MOBY(モビー)自動車はおもしろい!

MOBY[モビー] > メーカー・車種別 > マツダ > プレマシー > かつてはマツダにもミニバンがあったのだ!未だに根強いファンも多い『プレマシー』をプレイバック【推し車】
プレマシー

更新

かつてはマツダにもミニバンがあったのだ!未だに根強いファンも多い『プレマシー』をプレイバック【推し車】

SKYACTIVテクノロジー満載の新型プレマシーも見たかった?

2代目には水素ロータリーエンジンで発電するシリーズ式ハイブリッドの「ハイドロジェンREハイブリッド」版もあった

車種整理で3列シートミニバンの生産・販売を終了し、3列シートSUVにその役目を譲って久しいマツダですが、やはり「走りのマツダらしいミニバン」を求める、あるいは懐かしむ声は未だに多いのでしょうか?

MOBY編集部がAIに聞いた「30〜50代のクルマ好きが気になる名車」にマツダ プレマシーがノミネートされています。

最終モデルとなった3代目プレマシーの後期には、エンジンやトランスミッションなど部分的ながら、マツダ自慢の「SKYACTIVテクノロジー」が投入されており、その後にSKYACTIV満載ミニバンが登場していればどんなクルマになったか気になります。

今回はそんなマツダ プレマシーの歴代モデルを振り返ってみましょう。

コンパクトな「プレマシーカプセル」:初代(1999年)

FFコンパクトミニバンとしても車内が狭すぎ、3列シート車としては少々無理があった初代プレマシー

初代プレマシーの発売は1999年、乗用車ベースのMPVや、フルキャブオーバーのボンゴフレンディというミニバンラインナップのさらなる充実化を図るため、ファミリアをベースに開発したコンパクトミニバンでした。

当時はFF乗用車ベースのミニバンが一息つき、どこまでコンパクトに3列シートミニバンを作れるか…というチャレンジが始まった頃でしたが、軽1BOXベースを除けば全長4.3m前後のボディでスポーティなロールーフミニバンを構築するのは、容易ではありません。

「プレマシーカプセル」というキャッチコピーでコンパクトさをアピールした初代プレマシーも3列目シートが狭すぎ、「緊急時には3列を使えないこともなく、2列シート車の方がむしろ荷物を積めた5ドアショートワゴン」的なクルマでした。

そういう意味では、3列目が脱着式だった初代プレマシーと、2列目が脱着式だったトヨタの初代カローラスパシオ(1997年)は、「外したところで置き場所がなくて困る脱着式シート車」という点で似ていたかもしれません。

なお、この頃はまだマツダ製フォード車が販売されており、フォードOEM版の「イクシオン」という姉妹車もありました。

心機一転、大型化とカラクリシート!:2代目(2005年)

一気に大型化してカラクリシートやスライドドアも備えた本格派になった2代目プレマシー

コンパクトにまとめようとして失敗した当時の小型ミニバン同様、プレマシーも2代目では大型化に転じ、全長4.3m・1.8~2.0リッター級から全長4.5m・2.0~2.3リッター級ミニバンとなり、大型高級FFミニバンとなった2代目MPV(1999年)の縮小版へ。

一見して2列目が2人乗りキャプテンシート(左右独立シート)の、3列6人乗りミニバン…と思わせて、実は隠された2列目中央席を使えば7人乗りも可能という「6+ONE(シックスプラスワン)」コンセプトも、2代目MPVから受け継いでいます。

2列目左席の座面下に中央席座面が、同じく背もたれ右側に中央席背もたれが格納されており、それぞれ引き出せば2列目が3人乗りベンチシートに!さらにそれぞれ格納した状態で、右席座面下から引き出せるセンターテーブルもアリ。

これは「カラクリシート」と呼ばれるMPVとプレマシーだけの独特な仕掛けで、あくまで左右シートを中央に寄せる事で3人乗車も可能にしていたビアンテ(2008年)よりユニークな構造となっており、チャイルドシートの固定も可能なので子供用としては十分でした。

マツダ最後のミニバン:3代目(2010年)

空力性能や走りの良さで、この代限りでの廃止が惜しまれた3代目プレマシー

3代目では、アクセラがベースの3ナンバーミニバンでカラオクリシートも採用という点では2代目と同じですが、当時のマツダ車が採用した「NAGARE(流れ)」デザインの採用で空力性能に優れたミニバンとして、2010年に登場。

3代目MPV(2006年)やハイルーフのビアンテ(2008年)より後に発売された「マツダ最後のミニバン」で、2011年からは日産にも2代目ラフェスタ ハイウェイスターとしてOEM供給されました。

空気抵抗の低減だけではなく、アイドリングストップ機構(i-stop)の採用などで燃費を低減するなど環境性能を高め、2013年の後期型ではエンジンやトランスミッションにSKYACTIVテクノロジーを採用した新型を投入。

しかし、その頃になると初代CX-5(2012年)の成功でマツダはその開発リソースの大半をSUVに注いで主力とする方針が決まり、世界的な需要が見込めないミニバンは車種整理の対象となって、次期モデルは開発せずに現行型で終了、とされます。

マツダらしく走りに定評があり、カラクリシートなど工夫も凝らされたミニバンの消滅を惜しむ声もありましたが、2017年発売の3列シートSUV、CX-8の発売で役目を終え、2018年3月にビアンテともども販売を終えました。

※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。

【推し車】シリーズのメーカー・ジャンル別一覧はこちら

【推し車】シリーズのスポーツカーまとめ3選集はこちら

【推し車】シリーズのテーマ別特集はこちら

執筆者プロフィール
兵藤 忠彦
兵藤 忠彦
1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...

\ この記事が役に立ったらシェアしよう /

MOBYをフォローして最新記事を受け取ろう

すべての画像を見る

画像ギャラリー

コメント

利用規約

関連する記事

関連キーワード