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【知らなきゃまずい!】初心者マークとは?貼る位置・いつまで付けるのが義務?
初心者マークとは
初心者マークとは、正式名称を“初心者運転標識”といい、運転免許を取得してから1年未満の運転初心者の方が取り付けるマークです。
黄色と緑のカラーリングや、葉っぱのような形状から“若葉マーク”とも言われるこの標識は、運転免許を持っている方なら誰でも見たことがあるのではないでしょうか。
初心者マークは必ずつけなくてはならない
意外と知られていないのが、初心者マークの表示は道路交通法で定められた義務であるということ。
この法律は道路交通法第71条の5初心運転者標識等の表示義務に定められており、違反すると罰則があります。
初心運転者標識等の表示義務の罰則
初心者マークを貼っていなかった場合の罰則は次の通り。
車両区分 | 反則金 | 行政処分点数 |
---|---|---|
普通車 | 4,000円 | 1点 |
準中型車 | 6,000円 | 1点 |
初心者マークを付けなかっただけで、点数どころか反則金まで発生することが分かります。特に準中型車は普通車よりも反則金が高額ですので、必ず表示することを忘れないようにしましょう。
ただし、表示義務が発生する車両は、
- 普通車
- 軽自動車
- 準中型車
のみです。
大型車や、バイクには表示義務はありません。
初心者マークが免除になるケース
必ず表示しなければならない初心者マークですが、令和2年の道路交通法改正により、準中型免許を取得した人の初心者マークの表示に見直しがありました。
この見直しによって、準中型免許を取得した人の一部は初心者マークの表示が免除されます。
初心者マークの表示が免除される方の一覧
- 令和2年11月30日以前に準中型免許を取得された方(普通自動車を運転するときのみ免除)普通免許を取得してから2年以上経ってから、準中型免許を取得した方
- 普通免許を取得してから2年以上経ってから、準中型免許を取得した方
- 準中型免許を取得する前6ヶ月以内に、普通免許の上位免許(中型免許や大型免許等。準中型免許を除く。)を受けていたことがある方
- 準中型免許を取得する前6ヶ月以内に準中型免許を受けていたことがあり、当該準中型免許の保有期間(免許の停止期間を除く。)が通算して1年以上の方
- 準中型免許を取得する前6ヶ月以内に普通免許を受けていたことがあり、当該普通免許の保有期間(免許の停止期間を除く。)が通算して1年以上の方
- 準中型免許を取得する前6ヶ月以内に普通自動車に相当する自動車の運転が可能な外国等の運転免許を受けていたことがある方で、当該外国等の運転免許を受けていた期間のうち当該外国等に滞在していた期間が通算して1年以上の方
- 準中型免許の取得後に、普通免許の上位免許(中型免許や大型免許等)を取得した方
参照:大阪府警察のホームページより一部抜粋
つまり、普通自動車免許を2年以上保有していた人や、準中型免許を取得してすぐに中型免許や大型免許を取得した人などは初心者マークの表示が免除されるというわけです。
とはいえ、初心者マークの表示が免除されるのは、あまりないケースといえます。
基本的には、“初めて運転免許を取得したら、初心者マークを表示しなくてはならない”と覚えておきましょう。
初心者マークの貼る位置
初心者マークを貼る場所は法令で決められています。
“車体の車体の前面と後面の両方に、地上0.4メートル以上1.2メートル以下の見やすい位置”
この範囲に貼り付けなくてはなりません。
よくガラスに貼り付けるタイプの初心者マークを取り付けている方がいらっしゃいますが、こちらはフロントガラスに取り付けると法令違反となります。
前方の初心者マークはボンネットに貼るとよいでしょう。
初心者マークでできる傷が気になる方
「マグネットの初心者マークをボンネットに直接貼り付けると車が傷つくじゃないか!」
吸盤タイプの初心者マークをフロントガラスに付けている方の中にはこの様に考えている方も多いことでしょう。
マグネットタイプの初心者マークをボディに貼り付けることによる傷は、ボディの汚れが初心者マークとこすれて発生するのが原因です。
ですので、初心者マークを取り付けるときは、多少面倒でも車を水洗いしてから貼り付けると傷がつきにくくなるのでおすすめです。
初心者マークが貼れない車
最近の車はボンネットがアルミ製であったり、バックドアが樹脂製であったりして、マグネット式の初心者マークが貼り付けられないケースが増えてきています。
リアであれば吸盤タイプで対応できますが、フロントはそうもいきません。
そこでおすすめなのが、“シールタイプ”です。
シールタイプであればアルミボンネットでも難なく貼り付けられますし、最近の商品はノリが残らず、貼ってはがせるタイプが主流です。
Amazonや100均でも販売していますので、気になる方は是非調べてみて下さい。
自作の初心者マークでもいいの?
「シールタイプの初心者マークがOKならいっそ自作でもいいの?」この様に思う方もいるでしょう。
この疑問についての回答は“おすすめはできません”です。
というのも、自作の初心者マークがいけないという法律はありませんが、初心者マークには規格がきちんと決められています。
サイズ・色・反射の度合い・線の太さなど、細かく基準が定められているため、手作りするには手間が掛かりすぎます。
初心者マークはそれほど高いものでもありませんので、カーショップなどで既製品を購入した方が間違いないでしょう。
初心者マークはいつまで貼ればいい?
初心者マークは原則免許を取得してから1年間(免許停止期間を除く)です。1年以上経過した方は晴れて初心者マークから卒業となります。
1年以上初心者マークを付けていると違反?
初心者マークには表示義務はありますが、取り外し義務はありません。したがって1年以上初心者マークを付けていても法律違反にはならないでしょう。
しかし、初心者マークを表示しているドライバーを保護する法律“初心運転者等保護義務違反”は適用されなくなります。
そもそも初心者マークは運転に不慣れな初心者ドライバーを保護し、交通事故を未然に防ぐために考えられたマークです。
初心運転者等保護義務違反の設置もそれに伴った配慮であり、法律上初心者ではないドライバーが初心者マークを表示し続けるのは本来の意図と反してしまいます。
「運転に不慣れだから」「久しぶりの運転で不安」
こういった理由でむやみに初心者マークを貼り付けて運転するのは避けたほうがいいかもしれませんね。
初心者マークの種類と選び方
大きく分けると3種類
デザインは共通していながらも、仕様の異なる初心者マークがいくつか存在しています。まとめると以下の通りです。
種類 | メリット | デメリット |
マグネットタイプ | 金属部分に貼れるはがしやすい | 風で飛んでいく可能性ありアルミボディの車体に貼れない |
吸盤タイプ | 金属・非金属ボディどちらにも取り付けられる | 吸盤劣化の可能性あり風で飛んでいく可能性あり |
ステッカー(糊)タイプ | シールで貼り付けるため外れて飛んでいく心配がほぼない | 実質貼りっぱなし塗装が痛む剥がす時に糊が残る貼り直しが難しい |
一般的なマグネットタイプの初心者マーク
最も一般的な初心者マークがマグネットタイプです。磁石で貼り付くため、車に後が残りません。ただ、長期間つけっぱなしにしていると日焼けで跡が付く可能性があるのでこまめに貼り付け位置を変えるとよいでしょう。
反射機能がついていると夜間でも周りの車に認知してもらいやすいのでおすすめです。
ステッカータイプ(貼付けタイプ)
マグネットタイプの初心者マークが付けられるのはボンネットや車体が鉄板の場合のみです。特に外車に多く採用されているアルミボディのように、マグネットタイプが付かない場合はステッカータイプや吸盤タイプのものを使用しましょう。
粘着力が強いものは場合によっては剥がすときに糊が残ってしまう可能性があります。リタックタイプと呼ばれるものは粘着力が弱いため跡が残りにくく、何度でも付け替えられるのがメリットですが、風や熱で取れることがあるのでこまめに買い換える必要があります。
吸盤タイプ
吸盤タイプは主にリアガラスの隅に貼ります。フロントガラスに貼ってしまうと、運転者の視野に支障をきたすものとして前述の法律(道路運送車両法の保安基準 第29条)に抵触する可能性があります。フロントガラスとリアガラスで使い分けが必要です。
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- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...