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あの頃が最も楽しいクルマだった?フロントミッドシップの国産FRスポーツたち【推し車】
「ミッドシップのスポーツカー」といえば、通常はキャビンと後輪の間、あるいは後輪前のキャビン下にエンジンを配したリヤミッドシップ車(大抵は後輪駆動などでMR車)を指します。
しかし実際は、前後タイヤ間ならフロントにエンジンを配してもミッドシップの一種で「フロントミッドシップ」と呼ばれ、特にフロントエンジン後輪駆動のFR車で前後重量バランス最適化、ホイールベース延長による安定性向上のため採用例が増えました。
フロントミッドシップの国産FRスポーツの中から、注目すべき3台を紹介しましょう。
マツダ RX-7(3代全て)
オイルショックによるガソリン価格高騰で、パワフルで安価な実用エンジンとしては命脈を絶たれたマツダロータリーでしたが、高級車やピュアスポーツカー用として再起、後者は1978年に誕生した初代SA22型RX-7でした。
リトラクタブルヘッドライト、実用性の高いテールゲートを持つ3ドアファストバッククーペというスタイルは2代目FC3S、3代目FD3Sまで共通。
縦置きローターの回転をそのまま駆動軸に伝える特性上避けられない、回転トルクによる左右モーメントの違いを軽減すべく、可能な限り低く後退させたロータリーでフロントミッドシップ化。
それまでの直線番長的なロータリー車を、コーナリングマシンへと変えました。
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本日の在庫数 29台 平均価格 614万円 支払総額 355~1,530万円
スズキ カプチーノ
あくまでコンセプトカーとして開発したつもりが、東京モーターショーへ展示した際に名物会長(当時は社長)の鈴木 修氏特有の「天啓」で「市販します!」と言ってしまい、1991年に発売された軽自動車唯一のフロントミッドシップFRスポーツ。
660ccDOHCターボエンジン、ジムニーや軽商用車から流用した駆動系、車体寸法といった部分は確かに軽自動車なものの、4輪ダブルウィッシュボーン独立懸架サスペンションや強固なオープンモノコックによる本格オープンスポーツであり、まさに規格外。
パワートレーンを流用したケータハム セブン類似のニアセブンの元になり、現在は本家ケータハムが軽登録のセブン170を販売しています。
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本日の在庫数 120台 平均価格 135万円 支払総額 50~520万円
ホンダ S2000
ホンダが創業50周年記念事業として開発、1970年に販売終了したS800以来29年ぶりのFRオープンスポーツを発売。
強固なハイXボーンフレーム構造のモノコックへ、8,300回転で最高出力を発揮する超高回転型DOHC VTECエンジンF20C(前期型AP1)をフロントミッドシップへ搭載した、「オープンスポーツの皮を被った超スパルタンなリアルスポーツ」でした。
後期型のAP2ではエンジンを2.2リッター化、特性もマイルドにしたF22Cへ変更するなど改良するも、ホンダにはFR用ATがなかったため6速MT車のみだったため販売こそ振るいませんでしたが、自然吸気2リッター級FRでは最強クラスのマシンです。
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本日の在庫数 203台 平均価格 457万円 支払総額 185~1,531万円
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- 執筆者プロフィール
- 兵藤 忠彦
- 1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...