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ペルシードとは?親水性と撥水性は何が違うか?効果はどうなのか?

手軽なコーティング剤「ペルシード」

ペルシードは、ホームセンターや量販店、ディスカウントストアにて手軽に購入可能なコーティング剤の中のひとつです。

最近では検索キーワードでも上昇を見せている商品で、賛否両論ありますが興味がある方も多いのではないか、ということで使ってみたいと思います。

類似商品としては、「PROSTAFFのGLASIAS」や、「シュアラスターの0ウォーター」といえるでしょう。

それらの共通事項は、主成分のレジンやシリコーンのポリマー系液に、ケイ素や、ガラスエレメント、ガラス系ナノコロイドなどのガラスを由来とする成分が入っているという点です。
ちなみに、ケイ素はガラスを構成する重要な成分のひとつです。

複数社分の主成分を見比べてみましたが、これらはどれもガラス成分が混ざったポリマーコーティング剤に分類されるガラス系コーティング剤といえます。

ペルシードには、ガラスエッセンスと記載されており、おそらくガラスエレメントや、ガラス系ナノコロイド(いずれも詳細が不明で、もっと隠したい詳細成分があるのでは…と筆者は考えますが)と似たような成分といえるのではないかと考えられます。

また、ガラスが皮膜生成をするための硬化時間の記載がないことから、ポリマー系が主成分であると考えられ、上記に挙げたPROSTAFF系の商品やシュアラスターの商品と競合する商品といえます。

そもそも、ガラス自体もまだ謎が多いもので、たたけばコンコンと音が鳴る個体の性質、結晶化していないので光を多く通す液体の性質の両方を併せ持っています。

日本物理学会では、「動きが凍結した液体である」という記述が2016年にあるようです。
現在はこの状態をアルファモス(非しょう質)と呼び、最先端科学での研究が進んでいます。

親水性と撥水性は何が違うか

市販のコーティング剤では親水と撥水の両タイプ用意されていることが多くあります。

まず、「親水性」とは水が親しいと書くように,水がよくくっついて大きな流れとしてバシャーっと一気に流れていきます。

それに対し「撥水性」とは、水をはじくと書くように(撥は、はじくという意味でも使われる)、水が細かい水滴となり、ピューっと流れ落ちる状態です。これは、好みで選んでも良い部分でしょう。

また、付属のタオルは親水性はメガネ拭きのようなタオルで、撥水性はマイクロファイバーでした。
これには相性がきっとあるのでしょう。

ペルシードと付属のタオル

撥水は、ご存じの通り水玉がコロコロと小さい粒でスーっと流れ落ちる状態です。

それと対比するように販売される親水性とはどんな性質なのか、プロにインタビューをしたところ、市販品の親水性は、正確にいうと疎水という状態だと伺いました。

親水とは、水あか落としや鉄粉落としを行い、ワックス成分がなく水がベターっと広がる状態であり、粒の角が丸くなり大きな水たまになり、一気に流れる疎水とは異なる状態ということです。

とりあえず、下処理をせず、どれくらいになるのか?

基本の特性も、ここまで理解できれば及第点ということで、早速施工していきたいと思います。

一般ユーザーで1番多いのがこのタイプといえます。休日のガソリンスタンドで観察を行うとよくわかるのですが、洗車機の水洗車をしたあとに、拭きあげ場でさっと拭きあげて終わりというパターンです。

何万円もかけてコーティングしている人からいわせれば、邪道も邪道といいたくなるようなレベルだと考えられます。

ただし、新車であればかなり広告に近い効果はどの商品も期待できるのではないでしょうか。

しかし、きれいにしたいと思うのは汚れてから、というのが世の大半であり、最初からきれいにしたい人は買った時点でコーティングしてしまう人がほとんどと仮定します。
そうすると、こういったコーティング商品の購買層が見えてきます。

例えば、「初めて中古車を買ったけど、単純に洗車が好き」とかではないでしょうか。
そこで、私のお買い物カーである、BP5レガシーのボンネットを使って試してみます!

<ボンネットの状態と条件>
絶対条件:
電動工具(ポリッシャー)使用禁止
高圧噴射機使用禁止
基本は付属品を使い、スポンジやタオル系はホームセンターや100均でも買えるようなものを使用、とにかく作業条件は誰でもできる、洗車場や家の駐車場を想定

・エクボあり
・細かい洗車傷多数
・小傷とそこにつまった汚れでちょっと白ぼけているように見える
・鉄粉とりはしていない
・中古で買ってから、 水あかとりはやっていない
・3カ月に1回ぐらい洗車機のWAX洗車をする程度

施工前の車体ボディのクローズアップ

ちょっとお疲れ気味のボディです。
新車状態が100点なら40点といったところでしょうか。

施工の注意とワンポイント

お手軽といっても、塗り広げにはコツがあります。これは、超初歩なのですがタオルは丸く動かさないということです。

「どういうこと?」と思われるかもしれませんが、タオルは肘を軸に動かすだけでは、手が曲線の動きをします。それでは、角に塗り残しができやすく、同じ場所を何度もこすっているだけであまり効率よく動いておらず、塗りむらが起きやすくなります。

プロにその点を確認したところ、塗り広げ動作は、縦方向と横方向にそれぞれ複数回動かすとのこと。無料動画サイトでは、プロの洗車の様子を簡単にいつでも見ることができます。

施工にあたって、プロスポーツ選手の動きをまねて練習するかのごとく、iPadに穴が開くほど見て学習しました。

そしてもうひとつのこつとして、クルマのサイドは、4分割(4パネル)や5分割(5パネル)に考え、塗り広げる範囲を先に決めてから、1パネルずつタオルを動かせば無駄なく、きれいに塗り伸ばせるということです。
このとき、 縦→横→縦→横→枠の流れでやります。

ボンネットが大きいものは4分割とか、屋根も6分割とか、ハイエースデリカD:5のような大きいものは8分割でも、欲張らずにキッチリ塗り広げることが重要です。

補足として、クルマを拭いているときにタオルがぐちゃぐちゃになる人に朗報の、プロのタオルの使い方を教わりました。

タオルは4つ折りで使い、角が4つ重なる部分を親指と人さし指の間で挟んでバラバラにならないように使うと良いということです。

最初は多少違和感がありますが、慣れれば気になることはありませんでした。こういったタオルの持ち方ひとつでも、プロの技術がつまっています。

最新「ハイエースワゴン」中古車情報
本日の在庫数 1044台
平均価格 380万円
支払総額 60~1,027万円
最新「デリカD:5」中古車情報
本日の在庫数 2081台
平均価格 278万円
支払総額 25~636万円

ペルシードを使ってみて

当然、下処理なしの水洗車から塗っただけであれば、元のWAXの上から塗ることになるので、今ある小傷はあまり消えることはないし、ワックスの下の汚れは落ちません。

ワックスを2カ月前にかけたので、その上に積もった汚れはさほどなく、今見えているのはワックスの下の汚れと考えられます。そして消えないキズも同様です。

例えば、鉛筆で紙に文字を書き、ラップを紙にかぶせて、その上から消しゴムでこすったところで、鉛筆で書いた文字が消えないのと同じです。

施行後にボンネットを触ってみましたが、鉄粉のざらざらした感触がありました。一度塗りでは塗膜はあまり厚くならないようです。

現状、2カ月前のWAXと比較すれば、多少なりともコーティング剤の分はきれいに見えているとはいえます。

また、親水は水が大きな塊でドバっと落ちるイメージですが、下処理をしていない場合あまり親水にならず、撥水の方が効果が出ているように感じる人が多いのではないでしょうか。

施工後の車体フロント部分

これに関しては、どこのメーカーのコーティング剤を使用しても変化ない部分だと考えられます。

したがって、事前の下準備(水あか落としや、鉄粉落とし、大きなキズ消しなど)が大切だということが証明できました。

よって、どこのホームセンターでも手に入るものでワンランク上げるとすれば、ウォーターデポジットと呼ばれる水滴跡や、細かいキズを取り除くコンパウンド入りのカーシャンプーを使用した場合を想定したいと思います。

水滴がついた車体ボディのボンネット

費用対効果

ペルシードは、スーパーオートバックスで約3,000円です(他社製品も3,000円前後)。
ガラス系であるため塗った感じ、拭いた感じは、プロのポリマー系コーティングに近い感覚です。

ペルシードは3回分くらいと記載があり、買値が約3,000円で、今回の状態は約1,100円/回になります。

機械洗車の水洗いの300円や500円といった値段を考えるなら、およそ1,500円から2,000円の洗車をしたことになります。

2,000円の洗車と考えれば、撥水の場合であればある程度の効果はあったように感じる程度水をはじいていました。

現在きれいなクルマであれば、下処理をしないでも問題なく仕上がるでしょう。
ただし、私のレガシーのように不満が残るケースがあると思います。

例えば100点満点評価で、20点のボディに10点を加算しても30点にしかなりませんが、70点のボディは80点になるようなイメージです。
そして100点のボディに施工した場合、10点を加算しますが、100点を維持するための余力としての10点で、100点とは別に10点の貯金を持っている状態と理解した方が良いでしょう。

今回の私の所感ですが、下地処理なしだと、元40点が50点になったかな?という印象でした。
一応の効果も見受けられるし、それぞれの撥水具合の特徴もあったので加点評価は加えますが、もっと加点するためにはそれなりの努力は必要と感じます。

とはいえ、市販のコーティング剤で70点くらいの仕上がりに感じられれば、素人施行の割には満足できるレベルに仕上がるのではと思います。

プロの金額と比較すると、お勧めとなるコーティングは1万5,000円前後からで、おおよその店舗は下処理や人件費、技術料、材料費をひっくるめて1万5,000円です。

最安値を探せば、6,000円前後からありますが、これには下処理が含まれない場合が多いので、結局下処理をしてもらうと、セットで1万2,000円前後になります。

さらに、あとちょっと足すとお勧めのコーティングができますという話になり、お勧めを施工してもらうという流れ。
実によく考えられていますが、最安値は除外してプロのお勧めと比較していきます。

お勧めか否か

新車状態もしくは、それに近い状態ならば十分お勧めできます。
プロに頼んで1万5,000円と仮定すると、3,000円程度ですので、20%の出費で済むということです。

コーティング自体の加点にも限界があるので、やはりもう少し他の部分で点数を稼いで、基礎能力を上げましょうという形にはなるでしょう。

いつも通り夕食の買い出しや近所をドライブに行ってて、経過観察をしていこうと思います。

下地処理をしっかりとしていないのであまり期待できませんが、屋根下保管であれば、3カ月程度は持つのではないでしょうか。
私のように屋外であれば、短くて1カ月長くても1カ月半がいいところでしょう。

2020年7月17日に施工したことをメモとして残しつつ、次回までにどのように程度変化しているでしょうか、お楽しみです。

ミラリード「ペルシード」の評価・口コミについてはこちら

執筆者プロフィール
渡辺 喬俊
渡辺 喬俊
1986年生まれ、元システムエンジニアからクルマ業界へ転身、社外品サスペンションの試作や、ドライビングサポートのセンサー部品テストドライバーの仕事を経験。愛車はSW20 MR2とBP5 レガシィ。壊れない車が欲し...

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