアは全長4,000mm(「クーパーS/SD」は4,015mm)×全幅1,725mm×全高1,445mmとなっています。そして、乗車定員は3ドアが4人乗り、5ドアが5人乗りとそれぞれ異なっています。
現行型MINIに搭載されるパワートレインは、エントリーグレードとなる「ONE」には1.2L直列3気筒ターボ+6速AT、「クーパー」は1.5L直列3気筒DOHCターボ+6速AT、そして最上級モデルの「クーパーS」には2L直列4気筒ターボ+6速ATとなっています。さらに2種類のディーゼルターボエンジンを設定し、「クーパーD」には1.5L直列3気筒ディーゼルターボ+6速AT、「クーパーSD_には2L直列4気筒ディーゼルターボ+6ATで、グレードによっては6MTが用意されています。
2018年のマイナーチェンジで、内外装の変更とともに、エンジンやトランスミッションが変更され、6速ATが7速DCTや8速ATに換装されています。また、円形デザインを多用したインテリアは大型8.8インチのディスプレイが配置され、機能性が大幅に向上しています。さらに前車接近警告機能、衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)など最新の安全装備が採用されています。
現行型MINIハッチバックは現在、約2,000台という非常に豊富な中古車が流通しています。そのうち、約590台が100万円台で購入可能となっています。中古車の平均価格は約251万円ですが、価格帯は約60万~約630万円と幅広く、個体によっては100万円以下でも購入可能です。
MINIハッチバックの中古車の特徴はグレードやボディカラーなどが非常に多彩で、自分の好みにピッタリのクルマが見つけやすいことです。100万円台という予算では、前期モデルの6速AT車だけでなく、2018年のマイナーチェンジ後の7速DCT車も手に入るようになっているため、ぜひチェックしてみましょう。
はじめてのクルマにもピッタリな1台!
フィアット 500(2008年〜)
MINIと並んで、輸入車コンパクトカーの中で人気が高いのがフィアット5 00、通称「チンクエチェント」です。現行モデルの3代目フィアット 500は2008年3月より販売開始され、すでに14年が経過したロングセラーモデルです。
ボディサイズは全長が3,545mm(「500S」は3,585mm)×全幅1,625mm×全高1,515mmと、5ナンバーサイズで取り回ししやすいことが魅力です。
あのルパン三世の映画にも出演した、旧型モデルの個性を損なうことなく時代に合わせてアップデートし、円形のヘッドライトや中央に配置されたエンブレムなどは先代モデルのDNAが色濃く残っています。
軽自動車とほぼ同じというコンパクトなボディながら大人4人がしっかりと座れる室内空間と通常時185L、後席を倒すと最大550Lというラゲージスペースを確保し、実用性の高さを確保しているのも人気の秘訣かもしれません。
フィアット 500に搭載されているパワートレインは、1.2L直列4気筒SOHC+「デュアロジック」という名前のMTモード付きの5速AT。1.4L直列4気筒DOHC+5速AT。そして「ツインエア」と呼ばれる0.9L直列2気筒ターボ+5速ATの3種類。
現在、フィアット 500の中古車は約1000台流通していますが、そのうち約900台は100万円台で購入可能となっています。10年以上販売されているので、流通している中古車の平均価格は約105万円。価格帯は約20万~約320万円と100万円以下で購入できるクルマも多く存在します。
カタロググレードに加えて、豊富な特別仕様車が販売されているのも特徴です。ツインエアはやや個性的なエンジンなので、ビギナーの人は1.2Lや1.4Lエンジンを選ぶと良いでしょう。国産車とは異なるセンスの良さが光るコンパクトカーは、はじめての1台にピッタリです。
狙い目は「ハイライン」のディーラー車!
フォルクスワーゲン ポロ(2018年~)
1996年に導入されて以来、フォルクスワーゲンの主力モデルの1つとなっているのが、コンパクトカーのポロです。日本に本格導入されてから4代目(通算6代目)となる現行型ポロは、2018年3月に登場しました。
100万円台で購入できる中古車のポロは旧モデルのほうが流通台数は多いですが、走行性能&安全性能が大幅に向上した現行モデルも手が届くので、ここでは現行モデルを紹介します。
先代までは5ナンバーサイズを死守していましたが、フォルクスワーゲンのモジュール戦略である「MQB」を搭載した現行型ポロのボディサイズは、全長4,060mm×全幅1,750mm×全高1,450mmとなりシリーズ初の3ナンバー車となったことが特徴です。
取り回しやすさという点では、従来モデルに比べてマイナスですが、走行性能の向上や室内空間の拡大など、非常に大きなメリットがあります。
外観では、迫力あるヘッドライトや、ボンネットのエッジの利いた2本のラインで強い個性を主張。また新デザインのフロントバンパーによってボンネットを低く見せて安定感を強調しています。
インテリアは、これまでの垂直基調のダッシュボードの配置から水平基調へと大幅に変更。先進性を主張するデジタルのディスプレイと操作パネルを可能な限り高い位置に配置することで、高い視認性を実現するとともに斬新でクリーンな新しいレイアウトとなっています。
現行型ポロが搭載するパワートレインは最高出力95psを発生する1L直列3気筒ターボ+7速DSGをはじめ、「Rライン」には、最高出力150psを発生する1.5L直列4気筒ターボ+7速DSG。そしてスポーティモデルの「GTI」には最高出力200psを発生する2L直列4気筒ターボ+6速DSGとなります。駆動方式は全車FF(前輪駆動)のみです。
先進の安全装備はフロントアシストと呼ばれるプリクラッシュブレーキシステムをはじめ、万が一の事故の際に歩行者への衝撃を緩和するアクティブボンネットなどを全車標準装備。上級グレードの「ハイライン」では、アダプティブクルーズコントロール(ACC)を装備しています。
現在、現行型ポロの中古車は約540台流通していますが、そのうち約310台が100万円台で購入できます。現行型ポロの中古車の平均価格は約190万円で価格帯は約95万~約375万円と、100万円以下で購入できる中古車も出回り始めました。
100万円台で購入できる現行型ポロは、1Lエンジン搭載車が中心となりますが、快適装備の充実した「ハイライン」のディーラー車も100万円台で手に入れることが可能です。ディーラー車はコンディションが良いだけでなく、保証も充実していますので、初めての輸入車としても安心して乗ることができます。
安全装備が充実した2015年式以降のモデルがおすすめ!
ボルボ V40(2013年~2020年)
現在のボルボブームを確立したのが、2013年2月に登場した2代目V40です。1995年に登場した初代モデルはステーションワゴンでしたが、2代目は5ドアハッチバックとなりました。残念ながら、2020年をもってV40は販売終了となり、現在は中古車でしか手に入れることができません。
V40のボディサイズは全長4,370mm×全高1,785mm×全高1,440mmで、都市部に多く存在する立体駐車場に対応した優れたパッケージングが魅力です。外観はクーペのような流麗なスタイリングの中に伝説的なモデル、ボルボ1800シリーズにインスパイアされたボディラインを採り入れていているのが特徴です。インテリアは上級モデルと同様にスカンジナビアデザインを採用し、エントリーモデルとは思えないほど細部までこだわっています。
V40に搭載されているパワートレインは、「T4」系には1.6L直列4気筒ターボ+6速AT、「T5 系」には2L直列5気筒ターボ+6速ATで、どちらも2015年式以降は8速ATへと変更されています。そして、「D4」系は2L直列4気筒ディーゼルターボ+8速AT、「T3」系は1.5L直列4気筒ターボ+6速ATとなっています。
駆動方式は2WD(FF)を中心に、クロスオーバーSUVの「T5クロスカントリー」では4WDを採用。ボルボ最大の魅力である安全装備では、事故を未然に回避・軽減するシティセーフティをいち早く、運転支援システムが充実しています。
現在、V40の中古車は約580台流通していて、そのうち約410台が100万円台で購入可能です。中古車の平均価格は約140万円、価格帯は約40万~約380万円と幅が広くなっています。
また、V40クロスカントリーは約150台流通していて、そのうち約70台が100万円台で購入可能です。中古車の平均価格は約200万円、価格帯は約80万~約340万円です。
流通台数の多いV40は、「D4」と呼ばれるディーゼルエンジンモデルも100万円台で手に入れることができます。2015年式以降は、全10種類の安全装備・運転支援機能がパッケージ化した「IntelliSafe10」を装備していますので、この年式以降がオススメです。
貴重なオープンモデルも100万円台で手が届く!
フォルクスワーゲン ザ・ビートル(2012年~2021年)
フォルクスワーゲンのアイコン的存在と言えば「ビートル」です。1938年に生産開始されたフォルクスワーゲン・タイプ1から数えて、3代目となるザ・ビートルは2012年4月に登場し、2021年まで販売されていました。
ザ・ビートルの外観デザインは、初代ビートル(タイプ1)のシルエットを再現させるため、ボディ後端まで延長されたルーフラインを採用しているのが特徴です。
ボディサイズは全長4,270mm×全幅1,815mm×全高1,515mmの3ナンバーサイズとなっています。3ナンバーサイズながら、取り回しの良さの指標となる最小回転半径は5mと、狭い場所での車庫入れなどがしやすい工夫が施されています。
ザ・ビートルに搭載されているパワートレインは1.2L直列4気筒ターボ+7速DSGをはじめ、2L直列4気筒ターボ+6速DSG、1.4L直列4気筒ターボ+7速DSGの3種類。駆動方式はすべて2WD(FF)となっています。
現在、ザ・ビートルの中古車は約820台流通していますが、そのうち、約510台が100万円台で購入可能です。中古車の平均価格は約180万円、価格帯は約30万~約410万円と幅広いですが、個体によっては100万円以下でも購入可能です。
また、ザ・ビートルには開閉時間わずか10秒というソフトトップを採用したカブリオレもあります。こちらの中古車はわずか30台ほどしかありませんが、そのうち3台が100万円台で手が届きます。
手軽にオープンエアを楽しめる4人乗りのオープンカーは貴重な存在なので、クーペだけでなく、カブリオレまで選択肢を広げて探すのも面白いでしょう。
輸入車は国産車に比べて、故障しやすいのでは?と思ってなかなか踏み出せない人もいることでしょう。そういった人には積極的にディーラー系販売店が取り扱う「認定中古車(アプルーブドカー)」を狙ってみると良いでしょう。
車両本体価格は高めになりますが、品質の高さと購入後の保証が充実しています。せっかく気に入って購入したクルマがトラブルばかりでは気分が滅入ってしまいます。そのようなことを避けるためにも、認定中古車はおすすめです。
- 執筆者プロフィール
- 萩原 文博
- 1970年生まれ。高校生のとき授業そっちのけで、中古車専門誌とチューニング雑誌をバイブルとして日々妄想に明け暮れ、大学在学中に中古車専門誌編集部のアルバイトをきっかけに自動車業界デビュー。2006年からフ...