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「ウチじゃこれが普通なんだけど(笑)」先代同様また独創的なの作っちゃった!ホンダが誇る“農道のNSX”の系譜|ホンダ TN360【推し車】

1BOXバンこそ設定しなかったものの、RVブームを先取り?

TNIII 360にメッキパーツや豪華内装を施し、初期RVブームを10年先取りしていた「TNIII 360スーパーデラックス」

1970年にはマイナーチェンジで「TNIII 360」となり、軽乗用車のNIII 360ともども少々マイルド路線になりますが、この時にキャビンスペースを広げるとともに設定された「スーパーデラックス」が、後のRVブームを先取りしたような、面白いグレードでした。

フロントグリルやバンパー、ホイールキャップなどにクロームメッキのパーツを使い、熱線吸収ガラスやラジオ、木目付きのメータカウル、ソフトパッド付ダッシュボード、通気性レザー調シートなど、内外装の豪華っぷりは業務用や農家向けの軽トラとは思えません。

この頃のホンダは、他社のように軽トラベースの軽1BOXバンを作らず、FFの「ライフステップバン」(1972年・N-VANのご先祖)に軽商用バン兼レジャー向けの役割を与えていましたが、TNIII 360にも同様の用途を想定した最上級グレードを設定したわけです。

後に「商用車をカッコよく乗る」という、1980年頃の初期RVブームを10年先取りした存在で、さすがにこれでTNが大人気となるには時期尚早だったと思いますが、後から考えれば「先見の明があった」とも言えるのがTNIII 360スーパーデラックスでした。

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執筆者プロフィール
兵藤 忠彦
兵藤 忠彦
1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...

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