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【セダンとクーペの違い】4ドアクーペやSUVクーペとは?2ドアセダンはある?
目次
結局、セダンとクーペの違いは?
一般的なセダンとクーペの違いは、ドアの数です。ボンネット・キャピン・トランクが明確に分かれた3ボックスタイプの場合、4ドアであればセダン、2ドアであればクーペと区別できます。
しかし、クーペの中でも「4ドアクーペ」「SUVクーペ(ドアの枚数は不問)」といいたモデルが登場したことから、ドアの数だけでは一概に定義できなくなってきています。
近年人気のセダンは流れるようなルーフラインのデザインが特徴ですし、4ドアでも前後のピラーを強く傾斜させ、車高を低く抑え、流れるようなルーフラインをもつ車であれば、「4ドアクーペ」と称される場合もあります。
そのため、「(4ドア)セダン」と「4ドアクーペ」境界は曖昧です。4ドアでも、優れた走行性能や流麗なデザインを重視し、あえて「クーペ」と名付けることで、通常のセダンやSUVと区別することもあるようです。
「セダン」「4ドアクーペ」の厳密かつ客観的な判断基準はなく、車を作る・売る側であるメーカーやブランドの判断によるといえるでしょう。
【上級者向け】4ドアクーペとは?
厳密な定義は無い?
「4ドアクーペ」とは4ドアセダンの車高を低めにして、前後のピラー(窓柱)を寝かした車種のことをいいます。厳密な定義は無く、2000年代以降に登場したクーペ風デザインの「4ドアセダン」のことを「4ドアクーペ」と呼ぶようになっただけなのです。
ですから、全部まとめて「4ドアセダン」と呼んでも何も問題は無いのですが、各メーカーは「4ドアクーペ」と呼んで区別しています。「4ドアセダン」は実用性重視、「4ドアクーペ」はデザイン性重視といった感覚でしょうか。
4ドアクーペの代表はメルセデス・ベンツ CLS
4ドアクーペの代表車種といえば、メルセデス・ベンツのCLSクラスです。
2005年に発売されたこの車は4ドアクーペの先駆けともいえる存在であり、BMW「6シリーズグランクーペ」やポルシェ「パナメーラ」、アウディ「A7」といった多くの追従モデルを生みました。
初代モデルは世界最速の4ドア車「BRABUS CLS-V12S ROCKET」のベース車両にもなっており、V12ツインターボエンジンを搭載して最高速度365.71km/hに達し、ギネスブックにも登録されています。
【上級者向け】2ドアセダンとは?
今はもう無い幻の車?
実は「2ドアセダン」を名乗る車種は現行モデルでは存在しません。かつてはトヨタの4代目「カローラ」やダットサンの3代目「ブルーバード」などに「2ドアセダン」が設定されていましたが、使い勝手が悪いので需要が激減し、1980年代を境にほぼ消滅してしまいました。
そして当時2ドアセダンと呼ばれていたような車は、現在の基準、分類名では「2ドアクーペ(=クーペ)」か「3ドアハッチバック」に分類されています。
2ドアセダンの代表はトヨタ カローラ
4代目 トヨタ カローラ 2ドアセダン
トヨタの代表車種にして大衆車の代表選手ともいえるカローラには、80年代に販売されていた4代目まで2ドアセダンが設定されていました。
4ドアセダンと共に主力として販売されていましたが、時代の流れには逆らえず、4代目のセダンタイプが1983年に生産終了されたタイミングで、国産2ドアセダンもその姿を消したのです。4代目カローラの2ドアセダンは、国産最後の2ドアセダンとなりました。
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【上級者向け】SUVクーペとは?
機能よりもスタイリング優先のSUV
荷室容積や室内空間といったSUVの利便性を犠牲にしても、後部ピラーを傾斜させてスポーツカーのようなルーフラインに仕上げたのが「SUVクーペ」です。
「4ドアクーペ」と同じく「SUVクーペ」にも厳密な定義はなく、その区別はあくまでメーカーに委ねられるため、「SUVクーペ」とはSUVにおけるボディデザインの違いや派生モデルの一種といえます。
SUVクーペの代表はホンダ ヴェゼル
初代 ホンダ ヴェゼル
世界に先駆けてクーペとSUVのスタイルをミックスさせたのは2008年に販売されたBMW X6ではあるものの、SUVクーペの代表と呼ぶにふさわしいのは、2013年に登場して大人気を博した初代ホンダ ヴェゼルといえるでしょう。
初代ヴェゼルは2020年までに世界累計で約327万台を売上げ、SUVクーペの存在を世に広めました。
トヨタ C-HRやメルセデス・ベンツ GLCクーペが登場したのはヴェゼルの登場からずいぶん遅れた2016年。現在ではポルシェやランボルギーニまでがSUVクーペを販売しており、スポーティなSUVの定番スタイルにもなっています。
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【まとめ】中間を埋めるボディタイプで、多様なニーズに応える
セダンやクーペといった名前の定義は、メーカーのコンセプトや呼び名、個人の主観で決まったりと曖昧な部分も多いので、車を選ぶ際にはあまり気にしなくても問題ありません。
現在ではコンパクトカー・ミニバンといった実用向きの車の人気が高まっているため、趣味車・ステータスカーとしての一面も強いセダンやクーペの販売台数は、多いとは言えません。
しかし一方で、ニーズが多様化したことで、セダンとクーペの間を埋めるデザイン・スタイルの3BOXカーや、クーペらしさを持ったSUVといった、新たなモデルも生まれています。
これにより、従来のセダンやクーペのオーナーの選択肢を増やすだけでなく、従来のセダンやクーペのスタイルに興味がなかった層の獲得も期待できるでしょう。
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- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...