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報われなかった「挑戦車」たち~「トヨタが夢見てつまずいた国民車」パブリカ(初代)~【推し車】

上昇志向のユーザーに対し、挑戦が空回りしたトヨタ

初代パブリカは発売当時に商用モデル不在も痛かった…これは1964年に追加されたパブリカトラック(前期型)

パブリカはフロントに強制空冷・水平対向2気筒エンジンを積むオーソドックスなFR(フロントエンジン・後輪駆動)レイアウト、独立トランクを持つ2ドアセダンで、それだけ見ると「普通に走っていいクルマなんじゃないの?」と思えます。

ただし丸目2灯ヘッドライトとその下の左右ウィンカー、その間にポッカリ開いたフロントグリル、ボンネットは平板でサイドから見てもリアで跳ね上がるキャラクターラインが一本のみと、これまたシンプルな内装を含め、「味も素っ気もない」と思われたようです。

今なら「シンプル・イズ・ベスト」という人がいるかもしれませんが、いずれにせよメッキパーツのひとつもなければ「地味」の一言で、時代を問わず日本では支持を受けにくそうなデザインなのは、間違いありません。

トヨタとしては「安い国民車として極限までコストを削ったのに…」と思ったかもしれませんが、当時のユーザーとしても、「そこまでしてこのクルマに乗りたいと思わせる要素」に欠けていました。

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執筆者プロフィール
兵藤 忠彦
兵藤 忠彦
1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...

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