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「見た目はZ、中身はGT-R」1,300馬力超のモンスターマシンがSEMAショーに登場
目次
日産が2022 SEMAショーに出展!カスタムコンセプトなどを展示
2022年11月1日よりアメリカ・ラスベガス州で開催される、世界最大級の車のアフターパーツ見本市『2022 SEMAショー』に日産が出展。
日産の米国部門は、2022年10月28日に6つのコンセプトカーを公開しています。
なかでもフロンティアとフェアレディZでは、趣向の異なるカスタムコンセプトを各2台展示。パフォーマンスの高さを予感させるものや、オールドルックのドレスアップなど、さまざまなスタイルでカスタムカー文化へアプローチしています。
日産がSEMAショーで新型フェアレディZのフォーミュラ・ドリフト車両を公開予定
日産はアメリカ・ラスベガスで2022年11月1〜4日にかけて執り行われるSEMAショー2022において、6台新しいコンセプトカーと新型フェアレディZ GT4を公開する予定です。そのなかには、新型フェアレディZのフォーミュラ・ドリフト車両も含まれます。
この車両は、フォーミュラ・ドリフトで3度のワールドチャンピオンに輝いているクリス・フォースバーグ選手が2022年シーズンを戦った車両であり、日産とフォースバーグレーシングとの固いパートナーシップにより実現しました。
最大の特徴は、入手が難しいフェアレディZの2023モデルをいち早くドリフトマシンに仕上げていることに加え、R35型GT-Rの3.8L V型6気筒ツインターボエンジンを1,300HP(1,318PS)までパワーアップして搭載している点です。
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「アメリカのZ使い」クリス・フォースバーグ選手とは
クリス・フォースバーグ選手はアメリカ・フォーミュラ・ドリフトの立役者。2004年のデビュー以来すべての大会に出場し、通算57回の優勝と3度のシーズン優勝を獲得しているアメリカドリフト界のスタープレイヤーです。
自身のドリフトチームであるフォースバーグレーシングでは、ドリフトマシンやカスタムカー製作も行っており、新型フェアレディZのドリフトマシンもクリス・フォースバーグ選手自身が製作した車両です。
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1300馬力のドリフトZの制作過程
フォースバーグレーシングでは、クリス・フォースバーグ選手が以前にフォーミュラ・ドリフト車両として使っていた370Zや、排気量を4.1Lまで拡大したGT-Rのエンジン搭載する日産 アルティマなど多くの車両製作実績があります。
車両製作はチームスタッフ数名による手作業。車両は一度ホワイトボディにされ、マットから配線まであらゆるものを除去。補強とロールケージを装着したうえで、フェンダーを拡大するためにフェアレディZの2023年モデルの真新しいボディが大胆にもカットされます。
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VRエンジンを搭載する車両同士でも簡単にはいかない
フェアレディZに、GT-RのVR38DETTを載せるためにも、ボディと干渉しないようにセンタートンネル付近をカットする必要があります。組み合わされる変速機は、強度も高く故障も少ないとクリス・フォースバーグ選手が太鼓判を押すG Force製GSR4速トランスミッションで、ピット走行用ギアと発進用ギア、走行用にハイとロー合計4速あれば競技には十分とのことです。
走行に関わるあらゆる部分に手が加えられ、ボディワークも自製のワイドフェンダーを装着。もちろんNOS(ナイトラス・オキサイド・システム)も搭載されます。ボンネットから突き出る2本の筒はボンネットピンではなくマフラーです。
こうした経緯で、日産 GT-Rのエンジンを搭載した1,300HP(1,318PS)のフェアレディZのドリフトマシンが誕生しました。クリス・フォースバーグ選手のYoutubeチャンネルでは、このフェアレディZのドリフトマシン製作過程を記録した10編にもわたるドキュメンタリー動画を公開しています。
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- 執筆者プロフィール
- 伊藤友春
- 1981年生まれ。自動車専門Webライターとして執筆活動中。自動車の構造に明るく、ほとんどの整備や修理をDIYでこなす。輸入車・コンパクトカー・変わったデザインやコンセプトの車が好きで、現在の愛車はその最た...