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【セアト】スペイン車メーカーの代表車と並行輸入から中古車まで
セアトとは?
セアトは、スペイン・カタルーニャ州に本拠を持つ自動車メーカーです。
1950年代に政府主導による国策自動車会社としてフィアットの出資下で創設され、1980年代まではセアト独自の車種を生産しつつ、基本的にはフィアットのモデルをライセンス生産していました。
フィアットが撤収した後、フォルクスワーゲンと業務提携、そしてのちにセアトが子会社化することとなります。
現在のセアトは、フォルクスワーゲングループ内では、アルファロメオをライバルとするスポーティブランドとしてその地位を確立しています。
セアト車は、「ドイツ車の技術とラテンのセンスの融合」を実現するとして、欧州では著名ですが、日本への正規輸入・販売が行われていないため、日本での認知度はかなり低いでしょう。
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セアトの代表車① レオン
セアト レオン(3代目)
セアト レオンは、90年代に好評だったセダン「トレド」から派生し、1998年にデビューした5ドアハッチバックモデルです。
レオンはトレド同様、フォルクスワーゲンのAプラットフォームを使用しており、フォルクスワーゲン ゴルフと共通部品が多く、ゴルフをよりスポーティにした雰囲気を持っています。
現在は3代目(2012年~)となっており、車体骨格にモジュールプラットフォーム「MQB」をアウディ A3、フォルクスワーゲン・ゴルフと同様に採用しています。
セアトの代表車② イビサ
セアト イビサ(4代目)
セアト イビサは、1984年に初代が登場した3/5ドアハッチバック型のコンパクトカーです。
初代はジウジアーロの外装デザイン、ポルシェのパワートレイン、今はなきボディ製造メーカーのカルマンが担当する車体構造が組み合わさって生まれた贅沢なモデルでしたが、2代目からは車名のみ継承され、車両は100%フォルクスワーゲンの技術で開発されるようになります。
2008年に登場した4代目からは、今風のスタイリッシュでコンパクトなボディを手に入れ、現在まで継続して投入されています。
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セアトの代表車③ アテカ
セアト アテカ
セアト アテカ
セアト アテカは、セアト初のコンパクトSUVです。
現在、世界的に需要が高まっているSUV市場にセアトも参入することとなり、2016年のジュネーブモーターショーにて初公開されました。
「MQB」プラットフォームの採用や、510Lもの荷室容量(FF車)やシャープでタフなデザイン、そしてガソリンとディーゼルで合わせて5種類のエンジンが用意されているなど、外せない要素を幅広く満たしています。
さらに、欧州で唯一、公的な衝突テストを行うユーロNCAPによって、アテカは衝突安全テストの結果に対して最高評価の5つ星に指定されました。
セアトの代表車④ コルドバ
セアト コルドバ(初代)
セアト コルドバ (2代目)
セアト コルドバは、イビサのセダンバージョンとして1993年に初代が登場しました。
WRCにラリーカーとしてセアト車が参戦する際のベースカーとしてコルドバが選ばれ、世界的にはラリーカーとしての印象が強いモデルだと思われます。
2002年に2代目として生まれ変わりましたが、すっかりラリーカー時代の牙も抜かれてしまい、2006年の時点でイギリスにおける販売台数が落ち込み、その不調の波が欧州全体に行き渡ったことで、2009年には完全に販売が終了してしまいました。
セアトの新車・中古車は並行輸入のみ
セアトは日本では馴染みがないメーカーであることは間違いありません。
なぜなら、セアトは現在まで日本に正規輸入されたことが一度もないからです。
セアトの車種を、新車もしくは中古車で購入する場合は、基本的に並行輸入する方法しかありません。
価格についても、輸入業者との相談で決定されることが多いため、購入の際は「これだ!」という車種に狙いを定めて業者に声を掛けることになるでしょう。
おおよその国内乗り出し価格については、レオンが500万円、イビサが400万円前後とのことです。
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セアトを扱っている並行輸入業者の代表例
DISTINO(ディスティーノ)
セアトが日本に輸入される可能性
欧州でアルファロメオとしのぎを削るスペインのメーカー「セアト」は、親会社であるフォルクスワーゲン、すなわちドイツ車をベースとしつつ、ラテンの情緒を感じるスポーティなデザインが魅力です。
レオンやイビサなどの魅力的な車が多いセアト。
フォルクスワーゲングループの国際戦略車としては、既にフォルクスワーゲンやアウディのブランドが浸透しているため、これまで正規輸入が全く無かったセアトが今更日本市場に介入する余地は薄いといえます。
- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...