更新
馬力とトルクの意味とは?違いや単位から換算・計算方法まで徹底解説!
目次
馬力もトルクも正直何がなんだかわからない!
車の性能を測る指標、ランドマークとしてカタログや車情報誌に掲載されている馬力やトルク。
正直なんとなく見てはいるものの、正確な単位や換算方法をご存知の方はあまり多くはないのではないでしょうか。
せっかく車好き、車が好きになる予定であるであればこれを機に、馬力とトルクをしっかり説明できるようになって周りの人にドヤ顔しちゃいましょう!
馬力とは「一定の時間内における自動車のパワー総量」を表す指標
馬力とは本来、一定の時間内に決められた荷物をどこまで運んでいけるかを表した指標です。昔は馬で荷物を運んでいたので納得ですね。
なので、馬力の単位はアメリカではHP(Horse Power)、ヨーロッパや日本ではPS(Pferdestärke=馬力)と表記されます。初めは蒸気機関などの能力を表すのに使われていました。
ちなみに仏馬力の1馬力は1PS=0.7355kwと定義されるのに対し、英馬力の1馬力は1HP=0.7457kwと定義されます。このため英馬力と仏馬力は等しくなく正確には若干のずれが生じます。といっても車の出力を見る時にそこまで細かいところを気にする必要はないと言えます。
つまり馬力とはパワーの総量を表し、持久力のことを指します。
具体的には「トルク(瞬発力・回転力)」とエンジンの「回転数」を掛けあわせた力のことです。
1馬力のパワーは、
「1秒間に75kgの重さのものを1m持ち上げた時のパワー」です。
想像してみると、1馬力だけでも凄い力だということがわかります。
馬力についてはこちら
トルクとは「自動車の瞬発力・回転力」を表す指標
ずばりトルクとは「自動車のタイヤを回転させる力」のことを指します。
トルク1kg/mは、1メートルの天秤棒に1kgのおもりを付けた時に、天秤棒の付け根(重りを付けてない方)に加わる回転力を表します。
トルクの大きさは自動車の「加速力」は「坂を登る力」、そして「燃費」とも密接にからんでいます。
自動車の発進時や急な上り坂などにはもちろん、低速走行が前提の街乗りでも自動車を押す力が必要で、トルクを大きくすればするほど走り出しがスムーズです。
また逆に、高速走行時など十分加速したあとは、慣性の法則もありますので、車を押す力よりもタイヤの回転数を上げることが必要になります。
よって、トルクは車の瞬発力・回転する力そのものを表す指標となります。
まとめると、車のアクセル踏んで感じる加速感がトルクになり、達した速度が馬力の結果というわけです。最高速を左右するのは馬力ですが、そこに到達する時間を決定するのはトルクなのです。
トルクについてはこちら
トルクと馬力はエンジンの回転数によって変化する
エンジンのトルクと馬力の関係は下の図のようになります。
エンジンの回転数(rpm)ごとのトルクと馬力の変化
※青線:エンジンのトルク、赤線:エンジンの馬力
エンジンのトルクは一定のエンジン回転数で最大となり、それ以上だと減少していきます。これは、エンジンの特性によるものです。
エンジンの特性とは、
強いトルクを生み出す時には、濃いガソリンを含んだ気体(混合気)をに十分にエンジンへ送り込む必要があります。混合気が十分に送り込まれなくなると、エンジンのトルクも落ちてしまうことになります。
エンジンの回転数を更に高めていくと、この回転数に混合気の流入が間に合わなくなってしまい、トルクも大きく落ち込みます。結果として馬力も頭打ちになるという関係になっています。
馬力とトルクの換算・計算方法から単位まとめ
一般的にトルクはkg(f)・mかNm、馬力はPS/HSかkWが用いられます。
ここに回転数としてRPMが掛け合わされます。
主な計算・換算式としては
PS = (Kg・m)*(RPM)X 2π / (4500)
1PS = 75kgm/s
1PS = 0.7335kW
1kgf・m = 9.8Nm
として算出されます。
- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...