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「珍車」と「革命的な車」は表裏一体?海外のこれは!という珍車たち【推し車】
日本で「外車」と言えばステイタスシンボル的な高級車か、デザインや文化、性能に共感した名車がほとんどですが、実際に海外へ目を向ければ日本にはなかなかなさそうな「珍車」が作られています。
今回は日本へ正規または並行輸入されているかどうかに関わらず、海外のこれは!という珍車を厳選して3台紹介しましょう。
これは珍車と呼べるのか?と思う方もいるやもしれませんが、そこはあくまでひとつの意見ということでお許しください。
シトロエン 2CV サハラ4×4(1958年)
フォルクスワーゲンのビートルと並ぶ戦前生まれで、フィアット500(2代目のNUOVA500)のように愛され、ミニのように長く作られたフランス製大衆車の傑作、シトロエン 2CVに存在する多数の派生車の中で、とりわけ特異なのがサハラ4×4。
その名の通り四輪駆動車ですが、なんと前後にエンジンを搭載するツインエンジン!
最近のハイブリッド車やEVなら小型のモーターを前後、あるいは左右に搭載するのも珍しくありませんが、内燃機関の市販乗用車ではかなり珍しく、他の例が思いつきません。
その名の通り北アフリカの植民地向けに開発、エンジンは別々にも同時にも動かせて、同時稼働での最高速は105km/hだったそうです。
ランボルギーニ LM002(1986年)
SUVのウルスが好調、小型モデルも開発中と言われるイタリアのランボルギーニですが、1970年代には米軍からの要請で軍用高機動車「チーター」を開発していた事は、知らない人が多いかもしれません。
リヤミッドシップで安定性に欠けたチーターは失敗作でしたが、ランボルギーニはその後も4WDオフローダーの開発を続けて1986年にLM002を発売、チーターの教訓を活かし、フロントに搭載されたエンジンはなんとカウンタックと同じV12エンジン。
ランボルギーニらしい高級高性能SUVですが、当時はスーパーカーメーカーのSUVに現在ほどの価値は認められずに生産数は少なく、ウルス発売時にもあまり話題になりませんでした。
フィアット ムルティプラ(1998年)
3人掛けシート2列の6人乗りミニバンというパッケージは、日本でも例があり珍しくはありません。
しかしムルティプラが珍車以外の何者でもない理由は、その独特というか、まったりとしていてコクがないというか、とにかく「いかなる意味でも」一度見たら忘れられないデザイン。
ウーパールーパーのようなフロントマスクに小さなヘッドランプのロービーム、ボンネットとキャビンの段差にヘッドランプのハイビームが配置するなど、どうやったら思いつくのでしょうか。
日本人にはついていけない、イタリア人なら納得のデザインセンスというわけではなかったようで、2004年のビッグマイナーチェンジではごく普通のデザインへ変更されました。
※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。
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- 執筆者プロフィール
- 兵藤 忠彦
- 1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...