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【オペルの歴史と名車】稲妻マーク、再び日本へ!
目次
オペル 2021年に再上陸。日本を選んだ理由とは
2020年1月、ドイツメーカー「オペル」が、2021年の日本市場再参入を発表しました。日本での販売を2006年に終了していたオペル。今回の再参入にあたって、投入モデルは3車種。コンセプト「PACE!」のもとで、EV仕様もラインナップに加わるようです。シンガポールに次ぎアジア2番目の地に日本を選んだのは、「ユーザーの要求レベルが高く、この地で成功すれば世界で成功できるから」と語ったCEO。2021年はオペルに注目です。
オペルの社名とロゴにはこんな意味があった
オペルの正式名称は「アダム・オペル AG」。社名の由来はズバリ創業者の名前です。1862年、アダム・オペルがドイツ・リュッセルスハイムに創立したミシン製造会社が その始まり。アダム没後、息子達が自転車製造を経て1899年に、自動車製造へと乗り出すこととなりました。
オペルのロゴはドイツ語の「Blitz(ブリッツ)」に由来し、雷光を意味します。稲妻をかたどったロゴは1965年から使用され現在に至り、結束や強さ・先進性を表現しています。
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良質な大衆車を。メーカー「オペル」の特色とは?
車の製造開始から121年の歴史を持つオペル。その企業精神は一貫し「民主化されたイノベーションをあらゆる人に届ける」というもの。それを証明するように創業時から、製造する車はステータスとして保有するものではなく、人々が生活の上で使用する大衆車をメインとしています。また、技術力に優れ、信頼性が高いモデルが多いのも特徴です。
オペルの歴史「イノベーションをあらゆる人に」
ドイツ・カーメーカー「オペル」の121年にわたる車づくりには、度々の試練があり、それを乗り越えることで強くなった歴史があります。
【1899年】オペル 車の製造スタート
アダム没後、息子達によって車の製造がスタート。1909年には排気量1.0Lの小型車「ドクトルヴァーゲン」を発売。同モデルは開業医の往診用に活躍し、ヒットとなりました。
【1929年】大戦と不況でGM傘下に。あらたな小型車がヒット
第一次世界大戦やその後の不況により、1929年オペルはGM傘下のドイツ部門となります。1930年代に入るとあらたな小型車「カデット」や「オリンピア」がデビューし、人気を博しました。
【1940年】再びの戦禍。中型トラックを大量生産
第二次世界大戦でGMが撤退するなか、オペルは量産体制を生かし、中型トラック「ブリッツ」をデビューさせます。ブリッツは、物資や兵士輸送の要として大いに活用され、戦後も同社を代用するトラックとして活躍します。
【1962年】小型車復活と日本人デザイナーの活躍
戦後、再びGM傘下となったオペルは、1962年にはカデットの販売を再開。また、日本人カーデザイナーの草分け・児玉英雄氏がデザインに携わり、その後約40年に亘り活躍。日本での販売も再開されました。
【2006年】日本販売の終了とその後の再生
1980年から1990年にかけ、マンタ・ヴィータ・ベクトラ・オメガなど、日本での販売も順調なオペルでしたが、2000年代に入ると販売は思うように伸びず、2006年には販売を終了。その後、2017年にはグループPSAとなり、あらたな攻勢に出ています。
オペルの歴史を飾った名車を振り返る
ドクトルヴァーゲン
「お医者さんの車」を意味するドクトルヴァーゲンは、オペル創世期の名車。排気量1Lに2シーターの小型車は、その名の通り開業医の往診用に重宝され人気を博しました。
カデット
1936年に誕生し、その後1992年まで製造されたオペルを代表する小型車カデット。フォルクスワーゲンのタイプ1とは常に良きライバルでした。また、4代目カデット Cは、いすゞ ジェミニとは兄弟車で、WRCでも活躍します。
GT
カデット Bをベースにスポーティなスタイリングとリトラクタブル・ヘッドランプを持つ「GT」は、アメリカでは特に人気で、そのフォルムから「Son of Stingray(コルベット・スティングレーの息子)」と呼ばれ、日本でも販売されました。
マンタ
日本人デザイナー・児玉英雄氏が携わったことでも知られるマンタの初代は、ポニーカーを彷彿とさせるスタイリングを持つ名車。オペルのあらたなフロントフェイスデザイン「バイザー」にもインスピレーションを与えています。
ベクトラ
アスコナの後継として1988年にデビューしたベクトラはオペルが誇るDセグメント。なかでも2代目にあたるベクトラ Bは、日本でも4万台あまりの販売台数を誇った人気車。空力を意識した引き締まったフォルムとボディ一体型ミラーが美しいと評判を呼びました。
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本日の在庫数 2台 平均価格 99万円 支払総額 90~107万円
カリブラ
一時中止となるドイツツーリングカー選手権(DTM)において、最後のシリーズチャンピョンに輝いた名車「カリブラ」。ベクトラ Aをベースに2ドア・スペシャルティカーとした同モデルは、日本でもNAとターボモデルが投入され、最大出力200psを誇りました。
アストラ
オペルのグローバルモデルとしてベストセラーを誇るCセグメント・アストラ。カデットの流れを汲み、アストラに統一されたのは1991年。日本にも導入され、使い勝手の良い身近な輸入車として認知されました。
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本日の在庫数 6台 平均価格 83万円 支払総額 59~107万円
コルサ
日本では同名既存モデルがあるため「ヴィータ」の販売名を持つコルサ。オペルを代表するコンパクトハッチは、アニメ「トムとジェリー」がイメージキャラクターを務めたロングセラー車。2021年の再上陸モデルとして7代目Fとなる「コルサ」が投入予定です。
コンボ/コンボ ライフ
1986年にLCV(小型商用車)として、カデットをベースとして誕生したコンボ。当初は働く車としての活躍でしたが、4代目コンボ Dとなってからはオペルのミニバンとしてファミリー層向けに大きく変貌。2021年の再上陸モデルとして5代目 コンボ Eとなる「コンボ ライフ」が投入予定です。
インシグニア
オペルのフラッグシップでDセグメントのインシグニアは、2008年ベクトラの後継モデルとしてデビュー。セダンをはじめ、ハッチバック、ワゴン、クロスオーバーSUVなどバラエティ豊かなラインナップで、ヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーにも輝いています。
グランドランド X
2017年にワールドプレミアが実施されたグランドランド X。モデル名に付くXとはクロスオーバーSUVを指し、落ち着いた内・外装がオンロード使用にも最適な秀逸車。2021年投入予定モデルにも選抜され、そのなかにはPHEVが選択可能とのこと。期待値は十分です。
現行型で生産終了?クラウンの歴史を振り返ろう!
- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...