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【四国自動車博物館に行ってみた】2000GTやデロリアンから謎のフェラーリまで50台超

四国自動車博物館とは?

四国自動車博物館 外観

四国自動車博物館
©井上大

四国自動車博物館は、高知県香南市にある自動車と二輪車の博物館で、マニアもうなる非常に貴重なコレクション車両の数々が展示されています。

四国自動車博物館の概要

四国自動車博物館 内部
©井上大

四国自動車博物館はネッツトヨタ南国株式会社によって運営される博物館です。
1990年に地域活性化を目的とし、大豊町で開館しました。
1996年に建物の用途変更のため一時閉館、2001年12月に現在の場所に再オープンしました。

この博物館に所蔵されているのは、アルファロメオやポルシェなど欧州のレーシングカーやラリーカー、トヨタ2000GTやダルマセリカなどの国産名車また二輪車やレースカーに至るまでの、名だたる名車の数々。
そしてこれらのコレクションすべては、すぐに始動できる最高のコンディションで保存されています。

営業時間・アクセス・入場料

所在地高知県香南市野市町大谷896
TEL0887-56-5557
開館時間10:00~17:00
休館日月曜 (祝日の場合開館)
入館料大人:800円
高校以上学生:500円
小中学生:300円
65歳以上:600円
障がい者:半額
*ネッツトヨタ南国でTS3カードにご加入の本人は無料

デロリアンやランチアストラトスなど外車は20台余りを展示

デロリアン(DMC-12)【映画バックトゥザフューチャーの車】

デロリアン
©井上大

入口を入って右側、まず目に飛び込んでくる車からご紹介します。

実際の車名は「DMC-12」ですが、映画 バックトゥザフューチャーの影響により「デロリアン」が通称となっています。
DMC-12は、ゼネラルモータースの副社長(ポンティアック担当)であったジョン・ザッカリー・デロリアンが設立したデロリアンモーターカンパニー(DMC)が製造し、市販もされていました。

展示車両は『Back to the Future』シリーズ1に登場する車両をモチーフに制作されたもので、内部の計器類も映画さながらに再現されています。

ポルシェ ターボRSR

ポルシェターボ RSR
井上大

ポルシェ ターボRSRは、1976年のFIAの定めたグループ4規定にあわせ製造されたレース用GTカーです。
ベースである911/75型をターボチャージャーにて過給、ポルシェ初の水冷式インタークーラーが左右に設置され、485馬力を発揮します。
ル・マンをはじめとする、世界各国のレースに参戦し好成績を収めました。

ランボルギーニ カウンタック

ランボルギーニ カウンタック
©井上大

ランボルギーニ カウンタックは、ガルウイングのドアが特徴的な、スーパーカーの代名詞とも言える車です。
ここに展示されているのは、1974年に登場した「LP400」です。

1971年ジュネーブショーでマルチェロ・ガンディーニのデザインにて初めて発表されたLP500と同じ、イエローのカラーリングが目に眩しい1台となっています。

チゼータ フェニス TTJ Spyder

チゼータ
©井上大

チゼータ フェニス TTJ Spyderは、過去ランボルギーニに在籍し、アメリカでスーパーカー販売に成功していたクラウディオ・ザンポーリと、ミュージシャンとして人気を得ていたジョルジオ・モロダーが立ち上げた「チゼータ・モロダーSRL」というメーカーの車です。

デザイナーが同じであるため、ランボルギーニ ディアブロと酷似しています。
さらに、同じイエローのカウンタックの横に展示されているため、ますますランボルギーニに見えますが、搭載するエンジンはなんとV型16気筒!

展示車両は日本製高級カーオーディオメーカーのデモカーとして使用されていたもので、生産台数は1台のみとのこと。大変貴重なマシンです。

ロータス ヨーロッパ / ロータス スーパー7

©井上大

イギリスの名門メーカー・ロータスの車は2台並べて展示されています。

写真右側の黄色いマシンは「ヨーロッパスペシャル」。最高出力126ps・最高速約209㎞/hと当時1600ccクラスでは当時世界最速でした。

その左側に置かれている、フォーミュラーカーにフェンダーを被せたようなフォルムのオープン2シーターは「スーパー7」です。
比類ないライトウェイトスポーツ構造、搭載可能なエンジンの種類の豊富さ、チューニングの手軽さから、行動を走るレーシングカーとして今もなお愛好家を魅了する名車です。

フィアット アバルト 131 ラリー

フィアット 131 ラリー
©井上大

フィアット アバルト 131 ラリーは、WRCにて3シーズンチャンピオンに輝いたマシンです。

エンジンはフィアット132用の1995cc水冷直列4気筒DOHCを16バルブ化するなどのチューンが施され、ノーマルの112HPに対し140HPのパワーを得ていました。

フィアット アバルト2000 スポーツスパイダー

フィアット アバルト2000
©井上大

フィアットからはもう一台、オンロードカーも展示されています。

1967年末から生産が開始されたこのアバルト2000は、1968年・69年と、ヒルクライム・オープンロード・サーキットを問わず、出るレースすべてでクラス優勝を果たしたマシンです。
ヨーロッパ中のメイクの中で最も優れたグループ6カーと言われました。

ランチア ストラトス

ランチア ストラトス
©井上大

ランチアからは3台のラリーカーが並べられていますが、最も外観が特徴的な、ランチア ストラトスをご紹介します。

1974~76年の3年連続メイクスタイトルを獲得したストラトスは、極端に短いホイールベース(2,180mm)とワイドトレッド(F 1,430mm/R 1,460mm)は直進性よりも コーナリングを優先させた設計です。
ラリースペシャルとして開発されたこのマシンは、期待通りの活躍でランチアをラリーの名門と決定付けた名車です。

ランチア ラリー037

ランチア ラリー037
©井上大

ラリー037はストラトスに続き、1980年代前半にWRC最強を誇ったランチアのマシンです。
ピニン・ファリーナの手によりデザインされたボディに、1,000kgを切る軽量化ボディに300HPを発するハイパワーなエンジンが搭載されました。

200台あまりが生産され、その50台近くがワークス活動に投入されましたが、過酷なラリーのため現存するワークス・マシンは約半数程度であるといわれています。
展示されているこのマシンはその内の貴重な1台です。

ランチア デルタ S4

ランチア デルタ

ランチア デルタ S4はランチア唯一の無冠マシンですが、デルタシリーズ伝説の礎となったモデルです。

デルタS4の活躍期間はわずか1年という短いもので、優勝6回・2位3回、1986年のシリーズ2位という戦績を残し、レギュレーション変更によりWRCから姿を消しました。
しかし、ランチア初の4WDで残した実績が、後のデルタHFインテグラーレのWRC6連覇につながりました。

アルファロメオ 155V6TI

アルファロメオ 155V6TI
©井上大

アルファロメオ 155V6TIは、1993年にドイツツーリングカーレース(DTM)で22戦14勝に輝いたチャンピオンマシンです。
元F1レーサーの、アレッサンドロ・ナニーニが駆った155が展示されています。

フェラーリ ディーノ246GT

フェラーリ ディーノ
©井上大

ディーノ246GTは、エンツォ・フェラーリの愛息ディーノの名が与えられた、大変美しいモデルです。

四国自動車博物館にある246GTは、アクシデントのためルーフ部分・ボディ表面から車内までが損傷した車両を、現在のオーナーが入手し、レストアしたものだそうです。
フロントノーズ、左右のドア、トランクリッド部分はアルミの叩き出しで形成し、オリジナルよりも約200kkgの軽量化に成功。
車高も約30mmダウンとなっています。

その他の外車4輪展示車両

他にも以下の外車4輪往年の名車が展示されています。

メーカー車種
フィアットディーノ 2000 Spider
アルファロメオジュリアTZ2
ジュリエッタ スパイダー ヴェローチェ
GTA1300 Jr Gr.5 モンゼリオチューン
ES30
シェルビーACコブラ427
フォードRS200

展示スペース中ほどに設けられている、書籍閲覧スペース

四国自動車博物館 休憩スペース
©井上大

国産車はトヨタ2000GT前後期2モデルをはじめ10台以上を展示

トヨタ 2000GT(後期)

トヨタ2000GT
©井上大

四国自動車博物館には、2台の異なるモデルの2000GTが展示されています。

1台は、エントランスに展示されている、この赤い左ハンドル仕様車。
後期型の輸出仕様車として試作されたものの実際には市販されなかったモデルと推測されるそうで、大変貴重な一台です。

トヨタ 2000GT(前期)/ スポーツ800 / クラウン1900デラックス

トヨタ 2000GT
©井上大

場内の左奥の方にある国産4輪コーナーに展示されているのは、写真の左から、もう一台のトヨタ 2000GT 前期型、そしてトヨタ スポーツ800、トヨタ クラウン 1900 デラックスRS31型です。

昭和30~40年代に生産された旧車ですが、どれもピカピカの輝きを保っています。

国産4輪 その他の展示車両

他にも以下の国産4輪往年の名車が展示されています。

メーカー車種
トヨタカローラ1100デラックス(KE10)
セリカ1600GT(通称ダルマセリカ)
パブリカ デラックス
スバル360
ホンダS500
S600C
SM800

バイクは陸王からホンダRCBまで名車を20台近くを展示

ホンダRCB

ホンダRCB
©井上大

ホンダ RCBは、1976年にボルドール24時間耐久レース優勝をはじめとする8つのヨーロッパ耐久ロードレースで7つの栄冠を獲得して凱旋した、伝説のバイクです。

ホンダRC30

ホンダRC30
©井上大

鈴鹿8時間耐久レース仕様の、RC30です。
4スト750ccですが、140馬力以上を発生します。

陸王 RQ750

陸王 RQ750
©井上大

陸王 RQ750は、ハーレーダビッドソンの流れを受けて設立された企業・陸王モーターサイクルが国内生産していた、750㏄の国産大型バイクです。

1950年代、多数の二輪車メーカーがありましたが、国内でこのクラスの大型バイクを生産していたメーカーはほとんどありませんでした。

その他の二輪展示車両

四国自動車博物館 二輪スペース
©井上大

他にも、以下の多種多様な二輪が展示されています。

メーカー車種
ホンダCR93 STREET
C105
CB750 Four K0
CB77
ヤマハTA125
TZ250
スズキTS400-1
TM400-1
旭製作所コンドル
トヨモーターE8
ブルーバードMC型
メグロジュニア S2
富士重工業ラビット S-48
BMWRENN SPORT
トライアンフTwenty-one 3TA
TRITONTRITON
BSARocket Gold
C-15
M-20
Royal EnfieldContinental GT
ドゥカティシルバーストーン 175
250markIII DESMO

片山右京が乗ったローラから謎のフェラーリ?などのレースカーも展示

ローラT90/50(F3000)

ローラT90/50(F3000)
©井上大

エントランスに置かれ、館外からもガラス越しに見ることができる、四国自動車博物館の目玉的展示車です。
バブルそしてモータースポーツブームの真っただ中であった1991年に、翌年F1へとデビューした片山右京選手のドライブによって、国内F3000のタイトルを獲得した、貴重なマシンです。

トムス SC430(GTカー)

トムス SC430
©井上大

こちらは関谷正徳監督率いるチームトムスが、2008年のスーパーGT500クラスにて、シリーズチームタイトルを獲得した車両です。
ドライバーは脇阪寿一とアンドレ・ロッテラーのコンビでした。

フェラーリらしき謎のマシン

謎のマシーン①
©井上大

最後にご紹介するのは、四国自動車博物館のロビーに展示されている、深紅のこのマシンです。
一見、1989年頃のフェラーリF1に見えますが……

謎のマシーン②
©井上大

カーナンバー27番ということは、N.マンセルのドライブしたマシンか? と思えましたが、正面から見るとどうもサイドポンツーンが低すぎるように見えます。

そしてエンブレムを見ると……

謎のマシーン③ブラーリ
©井上大

なんと、Ferrariならぬ「Burrari(ブラーリ)」の表記が!

フェラーリF1をモチーフに、恐らくF3000などのマシンを用いて制作されたと思われる遊び心満点の車です。

維新と名車 2つの歴史を感じられるドライブコースを楽しもう

高知城

高知城
baggio4ever CC 表示 3.0 / CC BY 3.0
出典 : https://commons.wikimedia.org/

四国自動車博物館のある香南市から車でわずか30分の隣町、高知市は、坂本龍馬や山之内一豊ゆかりの地です。
高知市には、高知城や旧山内家下屋敷、坂本龍馬記念館など、歴史を感じられる数多くのみどころがあります。

維新の歴史を感じ、またこの四国自動車博物館を訪れて名車の歴史を感じれば、最高のドライブとなるでしょう。
高知をドライブする際は、ぜひ四国自動車博物館に立ち寄ってみてくださいね。

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執筆者プロフィール
MOBY編集部
MOBY編集部
新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...

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