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「愛車を大事にする人ほど悩む」車の暖気運転は必要?現役整備士に聞いてみた
現役整備士に聞いた内容は
実際に暖気運転について、現役整備士に質問したところ、回答は以下の通りでした。
そもそも暖気運転を奨励している理由としては、冷間時にエンジンを高回転まで回してしまうと、エンジン内のシリンダーやピストンなどのダメージが大きいからです。
地球には重力が存在しており、エンジンオイルは重力によって下に溜まっている状態です。エンジン内部にオイルが回りきっていない状態で、急に高回転域まで回してしまうと粘膜がない状態もしくはとても薄い状態となり、金属の間にエンジンオイルというクッションがない状態で一時的にピストンを動かすことになってしまいます。
そうなるとエンジンへのダメージが大きく、車が新しいうちは問題ないですが、時間が経つほどダメージが蓄積され、将来エンジントラブルに発展してしまう可能性が高まります。
しかし、現在の車ではハイブリッド車も多く、そもそも車を発進させるときにエンジンがかかっていない場合も少なくありません。
また、エンジンオイルも年々、粘度が下がってきています(サラサラのエンジンオイルを使用するようになりました)。昔に比べエンジンオイルの循環がよくなってきていることに加え、エンジンの技術も進歩し、エンジン自体の強度や故障しづらさも昔に比べ向上しています。現在の車なら、暖気しなくても問題なく使用できます。
暖機運転の結論
現役整備士によると「暖気が必要かどうか」という質問に対して「現在の車なら神経質な暖気運転は必要ない」という回答をいただきました。また「エンジンへのダメージをできるだけ減らすといった観点から、エンジン始動直後はエンジンが高回転になるような運転を避けてください」ともアドバイスをいただきました。
アイドリングだけで暖機するのは温度上昇までに時間がかかるうえ、地域によっては禁止されています。過度に長時間のアイドリングは避け、周囲の交通の妨げにならない範囲でエンジンの低回転を使った、走行しながらの暖機運転が望ましいと言えるでしょう。
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- 執筆者プロフィール
- 伊藤友春
- 1981年生まれ。自動車専門Webライターとして執筆活動中。自動車の構造に明るく、ほとんどの整備や修理をDIYでこなす。輸入車・コンパクトカー・変わったデザインやコンセプトの車が好きで、現在の愛車はその最た...