車庫飛ばしとは？バレるケースと罰則・罰金規定

「車庫飛ばし」は車検証や車庫証明について虚偽の申請を行う違法行為ですが、本人に悪意がなくても”うっかり”車庫飛ばしに該当してしまうケースもあります。車庫飛ばしがバレるケースや、罰金・罰則について解説します。

車庫飛ばしとは？どんなケースがあるのか？
車庫飛ばしがバレるケース
車庫飛ばしは違法行為。罰則・罰金の規定は？

車庫飛ばしとは？どんなケースがあるのか？

車庫飛ばしとは、車の使用者や保管場所に関して虚偽の申請を行い、車庫証明を取得する違法行為です。自動車の保管場所の確保等に関する法律第17条違法にあたり、処罰の対象となります。

車検証や車庫証明書に記載されている住所「使用の本拠地」は、必ず住民票の情報と一緒でなくてはなりません。さらに、自動車の保管場所は住所から直線で2km以内という要件を満たす必要があります。車検証や車庫証明書の申請の際、要件を満たす条件で書類を作成しておき、実際にはその要件を満たしていない本拠地および保管場所を使用するという手口が、一般に「車庫飛ばし」に該当します。

また、本人に悪意がなくても、必要な手続きを忘れたことで車庫飛ばしに該当してしまうこともあります。

車庫飛ばしのケース

自宅から2km以上に安い駐車場があるのでそこを使用する予定だが、車庫証明の申請をする時だけ自宅近くに駐車場を借りる
人気のナンバープレート（地名や希望ナンバーなど）を取得したいので、車庫証明の申請をする時に車の使用者を他の人の名義にする
住んでいる自治体のディーゼル規制を逃れるために、ディーゼル規制がかからない地域に保管場所を借り車庫証明を取得する

以上のケースは全て車庫飛ばしに該当します。当然ですが車庫証明や車検証は、申請書類を提出するときのみ要件を満たせばよいわけではなく、実際に使用する住所で本拠地や保管場所を申請しなければなりません。

車庫証明が取得できる保管場所については以下記事をご覧ください。

車庫証明の条件｜自宅から駐車場までの距離は自宅から2km以内！

【要注意】引越し後は「車庫飛ばし」にならないように！

引越し後、車検証や車庫証明の住所変更をしていないケースも、車庫飛ばしに該当してしまいます。これも、車検証や車庫証明書に記載されている住所とは異なる本拠地および保管場所を使用していることになるからです。引越し後は、車検証や車庫証明の住所変更（必要な場合はナンバープレートも）を行いましょう。

車庫証明の住所変更については以下記事をご覧ください。

引越し後の車庫証明・住所変更の手続き方法と費用｜忘れると罰金？必要ない場合はある？

車庫飛ばしがバレるケース

車庫飛ばしであるかどうかは、車検証と身分証明書（免許証など）の住所を確認されればすぐバレてしまいます。ただし、警察がわざわざそれを確認するかは、車庫飛ばしによって実害が発生するかどうかに左右されることが多いようです。

地域名と異なる地名のナンバープレートを付けているとき

他県への引越しなどで、管轄する陸運局が変わる地域に住所を変更するとナンバープレートの地名も変わります。そのため、地域名と異なる地名のナンバープレートを付けて日常的に走っている乗用車は、基本的に車庫飛ばしに該当します。

とはいえ、この場合の車庫飛ばしは違法行為ではありますが、ほとんど実害がありません。警察もそういった車を認識していても、厳格に取締りを行っていないのが現状のようです。

ディーゼル規制地域で日常的に古いディーゼル車が走っているとき

地方によっては、ディーゼル車規制条例によって排出基準を満たさないディーゼル車の運行を禁止している場合があります。こうしたディーゼル車は黒煙や臭いを出すため、規制地域で日常的に走行していると不審がられます。

この場合は実害があり条例違反も疑われますので、警察の調査が入りやすく、車庫飛ばしがバレる可能性が高いようです。

他の違反をした際、車検証や車庫証明書を確認されたとき

車に乗っているときに交通違反や他の違法行為をした場合、多くが免許証の提示を求められます。その際に、ナンバープレートや車検証と照らし合わせて車庫飛ばしが芋づる式にバレることがあります。

車庫飛ばしは違法行為。罰則・罰金の規定は？

車庫飛ばしは自動車の保管場所の確保等に関する法律第17条違法などにあたり、処罰の対象となります。車庫飛ばしがバレた際に課せられる可能性がある罰則や罰金は、以下の通りです。

違反の種類	罰則	違反点数
虚偽の保管場所証明申請	20万円以下の罰金	–
保管場所の不届け・虚偽届出	10万円以下の罰金	–
道路の車庫代わり使用	3ヵ月以下の懲役又は20万円以下の罰金	3点
道路における長時間駐車	20万円以下の罰金	2点