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クルマは悪くない!マーケティングが大失敗?平成の「出るのが遅すぎた」車たち【推し車】
新車販売当時にサッパリ人気が出なかったのに、販売終了後しばらくしてから中古車で大人気という「早すぎた車」がある一方、新車で人気だったのに中古車では見向きもされない逆パターンもあります。
もちろん新車でも中古車でもサッパリ、解体されたか輸出されたか、国内ではすぐに見なくなった車もありますが、もっとも悲惨なのは「もうちょっと早く売ればヒット作だった可能性もあるのに、出た頃にはもう売るチャンスを逃していた」という車です。
価値観の移り変わりが激しかった平成時代に多かったパターンで、今回はその中から代表的な3台を選んでみました。
トヨタ カローラセレス/スプリンターマリノ(平成4年[1992年])
時代が合えば大ヒット作、しかし現実は下取りで渋い顔の迷車
4ドアハードトップがバブル時代の1990年前後に全盛期を迎えたものの、RVブーム到来であっという間に狭い古臭いと人気急落、しかしさらに新型車を作っていたので発売したものの、やはり売れなかった悲惨な車。
一応、4ドア版レビン/トレノというスポーツイメージで車内の狭さを取り繕い、オシャレなCMで最初だけちょっと売れたものの、4ドアセダン自体が不人気ではどうにもならず、中古車としても二束三文の価値なので、買い替えで下取りしたディーラーも扱いに困るほど。
ただ、筆者の実家にあったマリノは後席も言うほど狭いとは思わず、もっと早く発売されていれば大ヒットしていた可能性は高かったと思います。
- 最新「カローラセレス」中古車情報
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本日の在庫数 2台 平均価格 150万円 支払総額 150~150万円
スバル ステラ(初代・平成18年[2006年])
「顧客が本当に必要だったもの」
1993年に初代スズキ ワゴンR登場後、軽自動車メーカー各社と同様にスバルもプレオを発売するも、ヴィヴィオがベースで座面が低く、新規格の軽トールワゴンとしては時代遅れ。
しかも後継はなぜか背が低くデザインも不評なR2で、やむなくプレオを継続しつつ、今度こそちゃんと座面が高く、背の高さが活きるステラを発売しますが、その頃にはもっと背の高いスーパーハイトワゴンが主流になりつつあり、またも時代遅れ。
企画や開発が迷走した挙げ句、顧客が本当に求めていたのと全く異なる珍品ばかり作ってしまったというビジネスジョーク「顧客が本当に必要だったもの」の自動車版で、せめてR2など作らずステラを発売していたらと惜しまれます。
- 最新「ステラ」中古車情報
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本日の在庫数 994台 平均価格 54万円 支払総額 10~166万円
スバル エクシーガ(平成20年[2008年])
ショーで反応を見すぎたのも、SUVのへの転身も、全てが手遅れ
スバルの3列シートミニバンは1995年の東京モーターショーで「α-エクシーガ」、同1997年に「エクシーガ」を出展、特に後者は車体サイズやパッケージ面でなかなかの完成度。
しかし市販されずに時は過ぎ、スポーティなロールーフは流行ったけど、そろそろミニバンの主流はハイルーフで決まりとわかった頃にようやく発売、7人乗りが欲しくてもタイ製のオペルOEM、トラヴィックしか買えなかったスバリストは喜びましたが、ただそれだけ。
2015年に3列シートSUVのクロスオーバー7として再出発した頃にはいい加減古くて忘れ去られており、最初から時代遅れの車なのに、発売から7年も何をしていたのか?と言いたくなる車でした。
- 最新「エクシーガ」中古車情報
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本日の在庫数 204台 平均価格 60万円 支払総額 22~135万円
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- 執筆者プロフィール
- 兵藤 忠彦
- 1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...