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報われなかった「挑戦車」たち~「西暦2000年の超小型BEV」日産 ハイパーミニ

残念ながら1代限りで終わったが、今後同様のコンセプトは出るか?

現在のBEVとは異なり、巨大なディスプレイが並ぶでもなく簡素なハイパーミニの内装…いつか超小型モビリティ(型式指定車)でその再来はあるのだろうか?

ハイパーミニの販売期間は2002年2月から2年足らず、総生産台数はおよそ280台と「ささやかな市販BEV」でしたが、同時期に同じくリチウムイオンバッテリーのHEV「ティーノハイブリッド」が100台限定なのと同様、再建途上の日産の事情を考えれば頑張った方です。

その後、日産は2010年に本格量販BEV「リーフ」(初代)を発売、現在は2代目リーフのほか、三菱とNMKVで共同開発した軽BEVの「サクラ」、日産独自のSUV「アリア」とBEVラインナップを増やしていますが、ハイパーミニのようなクルマは市販されないまま。

国交省や経産省が音頭を取っている新世代の超小型モビリティのうち、軽登録の2人乗りマイクロカー「超小型モビリティ(型式指定車)」でも、日産が実証実験で出したのはルノー twiziの日産版「ニューモビリティコンセプト」だけで、厳密には日産車ではありません。

ハイパーミニ自体も、非接触電磁誘導方式の「インダクティブ充電」を採用しており、今の日本で主流となっているJ1772規格普通充電プラグに非対応ですから、充電器ごと中古車を購入すれば現在でも使用可能なものの、出先で充電は困難なため、まず見かけません。

4人乗りの軽自動車は三菱と合弁のNMKVに任せるとして、日産独自の超小型モビリティがいずれ登場すればハイパーミニの再来になる…とは思いますが、それまでは「一代限りで今ひとつ報われなかった挑戦車」ということになるのでしょう。

※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。

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執筆者プロフィール
兵藤 忠彦
兵藤 忠彦
1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...

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