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一代きりで終わったけど名車と呼べる車たち・トヨタ編【推し車】

世の中には同じ車名で何代にもわたりモデルチェンジする車や、車名は変わってもコンセプトは受け継がれる車があるいっぽうで、名前もコンセプトも一代限りの車があります。

大抵は販売不振などで後継も作らないのが原因ですが、中には一代で終わらせるのが惜しかったと思える名車も。

今回はそんな「一代きりの名車」の中から、トヨタ車3台を紹介します。

スポーツ800(1965年)

トヨタスポーツ800

通産省の国民車構想に触発された初代トヨタ パブリカをベースに、軽量モノコックボディと空力性能の追求によって、パブリカ用ベースの非力な空冷2気筒水平対向エンジンでも、素晴らしい走行性能を実現したスポーツカー、通称「ヨタハチ」。

カタログスペック一辺倒、それも回転数によるパワーカーブやトルクカーブを無視しがちなユーザーが多い日本では非常に珍しいコンセプトです。レースではライバルのホンダ S600より非力ながら、浮谷東次郎などの名手にも恵まれ、幾度も勝利しました。

注目すべきは耐久レースでも強かった事で、非力・軽量・少ない空気抵抗が揃ったヨタハチは燃費もよく、現代でいう環境と走行性能を高い次元で両立した車だったのです。

最新「スポーツ800」中古車情報
本日の在庫数 8台
平均価格 498万円
支払総額 419~560万円

セラ(1990年)

トヨタ セラ

小型FFハッチバック車のスターレットをベースにガラス面積の大きなキャノピー状のキャビンを与え、国産市販車で唯一、斜め上方へ蝶の羽根のように開くバタフライドアを採用した、個性的なクーペ

当時、保守的なクルマが主体だったトヨタが「若手に好きなようにやらせたらこうなった」という異例の車で、この種のドアはカッコよくとも、あくまで高級輸入車やスポーツカー向け、安く平凡な性能の国産大衆向けクーペとしてはあまりウケませんでした。

バブル時代だからこそ発売までできたと言えますが、日本のクーペ購入層が実際は大半が廉価グレードを選んでいたのを考えると、イメージリーダー的なターボ車でもあれば、もっと売れたかもしれません。

最新「セラ」中古車情報
本日の在庫数 12台
平均価格 204万円
支払総額 90~500万円

プログレ

トヨタ プログレ

バブル時代に「小ベンツ(コベンツ)」と言われ人気だった、メルセデス・ベンツ 190Eの再来となる小型高品質FRセダンを求める声はバブル崩壊後も多く、1990年代後半にセダン・イノベーションを提唱したトヨタが開発したプレミアムセダン。

2.5/3.0リッター直6エンジン搭載のため3ナンバーだったものの、5ナンバーサイズに抑えたボディへセルシオに匹敵する高品質の内装や塗装を施し、「高級車は欲しいが大きい車はちょっと」という層に大歓迎されました。

外観、特にリヤが地味だったので若いイメージを持たせた兄弟車ブレビスを発売するなど健闘したものの、セダン市場自体の縮小で一代限りとなったのが惜しまれる車です。

最新「プログレ」中古車情報
本日の在庫数 34台
平均価格 87万円
支払総額 50~295万円

※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。

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執筆者プロフィール
兵藤 忠彦
兵藤 忠彦
1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...

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