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FRとは?その代表車種と駆動方式の構造と仕組み、メリットとデメリットまとめ!
FRとは?その仕組みと構造とは?

FRとは、フロントエンジン・リアドライブ(Front Engine・Rear Drive)の頭文字の略語で、車の前部にエンジンが位置し後輪を駆動させる方式のことをいいます。
単に「後輪駆動」とも表記されることも多々ありますが、後輪駆動を意味するリア・ホイール・ドライブ(Rear Wheel Drive)の頭文字から“RWD”と呼ばれることもありますが、エンジンが車体後部にあるRR(リアエンジン・リアドライブ)、MR(ミッドシップエンジン・リアドライブ)も同じ後輪駆動ととなるため区別が必要です。
FRの構造、仕組みとは?
↓トヨタ・86

FR前輪上部にエンジンが位置しプロペラシャフトとデフ(ディファレンシャルギア)を介して後輪を駆動させる仕組みとなります。
前後の重量配分を適正にするために重たいトランスミッションを後輪側に位置させる「トランスアクスル」という構造を持つ車があります。
セダンやクーペ、ハッチバックなどのボディ形状では、ボンネット下にエンジンが積まれ、室内床部をプロペラシャフトが貫通する構造となり、1BOXやトラックなどのキャブオーバー型の自動車では運転席と助手席の下にエンジンが置かれる構造となります。
FRの特徴とは?
前輪は操舵、後輪は駆動と役割分担ができることから、次の項でご紹介するFR車のメリットが生まれ、スポーツカーや大型のセダンに多く採用されています。
また、大型トラックはFRばかりとなります。FRは自動車文化の始まりの頃から今でも採用され続けている駆動方式というのも特徴的です。
↓世界で最初の量産自動車「フォード・T型」の駆動方式はFRでした。1908年から製造。

↓世界最高峰のセダンと言われる、メルセデス・ベンツ S600 マイバッハ駆動方式はFR。車両価格は2,626万円。

FRのメリットとは?
↓FR・ライトウェイトスポーツカーの名車 AE86型カローラレビン&スプリンタートレノ。
スプリンタートレノはアニメ「イニシャルD」で有名になりました。

メンテナンス性が良い
FFは車の前部に、RRは後部にエンジンやトランスミッションなどの車の主要構造物が積み込まれているため、スペースの余裕が少なくなりやすい構造ですが、FRは空間的に余裕が出やすい構造となります。
このスペースの余裕はメンテナンス性の良さに直結します。このため整備を頻繁に行う必要のある車には最適な駆動方式となり、タクシー向けの車はFRばかりとなります。
ハンドリングが軽快
後輪が車を押す仕組みとなり操舵輪の前輪は軽快な動きとなります。
小回りが効く
前輪はステアリング機構のみとなりスペース的にもタイヤの切れ角が大きく取れるFRは小回りが効くメリットを持ちます。
高出力のエンジンに対応しやすい
前輪は操舵、後輪は駆動を役割分担ができるため、タイヤへの負担も分担できます。
このためタイヤの性能に余裕があることと、構造的に大型の高出力エンジンを積むのが容易になるメリットがあります。
効率的な加速ができる
車は加速するとき後ろ向きに荷重が掛かるため、後輪で駆動することはパワーロスを軽減させることができます。
タイヤのローテーション回数が少なくすむ
前輪の負荷が大きいFFと比較すると前述しました全後輪の役割分担が分かれるFRの方がタイヤの減りは偏らなくなります。
このためタイヤのローテーション回数が少なくなります。
ドリフト走行がしやすい
カーブを曲がるときドリフト走行がタイム的に早いのかどうかの議論は置いておいて、前輪に比べて後輪への荷重が少ないFRは後輪を滑らして走るドリフトに適しています。
次のページではメリットばかりではないFRのデメリットや代表車種なども紹介します。
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