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「マツダに軽ピックアップがあった?しかも結構カッコいい!」リメイクしてほしい懐かしの軽自動車たち【推し車】

今も軽自動車を生産中のメーカーは、案外リメイク経験済み

ホンダ N-ONEなんかは様々な制約の中、Nコロ(N360)がモチーフだと誰が見てもわかる力作

まだまだ技術や制度は稚拙なれど、個性的なクルマも多かった1960年代の国産車。

特に軽自動車はこの時期に実用車として十分な性能を持ち始め、初期のパワーウォーズが勃発して軽自動車免許廃止、車検制度導入など現在の基盤が作られた時期でもあります。

そこからリメイク版を作ってほしい…とリクエストを考えたところ、今もオリジナルの軽自動車を生産しているメーカーは過去の名車リメイクを何らかの形で実行している例が多いようです(代表例がN360をモチーフにしたホンダ N-ONE)。

必然的に「今は軽自動車を作っていないメーカーにもあえて」となりましたが、希望するだけなら自由ですし、ドンと3台の60’s軽自動車を並べてみましょう!

今こそこういうクルマがウケそうな…マツダ ポーター(1968年)

ポーター以上にカッコよさと実用性を両立した軽ピックアップって、ないと思うんですよね…

「昔作っていた軽ピックアップを、今発売したら案外ウケるんじゃなかろうか?」というのはユーザーのみならずメーカーも一度は考えるようです。

かつて初代ハイゼットトラックやフェローピックアップを販売していたダイハツは、2009年の東京モーターショーで「バスケット(※)」を、スズキもマイティボーイのリメイク版「マイティデッキ」を2015年の同ショーに出展しています。

(※後に前半分のデザインを活かして普通の軽コンパクトとして発売したのが、ミラトコット)

しかし本気でリメイクしてほしいとなると、1968年発売という古きよき60’s軽カーながら、素晴らしく洗練されていたマツダ  ポーターがイチオシで、これだけスマートでスポーティな軽ピックアップはそうそうありません!

マツダはかつて、2代目/3代目キャロルをスズキOEMではなくボディだけでもマツダオリジナルで販売して好評でしたから、同じようにまた…とは難しいかもしれませんが。

アクティトラックを廃止したホンダあたりでも構いませんから、似たような軽ピックアップを発売してくれたら楽しそうですね。

超小型モビリティ枠で、ぜひ!コニー グッピー(1961年)

超小型モビリティ(型式指定車)枠ができた今こそ、グッピーの出番でしょう!EV化でぜひ!

よほどの年配者か、旧車好きでもないと存在したことすら知らなそうな軽自動車ブランド、「コニー」が1961年に発売したマイクロピックアップがグッピー。

かつて「九九式艦上爆撃機」、「艦上攻撃機”流星”」などを開発した愛知航空機が由来で、戦後オート3輪に進出した愛知機械工業は、日産傘下となって1970年に自社オリジナル車の廃止まで軽商用車を作っていました。

普通のボンネットトラックやバンに見えて、実はキャビン床下に水平対向2気筒エンジンを積むミッドシップ配置など独特なレイアウトがコニー車の特徴でしたが、グッピーも荷台床下へ単気筒200ccエンジン(11馬力)を積むミッドシップ車。

一応は軽自動車枠でしたが、岡村製作所製のトルクコンバーターで実質無段変速とした2ペダル車として運転を簡素化、当時の軽自動車規格(360cc)に満たない非力な小排気量車でも、近場をトコトコ走るなら問題なしと割り切っています。

そのコンセプトからして「軽自動車」というよりヨーロッパの「キャビンスクーター」に近いものですが、当時は受け入れられずに販売不振で2年ほどの販売で終わりました。

しかし今なら、トヨタ C+podや出光タジマEVの新型商用EV「ideta(イデタ)」などと同じく、超小型モビリティ(型式指定車)枠のEVとしてなら通用するのでは?

現在、愛知機械工業の親会社となっている日産はEVに熱心ですし、商用マイクロピックアップなら、軽乗用EVのサクラや三菱のミニキャブMiEVともバッティングしませんし、案外コッソリ作っていたら面白い…などと考えてしまいます。

惜しくも「エルテン」からリメイクが進まなかった、スバル360(1958年)

これこそ「平成に蘇ったスバル360」で間違いない!なのになぜ売らなかったのか…スバル軽自動車最大の不覚!

スバル360ほどの歴史に残る名車がリメイクされないのはオカシイ!

一応、広告でてんとう虫(スバル360の愛称)と並べ、スバル360の再来を意識させたR1(2005年)はあったものの、スプレッドウインググリルのおかげで全く別物です。

できれば、2代目フィアット500(ヌォーバ・チンク)と3代目(ニューチンク)くらい過去作をリスペクトしてくれるリメイク版を…と思えば、1997年の東京モーターショーに展示された「エルテン」は、スバリストならずともカーマニアの胸を熱くさせました。

何しろ画像を見てのとおり、オリジナルのRRレイアウトからFFレイアウトになってもしっかり「誰がどう見てもスバル360のカタチ」をしているんですから、当然コレは売るためにこういうカタチにしたんだよね?!と誰もが思います。

寸法こそ新規格軽自動車をホンのちょっと超えてましたが、SOHC自然吸気版の直4エンジンEN07に、発進から低速まではモーターのみで走行可能なハイブリッドシステムを搭載し、オリジナルではFRPまたはキャンバストップだったルーフには太陽電池。

歴史的名車のリメイクに最新技術を注ぎ込むなんていいじゃない!発売時には常識的に普通のエンジンになっても、このカタチなら許す!と期待したのですが…。

1999年に発表された続編「エルテン カスタム」は初代プレオがベースになって、スバル350の面影が消え失せ、本当にガックリしました。

これでせめて、R1なりR2(2003年)が1997年版「エルテン」のデザインで販売されていれば、今ごろ中古車でも大人気だったかもしれないと思うと、残念でなりません。

もうスバルは軽自動車を自社生産していませんが、ダイハツに頼んででもEV版「エルテン」を出してくれたらと、今でも思っています。

※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。

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執筆者プロフィール
兵藤 忠彦
兵藤 忠彦
1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...

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