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RRとは?駆動方式の構造と仕組み、メリットとデメリットは?歴代のRR車もご紹介!

自動車のスペックを語る上では欠かせない「RR」について詳しくわかりやすくご紹介します!駆動方式の構造、仕組みといった基本的なことから、メリットやデメリットについてご覧いただけます。また、歴代のRR車を写真付きでご紹介!どうしてRR車が珍しくなったのかの理由もおわかり頂けます!

RRとは?どんな特徴がある?

↓RR車の構造概念図

RR(リアエンジン・リアドライブ)の構造

RRとは?

RRとはリアエンジン・リアドライブ(Rear Engine・Rear Drive)の頭文字を取った略称で、車体の後部にエンジンがあり後輪を駆動する方式の名称のことをいいます。

RRの構造は?

上の概念図のとおり後輪車軸の真上もしくはそれより後部にエンジンが位置しています。
エンジンが後輪車軸より前に位置するとMR(ミッドシップ)になります。

MR(ミッドシップ)についての詳しくはこちらのまとめ記事をご覧ください。

RR車の特徴は?

RR車は後ろにエンジンがあるため外見上のデザインはフロントノーズを低くできる特徴があります。(もちろん1BOXは除きますが)
ボンネットを開けると、そこにはスペアタイヤや収納スペースがあることがほとんどです。

↓ポルシェ 911のボンネットの中

RR車ポルシェのボンネットの中

出典:http://carrera703.exblog.jp/

現在はRR車が珍しくなってしまいましたが、1960〜70年代の小型車には非常にたくさんのRR車が製造販売されていました。

車の重量の大部分を占めるエンジンとトランスミッションが後ろにあるため、重量の大部分が後輪車軸に掛ることになります。

この特徴は走行性能に大きな影響を与えます。
この点は次項からのRR車のメリット・デメリットで詳しくご紹介します。

RR車(リアエンジン・リアドライブ)のメリットとは?

↓RRのスポーツカー代表、ポルシェ 911

RR(リアエンジン・リアドライブ)のメリット

出典:http://www.planet-9.com/

シンプルな構造

操舵輪(ハンドルを切る車輪)は前輪部分にとエンジンやトランスミッションなどの駆動系は後輪部分にと車の主要な構造を前後にシンプルに分離することができます。

シンプルな構造はコストやメンテナンス性に大きなメリットが発生します。

室内空間が広く取れる

エンジンやトランスミッションなど車の主要な部分を車体の後部へ押しやることができますので、室内空間を広く取れるメリットがあります。

小回りが効く・ハンドル操作が軽い

車のフロント部分の機械的構造物は操舵装置のみとなり空間をたっぷりと取れます。
ハンドルを切ったときの前輪の曲がりも目一杯取れます。

これは操舵輪の切れ角を大きく取れて小回りが効きやすくなることに加え、前輪に掛かる重量が軽いためハンドル操作も軽くなるメリットがあります。

1960〜70年代のコンパクトカーにRR車が多かったのは、その理由が背景となっています。
当時はハンドル操作をアシストするパワーステアリングが装備されておらず、ハンドル操作が軽くなり車両空間も広く取れ、シンプルな構造で低コストな生産ができることからRR車が小型車の主流となっていました。

加速力が強い

車は加速するとき後ろに荷重がかかります。
重たいエンジンが後輪にたっぷりと重量を掛けていますので、アクセルを目一杯踏んでスタートするときタイヤが空転しにくくなります。

停止状態でもしっかりと後輪に荷重がかかった状態で、さらに加速のGによって後輪に荷重がかかるためRR車特有の“ロケットスタート”が可能となります。

ブレーキ性能に優れる

ブレーキを掛けると車は前の方に荷重が掛かります。重たいエンジンが後ろにあるRR車はブレーキを掛けると前輪と後輪両方バランスよく荷重が掛かることになります。

RR車のスポーツカーの代表車ポルシェはこのブレーキ性能の良さと加速力の良さが世界的に高い評価を受けています。

フロントノーズが低くできる高いデザイン性

高さのあるエンジンがフロントにないため、フロントノーズは極限まで低くできます。
これは流麗なデザイン性を生み出します。

ポルシェをはじめとするRRのスポーツカーのデザイン性の高さの理由となっています。

RR車のデメリットとは?

↓RRの代表、ポルシェ カレラS(2009年式)

RRのデメリット

出典:http://www.seriouswheels.com/

直進安定性が悪い

これはRRのメリットである「小回りが効く・ハンドル操作が軽い」がデメリットになってしまう点です。車の後ろに重量物があるため、駆動輪は言わばスカスカです。

このため直進安定性はどうしても悪くなるデメリットが生じます。操舵輪にずっしりと荷重が掛かっている方が直進安定性は向上します。

コーナリングはオーバーステアの傾向

これは前述の直進安定性の悪さと関連します。

前輪が軽く後輪が重たいためコーナーを曲がるとき、後輪から前輪を斜めに押し出す力が働き、車はカーブの内側に巻き込むようになってしまう“オーバーステア”の傾向が出てしまいます。

車が高性能になるとフロントのスペースが犠牲になる

1960〜70年代の自動車文化の黎明期には、もてはやされたRRですが技術が向上し車が高出力化、高速化するとフロントサスペンションやフロントブレーキは単純な構造では走行安定性と安全性を保つことが困難になるため複雑化、大型化していきます。

これによりフロント部分(ボンネット)のスペースがサスペンションにスペースを奪われるなど、車のトータル的な空間が効率よく取れなくなります。

このデメリットはRR車が廃れていった最大の要因の1つです。

スポーツ走行では運転が難しい

RRは特にコーナリングが難しいとされています。前述しましたが、加速しながらカーブを曲がると前輪側の荷重が抜けてしまうためコーナーの内側に巻き込むオーバー
ステアとなります。

早くコーナリングをするためにはカーブの直前で適切なスピードに減速、さらにカーブを曲がり切るまでは前輪に荷重が掛かるよう適度な減速をしつつステリング操作をし、カーブを抜けきった瞬間にアクセルを踏み込み加速といった高い運転技術が求められます。

歴代のRR車をご紹介!

ポルシェ 911

スポーツ・RRと言えばポルシェの名は必ず筆頭に上がる名車です。

出典:http://www.porsche.com/


最新型のポルシェ 911 R はシリーズで最高峰のスペックと車両価格となります。
・最高出力:500ps
・車両価格:2,629万円

フォルクスワーゲン・ビートル・タイプⅠ

フォルクスワーゲン ビートル タイプⅠ

世界中で最も売れた大衆車、フォルクスワーゲン・ビートル・タイプⅠ
現在でも途上国では大活躍しているRR車です。

最新モデルのニュービートルは残念ながらRRではなくFFとなっています。

スマート

RR車 スマート・フォーフォー

出典:http://www.smart-j.com/


スマート・フォーフォー
先代はFFですが新型スマートからRRになりました。

ルノー・トゥインゴ

出典:http://www.renault.jp/

新型ルノー・トゥインゴは前述のスマートと同じボディとなるRR車です。

2016年7月に限定50台で予約受注された「5S」(サンクS)は5速MT仕様で即日完売したというニュースがありました。

タッカー・トーピード

RR車 タッカー・トーピード(1948年型)リア

出典:http://silodrome.com/

RR車 タッカー・トーピード(1948年型)リア

出典:http://silodrome.com/

↑1948年型 タッカー・トーピード
 アメリカの代表的なビンテージカーの1つ。
全長5.5m、全幅2mの大きなボディと美しいデザインが特徴。

このスタイルでRRとは非常に珍しいですね。

番外編:バス

↓日野・セレガ

出典:https://www.hino.co.jp/

エンジンは高さがあるため、エンジンを車両後部に位置させることでトラックのように運転席を高くあげる必要がありません。(トラックは後ろが荷室なのでエンジンは前になります)

また、エンジンの音と振動が車両後部にあることから室内を静かにできるというメリットもあるためバスでは世界的にRRが主流となっています。

RR車まとめ 〜日本車にはRR車は数少ない〜

↓日本車では珍しいRR車、日野・コンテッサ 900

RR(リアエンジン・リアドライブ)についてのまとめ記事はいかがでしたでしょうか?

RR車は技術が発展した現在では強いメリットとはなくなってしまったようです。
かねてから日本ではRR車は数少ないのが特徴です。

一方でポルシェのようにRRがアイデンティティとなった911や、新型コンパクトカーがRRでデビューしているスマートやルノー・トゥインゴなどは非常に興味深いのではないでしょうか?

MOBYでは、すべての駆動方式について、わかりやすく詳しくご紹介しています。
下記のまとめ記事も併せてご覧ください!

RR以外の駆動方式の仕組みやメリットとデメリットを知りたい方にはこちらの記事!