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【スズキアルト総まとめ】初代から現行8代目までのスペックや中古車価格
目次
- スズキ アルトとは?
- 初代アルト SS30V/40V型(1979-1984年)
- 2代目アルト CA71V/72V / CC71V/72V型(1984-1988年)
- 3代目アルト CL11V/CM11V/CN11/CR22S/CP11S/CS22S型など(1988-1994年)
- 4代目アルト HA11S/21S/HB11S/21S/HC11V/HD11V型(1994-1998年)
- 5代目アルト HA12S/22S/23S型(1998-2004年)12V/23V型(1998年-2005年)
- 6代目アルト HA24S/24V型(2004-2009年)
- 7代目アルト HA25S/25V/35S型(2009-2014年)
- 8代目アルト HA36S/36V型(2014年-)
- スズキ アルトのライバル車
- スズキ アルトの次期新型へのフルモデルチェンジは?
スズキ アルトとは?
1979年に初代モデルがデビューしたスズキ アルト。新ジャンル「軽ボンネットバン」として登場し、現在までに7度のフルモデルチェンジを経て8代目になっています。
歴代のアルトは、低価格で購入しやすい軽自動車として開発・販売されてきました。主な購買ターゲット層は日常的に車を利用する女性ユーザー。コンパクトで気楽に運転できるアルトは、買い物や通勤、友人とのお出かけなどに活躍します。
2019年5月に誕生40周年を迎えたアルト。その長い歴史のなかで、アルトは使い勝手や安全性、環境性能に磨きをかけてきました。次節からは、歴代スズキ アルトの特徴や中古車相場価格、ライバル車などを見ていきます。
- 最新「アルト」中古車情報
-
本日の在庫数 3736台 平均価格 73万円 支払総額 10~174万円
※本記事で記述される各世代の中古車相場価格等は2019年6月時点の情報です。
初代アルト SS30V/40V型(1979-1984年)
初代スズキ アルト
初代スズキ アルトは、1979年5月11日に発売されました。1979年といえば、テレビアニメ「機動戦士ガンダム」の放送がはじまった年。同年には、「ナウい」「ダサい」などの流行語が生まれています。
1979年当時の日本では、女性ドライバーが増えつつありました。一方、新車価格の高騰を理由に、軽自動車の需要は減少しています。こうした当時の状況を踏まえ、女性ドライバーむけの安価な軽自動車として、初代アルトは開発されました。初代アルトの主な特徴を見てみましょう。
・物品税の不要な商用車(バン)として発売
・業界初となる全国統一価格47万円での発売を実現
・シンプルに1グレードのみで構成
・機能性を重視したシンプルスタイル
・大容量の荷室と大きなハッチバックドア
・1980年 2AT車を追加
・1981年 4サイクルエンジン(F5A型)と2AT搭載モデルを追加
・1982年 全機種のエンジンを4サイクルに統一
・1983年 ラインナップに4WD車を追加
スズキの狙いが当たり、初代アルトは発売直後に18,000台の受注を達成。その後も平均月販13,000台以上を記録する、大ヒットモデルとなりました。
新車車両価格
エンジン | 新車車両価格 |
---|---|
2サイクル | 47万円 |
4サイクル | 47万〜55万円 |
スペック表
エンジン | 直3 550cc 2サイクル 直3 550cc 4サイクル |
---|---|
最高出力 | 2サイクル:20.6kW[28PS] / 5,500rpm 4サイクル:20.6kW[28PS] / 6,000rpm |
最大トルク | 2サイクル:52N・m[5.3kgm] / 3,000rpm 4サイクル:41.2N・m[4.2kgm] / 3,500rpm |
60km/h定地走行燃費 | 2サイクル:26.0km/L 4サイクル:26.9〜23.6km/L |
※最高出力・最大トルクは代表的グレードの数値です。 |
中古車相場価格
初代スズキ アルトの中古車相場価格は、40万〜50万円。玉数が全国に3台程度と少ないため、希望どおりの車両を見つけるのは難しいかもしれません。
初代アルトの中古車を入手したいなら、まずは旧車に詳しい中古車販売店を探したほうが賢明です。初代アルトは登場から40年が経過している旧車なので、購入後のメンテナンスや修理も考慮して、旧車の取り扱いに慣れた販売店で探すことをおすすめします。
2代目アルト CA71V/72V / CC71V/72V型(1984-1988年)
2代目スズキ アルト
2代目スズキ アルトは1984年9月に発売されました。当時のCMキャラクターはモデルの小林麻美さん。女性ユーザーへのアピール力を高めるべく、2代目アルトには多数の改良が施されました。2代目アルトの主な特徴は以下のとおりです。
・乗り降りを楽に行える「回転ドライバーズシート」を日本初採用
・フルフラットシートをクラス初採用
・31.2km/Lの低燃費を実現(当時の国産ガソリン商用車No.1)
・6モード&フルエアミックスエアコンをクラス初採用
・チルトステアリングとシートリフターを採用
・空気抵抗を抑えた近未来的スタイリング
・1985年 ラインナップに5ドアモデルを追加
・1987年 ロックアップ機構つき3AT車を追加
新時代のニーズにマッチした2代目アルトは、女性ユーザーを中心に高い人気を獲得。1985年6月には、初代モデルよりの累計生産台数100万台を達成しています。
新車車両価格
49万〜70万円(発売当時)
スペック表
エンジン | 直3 550cc |
---|---|
最高出力 | 22.8kW[31PS] / 6,000rpm |
最大トルク | 43N・m[4.4kgm] / 3,500rpm |
60km/h定地走行燃費 | 31.2〜24.7km/L |
※最高出力・最大トルクは代表的グレードの数値です。 |
中古車相場価格
2代目スズキ アルトの中古車相場価格は、40〜50万円。玉数は極小で、本記事作成時点で見つかったのはわずか1台です。希望どおりの状態・仕様の2代目アルトを見つけることは、かなり難しいと思ってください。
2代目アルトの中古車を狙うなら、やはり旧車に詳しい販売店を探したほうが賢明です。中古車販売店に依頼すれば、オークションや業販ルートから車両を探してもらうことが可能。個人で探すよりも高確率で、好みの2代目アルトを見つけられます。
3代目アルト CL11V/CM11V/CN11/CR22S/CP11S/CS22S型など(1988-1994年)
3代目スズキ アルト
3代目スズキ アルトは、1988年9月に発売されました。3代目アルトのコンセプトは、「乗る人の個性を大切にしたザ・パーソナル・ミニ」。以下の特長を盛り込み、3代目アルトは乗用車としての個性と魅力を高めています。
・回転ドライバーズシートとスライドスリムドアを設定
・ホイールベース拡張とエンジンルーム縮小により広い居住空間を実現
・ショートストロークエンジン「F5B型」を搭載
・電動パワーステアリングを採用
・2ウェイシートリフターとチルト&テレスコピックステアリングをクラス初採用
モデル期間中の変更点
1994年の販売終了までに、3代目アルトは多数の仕様変更・改良を行っています。
・1989年 ラインナップに初の乗用車(セダン)を追加(この時点までのラインナップは商用バンのみ)
・1990年 軽の規格改定に合わせて全長を拡大、排気量を550ccから660ccへアップ
・前後バンパーの大型化により安全性強化
・中低速でパワーを発揮する新エンジン「F6A型」を搭載
・ディスクブレーキ、ラジアルタイヤを全車に標準装備
・1991年 最高出力38kW[52PS]の新エンジンを搭載、後輪ABS装備車をラインナップに追加
・1994年 ドア強度補強など安全性強化、10・15モード燃費26.0km/Lを達成
約6年間の販売期間中に、3代目アルトは約125万7千台(アルトワークス含む)の販売を達成。現在までのアルトの歴史上で、もっとも売れたモデルとなりました。
新車車両価格
エンジン | 新車車両価格 |
---|---|
550cc | 50万〜84万円 |
660cc(1990年〜) | 51万〜98万円(消費税3%込み) |
スペック表
エンジン | 直3 550cc 直3 660cc |
---|---|
最高出力 | 550cc:30.9kW[42PS] / 7,500rpm 660cc:30.9kW[42PS] / 6,500rpm |
最大トルク | 550cc:43N・m[4.4kgm] / 6,000rpm 660cc:52N・m[5.3kgm] / 4,000rpm |
燃費 | 550cc:30.5〜25.5km/L(60km/h定地走行燃費) 660cc:19.0〜16.0km/L(10モード燃費) |
※最高出力・最大トルクは代表的グレードの数値です。 |
中古車相場価格
3代目スズキ アルトの中古車相場価格は、20万〜30万円。玉数は商用と乗用を合わせて全国5台程度と僅少です。好みの仕様・ボディーカラーの3代目アルトを見つけることは、かなり難しいといえます。
なお、3代目アルトがベースのアルトワークス(ホットモデル)であれば、全国に20台程度が流通しています。ただし、こちらは走行距離10万km以上のものがほとんど。手荒な乗り方をされている車両も多いため、購入は慎重に行ったほうが賢明です。
4代目アルト HA11S/21S/HB11S/21S/HC11V/HD11V型(1994-1998年)
4代目スズキ アルト
4代目スズキ アルトは、1994年11月に発売されました。4代目アルトでは、3代目モデルのコンセプトを引き継ぎつつ全体をブラッシュアップしています。4代目アルトの特長をチェックしてみましょう。
・剛性感と軽快感のある新スクエアデザイン
・ロングホイールベースを活かしたゆとりある室内・荷室、直進安定性の向上
・トルクアップしたF6A型エンジンを搭載し、乗りやすさを向上
・骨格の改良・補強により、ねじり剛性と曲げ剛性をそれぞれ20%向上
・リサイクルできる素材を採用し環境へ配慮
・運転席エアバッグを設定(オプション)
・1995年 10・15モード燃費26.5km/Lを達成(当時の国産市販車No.1)
4代目アルトは約4年間販売され、約51万9千台(アルトワークス含む)を売り上げました。この代のアルトワークスは走行性能が高く、現在もカルト的な人気があります。
新車車両価格
51万〜109万円(発売当時・消費税3%込み)
スペック表
エンジン | 直3 660cc |
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最高出力 | 38.2kW[52PS] / 7,000rpm |
最大トルク | 55.9N・m[5.7kgm] / 4,500rpm |
10・15モード燃費 | 23.0〜16.6km/L |
※最高出力・最大トルクは代表的グレードの数値です。 |
中古車相場価格
4代目スズキ アルトの中古車相場価格は、10万〜20万円。玉数は商用と乗用を合わせて、全国に4台程度です。3代目と同様に、4代目アルトの中古車も好みの仕様を選びにくいと思ってください。
セダンやバンの4代目アルトとくらべて、同世代のアルトワークスは中古車が充実しています。こちらの玉数は、全国100台程度。中古車相場価格は60万〜100万円とやや高額ですが、探せば状態のよい車両が見つかります。
5代目アルト HA12S/22S/23S型(1998-2004年)12V/23V型(1998年-2005年)
5代目スズキ アルト
5代目スズキ アルトは、1998年10月に発売されました。1998年は、軽自動車の規格が現在のものに変更された年。軽自動車市場に新顔が登場するなか、古株であるアルトも大きく刷新されました。
・ボディーサイズを拡大、軽量衝撃吸収ボディーを採用し安全性強化
・「K6A型」エンジンを採用(2000年12月まではF6A型と併売)
・10・15モード燃費29.0km/Lを達成(リーンバーンエンジン・電子制御スロットル搭載車)
・前席SRSエアバッグ・4輪ABSを設定(当初はオプション、2002年から乗用モデルにエアバッグ標準装備)
・1999年 リーンバーンエンジン搭載車にCVT機種、アイドリングストップつき機種を設定
新進ジャンル軽トールワゴンの人気に押されつつも、5代目アルトは売り上げを維持。約6年間のモデル期間中に、約54万3千台(アルトワークス含む)の販売を達成しています。
新車車両価格
52万〜110万円(発売当時・消費税5%込み)
スペック表
エンジン | 直3 660cc |
---|---|
最高出力 | 40.5kW[55PS] / 6,500rpm |
最大トルク | 61N・m[6.2kgm] / 4,000rpm |
10・15モード燃費 | 29.0〜16.2km/L |
※最高出力・最大トルクは代表的グレードの数値です。 |
中古車相場価格
5代目アルトの中古車相場価格は、1万〜50万円。玉数は全国100台程度と、先代までとくらべて充実しています。また、5代目アルトの中古車は、バラエティ豊か。ターボ車、5MT車、カスタム車なども比較的簡単に見つかります。
5代目アルトの中古車価格は全体的に低価格よりで、低予算でも走行距離が少ない車両を狙えます。20万円の予算があれば、走行距離3万km以下、修復歴なしの3代目アルトを狙うことが可能。同程度の5MT車が欲しいなら、30万円程度の予算を用意してください。
- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...