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爆安の中古車を買ったら“安物買いの銭失い”になる?「値段に飛びつき失敗した」人と「買った額より高く売れた」人に話を聞いてみた
10年以上乗って、逆に価値が上がった!?
格安の低年式車を検討する際には、はじめから「乗りつぶすつもり」で購入を決める人が多いと考えられます。そのため「手放すときの価格」のことを考慮する人はそう多くないと予想されますが、なかには「購入時よりも価値が上がる」という珍しいケースもあるようです。
「15年ほど前、95年製のスポーツカーをオークションサイトから5万円で購入しました。長いこと大切に乗ってきたのですが、数年前に走行距離が20万キロを超え、修理部品も欠品が多くなってきたこともあり、泣く泣く手放すことにしたんですね。
さすがに20万キロの車両に価値はつかないだろうと、『まぁ廃車費用がゼロになればいいかな』くらいの気持ちで査定に出したのですが、それがちょうどコロナ禍の時期で。中古車価格の高騰や、90年代スポーツカーの人気と重なったのか、予想に反して20万円の価格をつけてもらえました。
さらにその後、ある日中古車サイトで私が売った車が80万円で販売されているのを見つけたんですよ。
『仮に今買ったら、あの頃より75万円も高かったのか……』と考えると、『安く手に入れられたうえに10年以上も楽しい思い出を作れて、ありがたかったな』と、愛車を手放した寂しさを誤魔化すことができました」(30代男性)
こちらのお話は、購入したタイミングがほとんど「底値」の状態であり、その後90年代スポーツカーの相場がさながらバブル状態になった段階で手放せたケースだといえます。もちろん維持している間のランニングコストはあるものの、「売却価格が購入価格を上回る」というのはかなりラッキーなのではないでしょうか。
とはいえこちらはあくまでレアケースであり、数年後、数十年後に価値が上がる「掘り出し物」を見つけるのはきわめて困難です。中古車を選ぶ際には、その車種の情報を事前に確認したうえで、実際の車両状態を入念にチェックし、その後のメンテナンス費用についても見積もっておくことが望ましいでしょう。
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- 執筆者プロフィール
- 鹿間羊市
- 1986年生まれ。「車好き以外にもわかりやすい記事」をモットーにするWebライター。90年代国産スポーツをこよなく愛し、R33型スカイラインやAE111型レビンを乗り継ぐが、結婚と子どもの誕生を機にCX-8に乗り換える...