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ウェザーストリップとは?交換方法や費用、長持ちさせる方法を紹介
目次
ウェザーストリップとは?
ウェザーストリップは、車に使われているドアや窓ガラスの縁などに取り付けられているゴム製の保護材です。車を日常から使っている人なら何気なく目にしている機会が多いパーツです。
ウェザーストリップの主な使用用途は以下の3点です。
- 雨水や風、ホコリから車の室内を守る
- ドアを開け閉めする際の衝撃を吸収する
- ロードノイズを遮断して快適な室内空間を作る
車の室内に外から雨水や風、ホコリが入り込まないように防ぐ
走行中に雨が降っていると、ドア・窓ガラスの縁に生じる隙間から雨水が入り込んでくる可能性があるでしょう。ウェザーストリップを隙間となる箇所へ取り付けることで、雨水の侵入を防ぎ、車の室内を守ります。
ドアを開け閉めする際の衝撃を吸収する
ドアを開け閉めしていると、閉めたときの衝撃がボディに伝わります。ボディの劣化に繋がり故障の原因になりがちです。ウェザーストリップはゴムでできており、ドアとボディの隙間に装着すると衝撃から守ってくれる効果があります。
長く車を使い続けるなら、ウェザーストリップはドアの開け閉めで不具合を防止する欠かせないアイテムでしょう。
ロードノイズを遮断する
雨水や風、ホコリから室内を守ったりドアの開け閉めで起こる衝撃を吸収したりするだけでなく、外からの騒音を防ぐ効果もあります。
ウェザーストリップを取り付けることで、ドアや窓ガラスの縁に生じる隙間から、騒音が入り込むのを防ぐ効果があります。
ウェザーストリップが使われている箇所
ウェザーストリップが使われている箇所を具体的にピックアップしました。普段は意識して見ていない箇所へ使用用途を成し遂げるためにウェザーストリップが使われています。
- オープニングトリムウェザーストリップ(ボディ)
- ガラスラン(ガラスウィンドウの上下動部)
- ドアウェザーストリップ(ドア開口部・フレーム箇所)
- アウターウェザーストリップ(ガラス昇降箇所)
- ラゲッジウェザーストリップ(バックドア・トランクで、ボディに装着)
主に、ボディやドアのフレーム部分、ガラスウィンドウを上下に動かす箇所にウェザーストリップが使われています。
オープニングトリムウェザーストリップ
「オープニングトリムウェザーストリップ」は、車の室内空間を雨水やホコリから守るのが目的です。ドアとボディが接する箇所に使用し、ボディ側に貼り付けて装着されています。
ガラスラン、アウターウェザーストリップ
「ガラスラン」は、ガラスウィンドウが上下動する箇所に使用され、傷から守り、滑らかな動作を手助けしているのが特徴です。ガラスウィンドウの縁に沿うよう取り付けられています。
加えて、ドアの表面から見てガラスウィンドウの下部に取り付けられているのが「アウターウェザストリップ」です。ウィンドウを上下動させる際に、ガラスについたホコリや汚れを落とすほか、走行中にガラスから生じる振動を防ぐ効果もあります。
ドアウェザーストリップ、ラゲッジウェザーストリップ
「ドアウェザーストリップ」および「ラゲッジウェザーストリップ」は、乗り降り用のドアやバックドア、セダンのトランクに使われています。
ドアウェザーストリップはドア側に取り付けられており、開け閉めをしたときの衝撃を吸収したり、外からの騒音を遮断したりする効果があります。
一方、ラゲッジウェザーストリップはボディ側に取り付けられているのが特徴です。バックドアやトランクを開け閉めした際の衝撃を吸収し、傷やダメージから守る効果があります。
ウェザーストリップの交換方法
Step1:古いウェザーストリップを取り外す
ウェザーストリップを交換するには、元から装着されている古いアイテムを取り外します。
車種によって異なりますが、乗降用ドアもしくはトランク・バックドアに使われているウェザーストリップはクリップを複数個、もしくはネジやボルト、いずれかの「留め具パーツ」で取れないように固定されているケースが多いです。
留め具パーツで固定されているのを確認したら、ウェザーストリップ本体を取り外すと同時に外して、小袋などへ大切に入れて保管しましょう。
ウェザーストリップ本体を取り外す際に注意したいのは「引っ張る・持ち上げる箇所」です。
ウェザーストリップはゴム樹脂でできているため、表面が柔らかくできていて伸縮性がありますが、引っ張りすぎると千切れてしまいます。手で取り外す際はウェザーストリップの表面だけを指先で触るのではなく、ボディにはめ込まれている根元の部分から指先で触り、持ち上げるようにするとスムーズに取り外せるでしょう。
Step2:新しいウェザーストリップを取り付ける
古いウェザーストリップを取り払ったら、用意した新しいウェザーストリップをはめ込んで取り付けます。
取り付ける前に、ボディ側へはめ込む箇所(レール)が水垢やホコリで汚れているかもしれません。取り付けの前に布やブラシで掃除するとよいでしょう。
はめ込む箇所を清潔にしたら、新しいウェザーストリップを交換前のものと同様になぞるような流れで取り付けます。交換を行った車種で留め具パーツが使われているなら、古いウェザーストリップを取り外した際に保管したものをそのまま使うとスムーズです。
取り付けた際、交換前の状態と比較してゴムがしっかりはめ込まれていない、緩みなどの症状がないか確認して問題がなければ交換完了となります。
ウェザーストリップを交換する際に持っていると便利な道具
ウェザーストリップを交換する際、持っていると便利なアイテムは以下の3点です。
- ドライバー
- 内張りはがし
- クリップ外し
ウェザーストリップをはめ込まれている箇所からはがす際、先が尖っていない「内張りはがし」などの道具を用意すると便利です。指先に負担がかからず怪我をする可能性が低くなります。
また、留め具パーツの取り外しの際、「クリップ外し」もしくは「ドライバー」などの工具があると手間や労力がかからなくなるため、あらかじめ用意するとよいでしょう。
ウェザーストリップの交換費用
業者に交換を依頼するケース
ウェザーストリップの交換を業者に依頼すると、交換箇所の多さやパーツごとの値段だけでなく、工賃でも差があるようです。インターネット上の口コミ・評判をリサーチすると、ウェザーストリップの交換にかかる費用の例が複数挙げられています。
例えば、パワーウインドウのガラスが上下する部分に備わったウェザーストリップを交換すると、1ヵ所分でパーツが1,500円程度、工賃が4,000円程度となっているようです。
また、あるオープンカーのフロントガラスおよびAピラー部分に装着したウェザーストリップを交換したら、パーツが10,000円程度、工賃が4,000円程度かかったそうです。
口コミ・評判をまとめると、ウェザーストリップの交換費用の平均価格は以下の通りとなります。
- 交換箇所1ヵ所分のパーツ費用:1,500円~10,000円
- 1ヵ所の交換にかかる工賃:4,000円
※いずれも税込価格
自分で交換するケース
業者に依頼するのをためらってしまう人なら、自分でウェザーストリップを交換する方法もあります。
自分自身のDIYで交換を行うため、交換にかかる工賃を節約できるのが強み。実質0円ではありますが、工具が自宅になければ100円均一やホームセンター、カー用品店、インターネットショッピングで揃えたいところです。
しかし、上記の交換方法でも解説したように少々コツが要るため、時間に余裕がある人におすすめの方法となります。
交換にかかる平均費用をまとめると、以下の通りとなります。
- 交換箇所1ヵ所分のパーツ費用:1,500円~10,000円
- 1ヵ所の交換にかかる工賃:0円
ウェザーストリップを長持ちさせる方法
パーツ保護剤を使う
自動車用ケミカルグッズを生産しているメーカーでは、ウェザーストリップをはじめ車に使われているゴム製パーツを劣化から守るスプレー式の保護剤を市販しています。
ウェザーストリップの表面に保護剤を吹き付けることで、ゴムの弾力性をキープすると同時に表面へ劣化を防ぐためのコーティングが施せるのが特徴です。
汚れが落ちて、再び付着するのを防いでくれるほか、ドアから生じる異音も抑える効果が期待できるでしょう。
駐車環境を変える・工夫する
例えば、自宅に駐車スペースがあるなら、屋根付きのカーポートを設置する。あるいはガレージを作るなどの対策方法が存在します。
しかし、カーポートやガレージを設置するには、少なくとも50万円程度の予算がないと難しいでしょう。賃貸マンションやアパートでも地下駐車場や屋内駐車場を設置している物件がありますが、引っ越しなどの手間がかかるため現実的ではありません。
お手頃な予算でできる対策は、ボディカバーを車体へ取り付ける方法です。
紫外線やホコリ、雨風から車を守れるだけでなく、ウェザーストリップをはじめとしたゴム製パーツの劣化を遅らせる効果が期待できます。
ウェザーストリップの交換方法・交換費用
ウェザーストリップの交換費用
新しいウェザーストリップに交換する方法がいち早く取り組める劣化対策となります。例えば、ドア部分のウェザーストリップの交換用セットは約5,000円~8,000円です。
ウェザーストリップの交換方法
交換する際にもっていると便利な工具
- クリップ外し
- プラスドライバー
- トルクスレンチ
ウェザーストリップは、はめ込んで装着されているパーツとなります。
車体側に装着しているウェザーストリップは手で引っ張れば外れる仕組みです。しかし、ドア側に装着しているウェザーストリップは「クリップ」もしくは「トルクス」と呼ばれる留め具が使われているケースがあります。「クリップ外し」もしくは「トルクスレンチ」を使って丁寧に取り外しましょう。
ウェザーストリップの交換手順
ウェザーストリップの交換手順を、オープニングトリムを例に紹介します。
- ドアを開けて、ボディ側についているオープニングトリムウェザーストリップを手作業で外す
- 外し終わったら、新しいウェザーストリップに差し替えて取り付ける
素手ではめ込んであるウェザーストリップを取り外し、新品に差し替えるだけとなります。
取り付けられている箇所により、補助パーツが差し込んであったり、ネジもしくはクリップで留められているケースがあるため、交換前に確認するとよいでしょう。
ウェザーストリップを取り扱う際の注意点
ウェザーストリップを取り扱う際の注意点をピックアップしました。
- はめ込んだウェザーストリップが緩んでいないか日頃から確認する
- 車種別対応の交換用ウェザーストリップは切らなくてもOK
はめ込んでいるウェザーストリップはふとした拍子で緩んでしまったり、外れてしまったりするため、そのまま放置せずに適宜はめ込み直すようにしましょう。緩んでいると、ドアが閉まらないなどの不具合が発生します。
ドア開口部やボディに取り付けているウェザーストリップは、メーカー純正で交換用パーツを手に入れられるケースがあります。大きさ・長さは車種別に合わせて作られているため、自分で交換作業を行う際は切らずにそのまま取り付けましょう。
日頃からウェザーストリップの状態をチェックして、新品への交換やメンテナンス、車の管理場所の工夫などを行うように心がけましょう。
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- 執筆者プロフィール
- 長谷川 優人
- 1990年生まれ。30代突入と同時期にライター業を開始。日常系アニメと車好き。現在所有はワゴンR(MH95S)。アニメ作品の聖地巡礼などで、各地へドライブに出かける。
- 監修者プロフィール
- 鈴木 ケンイチ
- 1966年9月15日生まれ。茨城県出身。国学院大学卒。大学卒業後に一般誌/女性誌/PR誌/書籍を制作する編集プロダクションに勤務。28歳で独立。徐々に自動車関連のフィールドへ。2003年にJAF公式戦ワンメイクレー...