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報われなかった「挑戦車」たち~「西暦2000年の超小型BEV」日産 ハイパーミニ

「日産」として開発・販売した唯一の軽自動車

「日産傘下のコニー車」として軽商用車を日産コニー車として販売していた時期もあったが、あくまで当時傘下に置いた愛知機械工業製だった。(撮影:兵藤 忠彦)

ハイパーミニ以前もそれ以降も、実は自社で軽自動車を開発・販売したことのない日産。

今はサクラがあるじゃないか…と思うかもしれませんが、これは連合を組んでいる(実質的には傘下の)三菱との軽自動車合弁会社「NMKV」で開発され、三菱の水島製作所(岡山県)で生産していますから、実質的には三菱車(eKクロスEV)の日産版です。

戦前に「ダットサン」ブランドを獲得以降、小型大衆車に熱心という意味ではむしろ日本最古に属する歴史を誇る日産ではありますが、1949年に軽自動車規格が策定されてからも参入することはありませんでした。

かつては、1966年に傘下に収めた愛知機械工業が「コニー」ブランドで軽商用車を生産しており、日産傘下入り後も販売会社は「日産コニー店」として存続しましたが、ライバルに対抗できずに撤退、コニー店も「日産チェリー店」へ変わって現在は消滅。

強いて言えば、「日産コニー店」があった時代に日産も軽自動車を売っていたと言えないことはありませんが、ブランドはあくまで「コニー」でしたし、愛知機械も日産車の下請け生産を経て、今は純粋な部品メーカーとなっています。

そのため、やはり「日産」として開発・販売した軽自動車とは、後にも先にも少数生産・販売したBEV(バッテリー式電気自動車)のハイパーミニだけであり、それだけでも特異な存在だったと言えるでしょう(今後はわかりませんが…)。

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執筆者プロフィール
兵藤 忠彦
兵藤 忠彦
1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...

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