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【セダンとクーペの違い】4ドアクーペやSUVクーペとは?2ドアセダンはある?
目次
クーペとは(意味・定義・歴史)
クーペとは、一般的に2ドアの箱型乗用車を指します。
代表的なものとして、ボンネット・キャビン・トランクが明確に分かれた3ボックスタイプとなる「ノッチバック・クーペ」のほか、リアウィンドウが大きく傾斜しているため、キャビン・トランクの境が明確でない「ファストバック・クーペ」などがあります。
他にも呼び方として、「オープンモデルに屋根を設けたクーペ」を意味する「フィクストヘッドクーペ」や、ソフトトップ(幌(ホロ))を持つ「ドロップヘッドクーペ」が使われる場合もあります。
クーペの歴史
クーペの語源は、馬車の時代、通常の馬車が2列シートであったのに対し、1列シートの馬車が登場。その馬車の形状が通常の馬車を中央で切ったように見えたことから、フランス語の「carrose coupe(カロッセ クぺ=切られた馬車)」と呼ばれたことに由来します。
クーペタイプの車が世界で認知されるようになったのは、概ね1960年代に入ってからだと言われ、1960年代から1990年代にかけては各メーカーがバラエティ豊かなモデルを発表し、人気を博します。
1960年代・1970年代を代表するモデルと言えるのは、欧州では1961年にデビューした美しいフィクストヘッドクーペとなる「ジャガー Eタイプ」や、1964年に発表されてから現在に至るまでファストバックスタイルを維持する「ポルシェ 911」をあげることができるでしょう。
同時期、米国では「フォード マスタング」や「シボレー カマロ」「シボレー コルベット」など大排気を持つスポーツクーペが人気を博しました。日本では1965年に美しい2シータークーペ「日産 シルビア」がデビュー。「いすゞ 117クーペ」「トヨタ 2000GT」「マツダ コスモスポーツ」などが次々と誕生し、1980年・1990年には「ホンダ プレリュード」「トヨタ ソアラ」がその流麗なスタイルからヒットとなります。
2000年に入り、原油価格の高騰などから車を選択する際、デザイン重視から実用性重視に転換するなかミニバン・トールワゴンが人気となり、クーペのラインナップは少なくなっているのが現状です。
クーペのメリットとデメリット
メリット
- 車高が低いため車体重心位置が下がり、操縦安定性が高い
- 流麗なスタイルでデザイン性能に優れ、注目度が高い
- 実用車より凝った作りとなり、ハイスペックモデルが多い
- 高級車が多く、ステータスとなる
それを証明するように、高級車とされる「BMW」や「メルセデス・ベンツ」では、概ねどのモデルにも「クーペモデル」が用意されています。
また、英国の高級車メーカーとして名高いロールス・ロイスは、通常「ショーハードリブンカー」として使用される観音開きの4ドアセダンが一般的ですが、セダン「ゴースト」をベースとした2ドアクーペモデル「レイス」では、ゴーストより高価格設定となっているのです。
デメリット
- 荷室(トランク)スペースが狭い
- リアシートが狭く、特に2ドアクーペ・4シーターの場合は乗降しにくい
- 乗車定員が少なく、実用性が低い
- 高級モデルが多く、車両価格が高い
流麗なデザインはクーペの長所でもありますが、その分どうしてもリア部は狭くなり、実用性という意味ではミニバンやトールワゴンには及ばないといった面もあります。
また、高級モデルとして位置付けられることが多いため車両価格が高くなったり、性能を高めるため大排気とした場合には税金や維持費も高くなるということもあるようです。
クーペの種類と主要車種
2ドアクーペ
2ドアクーペは、クーペの中で最もベーシックなモデルで、箱型乗用車でドアが2枚となるタイプの車です。車高は低く、流麗なデザインが特徴的で、座席は2シータータイプ(2人乗り)や4シータータイプ(2+2(4人乗り))があります。
走行性能にこだわりを持ったモデルが多く、価格帯は比較的安価なものから、高価なモデルまで幅は広いと言えます。
トヨタ 86/スバル BRZ
「トヨタ 86」「スバル BRZ」はトヨタとスバルが共同開発した兄弟車で、2012年4月に販売がスタート。現在はカタログ落ちしていますが、FRレイアウトを持つ「2ドアクーペ」として紹介します。
若者の車離れを防ぐため、走りを純粋に楽しんでもらいたいとのコンセプトで、エンジンはスバル開発の「水平対向エンジン(FA20型)」が搭載、価格も比較的低価格設定されています。2ドアクーペの特徴である流麗なデザインで、水平対向エンジンの特性を生かした超低重心、精悍なマスクが印象的です。
- 最新「86」中古車情報
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本日の在庫数 1203台 平均価格 208万円 支払総額 88~866万円
- 最新「BRZ」中古車情報
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本日の在庫数 676台 平均価格 248万円 支払総額 82~491万円
4ドアクーペ
4ドアクーペとは、箱型乗用車でドアが4枚となるタイプかつ、フロントからリアにかけて流麗なデザインを持つ車を指すときに用いられる言葉です。セダンとの明確な違いはあいまいで、メーカーによっては流麗なデザインであっても「セダン」と呼ぶ場合もあるようです。
いわゆる4ドアの居住性の高さと、流れるようなデザイン性の高さを合わせ持ったタイプの車だと言えるでしょう。
BMW 4シリーズグランクーペ
BMWの3シリーズをベースに、クーペスタイルとした「4シリーズ」は2013年に販売が開始された比較的新しいモデルです。
2ドアとなる「クーペ」「カブリオレ」の他に、2014年からは4ドアクーペとなる「グランクーペ」がラインナップしています。グランクーペは、クーペの持つ流麗なデザインと、4ドアの居住性の高さを両立させたラグジュアリー・サルーンとなっていて、今ではBMWのなかでも人気モデルとなっています。
- 最新「4シリーズ」中古車情報
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本日の在庫数 16台 平均価格 362万円 支払総額 119~827万円
SUVクーペ
SUVには、本格的なオフロードに対応する「クロスカントリーSUV」や、オンロードにも対応した「クロスオーバーSUV」などがあります。
クロスカントリーSUVは、悪路走行にも耐えるように頑丈なフレームを持ち車高も高く、それに見合うパワフルな外観を持つタイプのSUVです。
対して、SUVクーペとはクロスオーバーSUVを始めとするデザイン性にもこだわりつつ、悪路走行機能も持つSUVを指します。クロカンより車高は低くクーペに似た流麗なフォルムを持つモデルが該当します。
近年、SUVクーペは世界的な人気となり、各メーカーがバラエティ豊かなモデルをラインナップさせています。
メルセデス・ベンツ GLCクーペ
メルセデス・ベンツ GLCシリーズは、ベンツのミドルサイズの主要モデル「Cクラス」のSUVバージョンとして2016年に日本デビューしたモデルです。2017年にはSUVでありながらファストバッククーペの雰囲気を漂わせる「GLCクーペ」がラインナップに追加されました。
GLCクーペは、SUVとしての存在感は保ちつつクーペの様なスタイリッシュで優雅なフォルムを併せ持ち、Cクラスの走行性能・安全装備を備えるオフロードでもオンロードでも使えるモデルとして、世界でも認知されています。
- 最新「GLC」中古車情報
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本日の在庫数 570台 平均価格 542万円 支払総額 200~1,114万円
- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...