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現代に復活求む!パワーを競った1980年代の軽ホットハッチたち【推し車】

現在は「ホットハッチ」や「ボーイズレーサー」という自動車用語はあまり使われませんが、かつては若者でも所有しやすい安価で高性能な小型ハッチバックが多数存在し、軽自動車でもターボエンジンを積む軽ホットハッチが、各社から販売されていました。

中でも税金が飛び抜けて安い軽ボンバンをターボ化したモデルは、1970年代のオイルショックで停滞していたパワー競争を過熱させ、第2次軽パワーウォーズが勃発、現在の64馬力自主規制が始まると、馬力だけではない個性を魅力とした商品展開が始まったのです。

ダイハツ ミラ ターボTR/TR-XX(2代目・1985年)

アルトワークスと双璧を為す「ミラターボ」の復活待望論は根強い

ダイハツ ミラTR-XX(2代目・前期型)

550cc時代の軽自動車では、排気量はそのままに馬力やトルクを向上できるターボチャージャーが重宝され、4代目ミニカ(1983年追加)を皮切りに、各社ともターボ車を追加しますが、せいぜいグロス40馬力台。

しかしダイハツは1985年8月にフルモデルチェンジしたミラ(商用登録)とクオーレ(乗用登録)にグロス52馬力のインタークーラーターボ車、ミラ ターボTRとクオーレ ターボCRを設定、「50馬力の壁」を突破します。

2ヶ月後には、規制緩和で認められた純正エアロで武装した「ミラ TR-XX」も登場、オイルショック以来停滞していた軽スポーツを復活させる、強烈なカンフル剤となりました。

その後ライバルが台頭すると機械式キャブレターターボに加え、当初58馬力、最終的にネット64馬力に達するEFIターボも追加、550ccのSOHC2バルブターボで唯一、リッター100馬力超えを達成した軽ホットハッチでした。

スズキ アルトワークス(初代・1987年)

精密機械のようだった、軽自動車初のDOHCターボ

スズキ アルトワークスRS-X(初代)

スズキが2代目アルト(1984年)に翌年追加したグロス44馬力ターボはミラ/クオーレのターボ車に劣り、軽自動車初、DOHC4バルブエンジンのアルトツインカム12RS(1986年7月)もグロス42馬力。

しかしターボとDOHCエンジンがあるならDOHCターボエンジンを作ればいいだけの話で、それを積んだ本命のアルトワークスを、1987年2月に発売します。

一説には余裕で70馬力オーバーだったものの、運輸省(現・国土交通省)から認可を受ける際に控えめとされた最高出力は、それでもネット64馬力に達してライバルを一気に突き放し、現在も続く軽自動車64馬力自主規制のベースとなりました。

後の2〜4代目ワークスのように、丸目ヘッドライトで通常版アルトとデザインの差別化はしなかったものの、上級グレードのRS-X(FF)/RS-R(4WD)にはミラTR-XXのごとく過激なエアロで武装しています。

最新「アルトワークス」中古車情報
本日の在庫数 455台
平均価格 134万円
支払総額 23~420万円

三菱 ミニカダンガンZZ(初代・1989年)

世界初の市販4輪車用DOHC5バルブエンジン

三菱 ミニカダンガンZZ(初代)

初代アルトワークスのネット64馬力が自主規制値となり、それ以上のパワーアップが(少なくともカタログ上は)無理とはいえ、ならばDOHC4バルブの上をいくDOHC5バルブターボだ!とばかり、1989年1月に登場したのが初代ミニカダンガンZZ。

当時は1990年1月の規格改正で軽自動車の排気量上限が660ccへと緩和が決まっており、ならば高性能版だけでも改正後に売ればよさそうなものですが、当時の販売競争はよほど熾烈だったようです。

ダイハツ以外は1988〜1989年の550cc時代末期に関わらず、改正後の660ccを見越した新型エンジンで少しでも早く新技術の採用をアピールしたがり、三菱の場合はDOHC5バルブエンジンでした。

もちろんミニカダンガンもすぐに660cc化(1990年8月)しましたが、他社と異なりモータースポーツへ参戦しなかったためアピールの場が少なく、画期的な割に印象の薄さが惜しまれます。

最新「ミニカ」中古車情報
本日の在庫数 92台
平均価格 37万円
支払総額 12~249万円

※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。

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執筆者プロフィール
兵藤 忠彦
兵藤 忠彦
1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...

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