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アフターファイヤーは違法?バックファイアーとの違いや炎が出る仕組み
目次
アフターファイヤーとは?
アフターファイヤーとは、燃焼しきれなかった燃料がマフラー側で爆発する異常燃焼のことを指します。アフターファイヤーが発生すると、「バン」という爆発音とともにマフラーから炎が出ることもあります。
車よりバイクで発生することが多い現象ですが、原因は燃料の噴出量がおかしかったり、失火などで燃料がうまく燃焼できていないなどです。
特に、燃料が薄すぎたり濃すぎた場合が挙げられます。燃焼しきれなかった燃料がマフラーまで運ばれ、排気ガスの温度で引火する。アフターファイヤーはこのような流れで発生します。
マフラーから炎が出る
アフターファイヤーではマフラーから炎がでます。車やバイクのイベントなどではわざとアフターファイヤーを起こす場合もありますが、見た目の派手さはあるものの、どこかが故障している可能性が高いので放置するのはオススメしません。
いっぽう、「かっこいいからわざとアフターファイヤーを発生させたい」と思う方もいるようです。実際にネット通販ではアフターファイヤーを引き起こすための装置なども売られています。
そこで、アフターファイヤーとはなんなのか、原因や直し方、わざと発生させると違法になるのかどうかについて分かりやすく解説していきます。
アフターファイヤーとバックファイヤーの違い
アフターファイヤーと似ている症状にバックファイヤーが挙げられます。名前も症状も似ているため間違われやすいのですが、この2つには明確な違いがあります。
アフターファイヤーはマフラーで爆発が発生するトラブルに対し、バックファイヤーは吸気側で爆発が発生します。どちらも燃焼室以外で爆発していることに変わりはないのですが、発生場所が違うのです。
バックファイヤーについてはコチラの記事で詳しく解説しています。
アフターファイヤーはモータースポーツで目にすることが多い光景
アフターファイヤーはモータースポーツで目にすることが多い光景です。街乗りの車ではほとんど発生することのないアフターファイヤーですが、アフターファイヤーを見たことがある方も多いでしょう。
モータースポーツや車のイベントなどでアフターファイヤーが発生している、もしくは発生させている車を目にします。
モータースポーツでは、減速からの走り出しをよくするため燃料の噴出量をわざと増やしていることが多いことから、アフターファイヤーが発生します。しかし現在では、モータースポーツでも燃焼効率を上げているので、最近では目にする機会が減りました。
そして、イベントでは見た目の派手さでお客さんの目を引くために発生させることも。このように、アフターファイヤーは一般車とはまた違った使われ方をする車で発生させたり、発生しやすい現象なのです。
アフターファイヤーが発生する原因
アフターファイヤーが発生する原因は、以下2つが考えられます。
- プラグの点火がうまく行われていない
- 燃料の噴出量がうまく行われていない
点火がうまく行われていなかったり、燃料の噴出量がおかしく燃料が残ったままマフラーまで到達することで発生します。点火の要因は排気ガスの温度。高温の排気ガスを未燃焼ガスがあびることで自然着火し、マフラーで爆発が起こります。
原因はさまざまですが、現行車で上記のトラブルが発生していてもアフターファイヤーにつながりにくいです。理由としては、アフターファイヤーが起こる前にチェックランプが点灯したりと他の要因で気づく可能性が高いから。
また、現在の車は電子制御式のインジェクターを採用しています。そのため、燃料の噴出量がおかしければチェックランプが点灯しますし、昔の車より何倍も壊れづらくなっています。
旧車の方が発生しやすい
昔の車であれば、機械式のキャブレターを使っていたり、ディストリビューターと呼ばれる電圧分配器を採用していました。これらは原始的な構造なので、壊れやすいですし古い車なので、今の車ほどセンサーもついていません。
そのため、おかしな動きをしても気づきづらく、現在の車に比べ各装置の耐久度は低いという特徴があります。このような車であれば、一般車でもアフターファイヤーが発生する可能性があるのです。
- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...