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ハイブリッド車でもバッテリー上がりは起こる?ジャンプスターターやブースターケーブルで対応するには
目次
ハイブリッド車でもバッテリー上がりは起こる
バッテリー上がりとは、バッテリーの電気不足が原因で起こる現象です。つまり蓄えた電気量を使い果たすことでバッテリー上がりは発生します。
では、ハイブリッド車のバッテリー上がりの原因はどのようなものがあるのでしょうか。
電気系統の消し忘れでバッテリーが上がる
バッテリー上がりの原因一つ目は、ライトやエアコン、オーディオなど電気系統の消し忘れです。
電気系統を消し忘れることで、バッテリーに蓄えられた電気を消費しきってしまいバッテリーが上がります。
半ドアのままにしてバッテリーが上がる
半ドアのまま放置することもバッテリーが上がる原因のひとつです。
バッテリーに関係なさそうに思える半ドアですが、気づかずに放置すると半ドアを知らせるランプが点灯し続けてしまいます。ランプが点灯し続けるとバッテリーに蓄えられた電気を消費しきってしまい、バッテリーが上がるのです。
車にしばらく乗っていないことでバッテリーが上がる
車のバッテリーは、エンジンをかけて走行することで充電される仕組みです。
そのため、車にしばらく乗らずに長期間エンジンをかけないままにすると、バッテリーは放電状態となってしまいます。
ハイブリッド車には2つのバッテリーがある
エンジンの力とモーターの力を組み合わせて走る車がハイブリッド車です。
通常の車には、主にエンジンを始動するための「補機用バッテリー」が搭載されています。一方、モーターが組み合わされるハイブリッド車には、「モーター用バッテリー」が搭載されます。
上記のホンダ フィット ハイブリッドの模式図では、車体前方のエンジンルームに補機用バッテリー、車体後方にモーター用バッテリーが搭載されています。
多くの方が、ハイブリッド車にはこのモーター用バッテリーしか搭載されていないと勘違いをしていますが、実際は「補機用バッテリー」と「モーター用バッテリー」の2つを搭載しているのです。
補機用バッテリー | ハイブリッド車が普及する前からある従来型。 主にエンジンを始動させることを目的とするバッテリー。 |
モーター用バッテリー | ハイブリッド車のみに搭載される、 モーターへの電力を供給するバッテリー。非常に大容量。 |
ハイブリッドのタイプによってバッテリー容量もさまざま
ひとくちにハイブリッドと言っても、発進時にエンジンをサポートする「マイルドハイブリッド」から、走行状況に応じてモーター走行とエンジン走行を切り替える「ストロングハイブリッド」など、そのタイプはさまざまです。
日産の「e-POWER」やホンダの「e:HEV」など、モーター走行を基本とするハイブリッド技術も登場していますね。
それぞれにモーター用のバッテリーが搭載されていますが、以下の表で示すように用途に応じたサイズが与えられています。
種類 | 概要 | モーター用 バッテリーの 容量 |
---|---|---|
マイルド ハイブリッド | 補機用バッテリーの充電用モーターを強化して、 主に発進時の駆動力をアシストするハイブリッド。 | 小さい |
ストロング ハイブリッド | 走行状況に応じて、エンジンとモーターを 切り替えて走行するハイブリッド。 | 大きい |
PHEV | バッテリー容量がある内は100%モーターで走行、 バッテリーがなくなるとストロングハイブリッドで 走行する。 | 最も大きい |
日産 e-POWER | エンジンは専らモーターの発電に使用され、 100%モーターの駆動力で走行する。 | 小さい |
ハイブリッド車のバッテリー寿命と交換時期は?
モーター用バッテリー
ネットでハイブリッドのモーター用バッテリーの寿命を検索すると、概ね8〜10年、10万km程度という情報を見かけますが、注意が必要です。
モーター用バッテリーの寿命、交換時期は、車種、年式の他、走行条件によって大きく変わってきます。
ハイブリッド車の技術の進化は日進月歩。最新型では15万km以上というモデルもあるようです。逆に、同じ車種でも、年式が古いと交換時期の目安、寿命が短く設定されていることもあります。
つまり、モーター用バッテリーの寿命や交換時期はいつ、とは一概に言えません。愛車がハイブリッドであれば、取扱説明書で確認、走行条件などにより判断しにくい場合は、ディーラーないしは自動車整備工場で確認しましょう。
補機用バッテリー
ハイブリッド車の補機用バッテリーの寿命は、ハイブリッドではないエンジン車のバッテリー寿命と基本的に同じとなり、おおむね3年から5年が寿命、交換時期とされています。
しかし、1回あたりの走行距離が短い「ちょい乗り」が多い場合などは、バッテリーへの負荷が高くなり、寿命が早くなる傾向があります。走行回数、距離が少ない場合もバッテリーの寿命が早くなります。
補機用バッテリーは、単に経過年数や走行距離だけでなく、「バッテリーチェッカー」でも交換時期を確認することができます。
バッテリーチェッカーでは、主にバッテリーの充電容量を計測するものですが、一度きりの計測でバッテリーが寿命かどうかを判断できるとは限らないので、購入時は注意しましょう。
車のバッテリーに詳しくなければ、ディーラーや自動車整備工場に任せた方が安心です。
ハイブリッド車バッテリーが上がった時の対処法
ハイブリッド車でも、通常の車と同じようにバッテリー上がりは起こります。
なぜなら、ハイブリッド車もガソリンエンジン車と同じ補機用バッテリーで、エンジンを始動させたり、ヘッドライトやワイパー、オーディオなどのアクセサリー装備品等へ電力を供給しているためです。
ハイブリッド車だからバッテリー上がりは起きない!と思い込んでランプなどをつけっぱなしにしたり長期間乗らずに放置していると、バッテリー上がりを起こしてしまうので注意しましょう。
ハイブリッド車のバッテリーが上がってしまったら?
ハイブリッド車のバッテリーが上がってしまったときは、通常の車と同じように「ジャンピング」でバッテリーに電力を供給することができます。
救援してもらうことは可能
ハイブリッド車はバッテリーあがりの際に救援を受けられないというイメージを持つ人もいるようですが、ハイブリッド車でも問題なく救援を受けられます。
通常の車ではバッテリーの+端子にブースターケーブルを接続しますが、ハイブリッド車の場合は救援用端子がエンジンルーム内に設置されていることもありますので、取り扱い説明書などで確認をしておきましょう。
ハイブリッド車を救援車にすることは不可!
一方、ほとんどのハイブリッド車は電圧の違いから他の車の救援をすることが不可とされています。
救援を受けたことがある人は、「今度は自分が助けよう」と思うかもしれませんが、ハイブリッド車に乗っている場合は残念ながら助け合うことができません。
ハイブリッド車のバッテリー交換方法と費用
モーター用バッテリー
モーター用バッテリーは、ディーラーか自動車整備工場しか交換ができません。費用は車種、年式によって異なりますし、保証サービスで一定期間、一定の走行距離では無料(サービスの範囲内)ということも多々あります。
あくまで参考となりますが、モーター用バッテリーの交換費用は、安い場合で10万円台後半、高い場合で40万円台となっています。
補機用バッテリー
交換方法
昔からある補機用バッテリーの交換方法は、ハイブリッドになっても基本的なものは変わりありません。
交換方法は、バッテリーを固定している金具等と接続端子を外し、バッテリー本体を交換し接続端子を接続、固定するといったシンプルなものです。
車種により、バッテリーの固定方法などが複雑になっていたり、設置場所が手の届きにくいところあったりすることはありますが、プロでなくてもやり方さえ正しくわかっていればDIYで交換が可能です。
交換費用
補機用バッテリー本体の相場価格は、ネット通販では20,000円前後から30,000円あたり。カー用品点、量販店では、店頭価格はそれよりやや高め、ガソリンスタンドではさら高め、最も高いのがディーラーとなります。
あくまで相場なので、実勢価格は異なることが多々あります。
交換費用は数千円程度から、1万~2万円といったところが多いようですが、これも車種や店舗によって異なります。
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- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...