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エンジン車消滅のカウントダウンがはじまる…あと9年で「Euro 7」適用か
欧州自動車メーカー団体が2030年適用の可能性をコメント
ヨーロッパの自動車メーカー団体「欧州自動車工業会(ACEA)」は、ヨーロッパの排出ガス規制「EURO7(ユーロ7)」が2030年までに内燃機関を禁止にする可能性があるとコメントしました。
2021年から燃費規制強化
ユーロ7は2025年にEU加盟国での導入が予定されている自動車の排出ガス規制です。
現在適用されている規制は「ユーロ6」で、2021年から追加された燃費規制では、EU加盟国内で自動車の販売メーカーに対して、自動車の二酸化炭素(CO2)の排出量をメーカー平均で走行1kmあたり94.9g以下に抑える必要があります。
燃費で換算すると、各メーカー販売全車種の燃費を平均24.44km/L以上にする必要がある厳しい目標です。
目標未達の場合は巨額な罰金を課せられる
1kmあたりのCO2排出量超過1gごとに、販売1台あたり95ユーロ(2021年6月2日時点の日本円で133円)の罰金が課されます。
10万台を販売したメーカーの平均燃費が23km/Lだった場合、1kmあたりの二酸化炭素排出量は6g超の100.9gとなるため、6780万0000ユーロ、日本円(2021年6月2日時点)で90億1740万0000円の罰金です。
Euro 7はさらに厳しい規制へ
ユーロ7は、ユーロ6以上の厳しい規制になる見込みです。
ユーロ6ではCO2以外に、排出ガス内に含まれる窒素酸化物(NOx)や粒子状物質(PM)も規制の対象になっていますが、ユーロ7はさらに規制対象となる物質が追加されると言われています。
ユーロ6をクリアできたものの、ユーロ7への対応には苦戦を強いられているメーカーが多いようです。
事実上、EVへの転換とガソリンエンジンの廃止を強いられることになるでしょう。
規制強化によるユーザーへの影響は?
罰金などはメーカーに対して課せられるもので、ユーザーに直接的な影響はありません。
しかし、車両価格の上昇やスポーツカーなどの販売終了など、間接的な影響が出ることが予想されます。
日本でも2030年からガソリンエンジン廃止?
このユーロ7は、現在も内容の調整がおこなわれているものの、現在よりも厳しい内容になることは間違いなく、2030年に導入される可能性が高いです。
EU加盟国で適用される規制ですが、ACEAにはトヨタも加盟しており、日本もこの規制にあわせるものと思われます。
数々の名機が誕生し、ときには人々にロマンを与えてきたガソリンエンジン。廃止となったとき、悲しみの声が挙がることは想像に容易いでしょう。
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- MOBY編集部
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