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「乗用車とSUV」に行き着き大成功した“クロスオーバー”!その道中でつまづいた「クロスオーバーな車たち」

ミニバンとクーペのまさかすぎるクロスオーバー、ルノー アヴァンタイム

ヨーロッパの自動車メーカー、ルノーは2021年に5ドアミニバンである「エスパス」をベースにした「アヴァンタイム」を発売しました。

アヴァンタイムはミニバンベースならではのゆったりとした車内が特徴ですが、さらに特徴的なのはミニバンのようなスタイリングでありながら3ドアクーペとして登場した、いわば「ミニバンとクーペのクロスオーバー」だったこと。

ミニバンベースでありながら、後席は2+2のクーペらしくお世辞にも広いとは言えないもので、あくまでも主役は前席という斬新さを持っています。

日本でも2002年から販売されたものの、販売は奮わず200台程度だったと言われています。しかし、その強烈な個性は熱狂的なマニアを惹きつけており、海外のやや偏った人気自動車番組でも絶賛されるなど、車好きの印象に残っていることは確かと言えるでしょう。

いかにもヨーロッパ的なコンセプトのPHEVミニバン

今で言う「コペン クロスオーバー」?“買う買う詐欺”にあったスズキ X-90

スズキが1995年に発売した「X-90」は、ボディの上半分だけを見れば全長約3.7メートルの小さな2ドア・2シーターの、脱着可能なTバールーフを備えたノッチバッククーペです。

ところが、ボディ全体に目を向けると最低地上高が高めのクロスオーバーSUVのようなスタイルになっており、つまり「クロスオーバーSUVとクーペのクロスオーバー」というジャンルレスにもほどがある車となっています。

さらに小型クロスカントリー車である「エスクード」譲りの本格的なラダーフレームを採用しているため、見た目は「SUVのスタイルを取り入れたなんちゃってSUV」でありながら実は「本格的なクロスカントリー」と、さらにややこしいことに。

もともとは1993年に各国のモーターショーでスズキがコンセプトカーとして展示した変わり種RVのひとつだったX-90ですが、各国のディーラーからの熱い要望を受けて市販化を実現。ほぼ出展された姿のままで販売されました。

しかし、ややこしすぎる変わり種の魅力を市場が理解するには、約3年という歳月ではあまりにも時間が足りなかったのかもしれません。

2シーターオープンSUVは確かに斬新だが…

スーパーカーとファミリーセダンのクロスオーバー、マツダ ファミリアアスティナ

かつてのスーパーカーやスポーツカーの象徴的な装備といえば、開閉式のヘッドライトであるリトラクタブル・ヘッドライトです。しかし、これを備えるスポーツカーやスーパーカーを家族で使うには少々手狭。当時はセダンが家族で使う車の主流でした。

マツダが1989年に「エチュード」の後継として発売した「ファミリアアスティナ」は、そんなスーパーカーやスポーツカーと、ファミリー向けのセダンがクロスオーバーした、当時のマツダが「4ドアクーペ」と称したモデルです。

車名のとおりベースになっているのはマツダ ファミリアで、コンパクトながら大人4人でも十分な室内空間を確保。それでいて、リトラクタブルヘッドライトやファミリアよりもスポーティさに磨きをかけたスタイリングを持っている車として、ヨーロッパでは高く評価されています。

日本ではそこまでの知名度は得られなかったものの、4ドアクーペの系譜は最後のロータリースポーツとなった「RX-8」まで引き継がれ、2020年から販売されている「MX-30」もクロスオーバーSUVではあるものの観音開き式の4ドアを備えたクーペルックとしていることから、ファミリアアスティナの息吹を感じずにはいられないという人は少なくないでしょう。

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新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...

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