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古いと危険!あなたの車のタイヤ、何年モノ?簡単に分かる製造年週の見分け方
夏も近づき、いよいよ本格的なレジャーシーズンが到来します。休日の計画を立てると共に、ロングドライブに備えて愛車の点検も行いたいものです。愛車の点検項目は多種多様ですが、代表的なものは「タイヤ」のチェックです。
タイヤの消費期限は10年?
タイヤには「消費期限」があるのはご存じでしょうか。TOYOタイヤによれば、タイヤは製造から10年経過で寿命ということになっています。「ウチのクルマは距離走っていないけど…」という場合でも、製造後10年以上が経過している場合は、速やかに交換した方が無難です。
タイヤにも経年劣化があり、時間と共にゴムの中に含まれるオイルが減少し、徐々に硬化していきます。硬化すると、やはりブロックの動きが悪くなります。さらに、長年、紫外線や雨、埃などにさらされることによっても、ゴムは劣化していきます。酷い場合は、サイドウォール(タイヤの銘柄が書かれている部分)などにひび割れが生じて、バースト(破裂)の要因にも。
これまでの経験からすると、低年式でも走行距離の少ない、一見すると程度のいい中古車は、寿命が終わったタイヤを履いていることが多かった気がします。あまりクルマに乗らない人は、外観や車内をきれいに手入れしていても、意外とタイヤの年数に気がつかないからです。
タイヤの製造年はサイドウォールを確認しよう
タイヤの製造年は、サイドウォールに表示があります。小さく刻印されているので見にくいと思いますが、4桁の数字を探してみてください。「1622」といった数字があるはずです。頭に英字記号が書かれている場合もあります。
英字記号は製造された工場を示しており、数字は製造年週です。例えば「1622」の場合は、「2022年16週目」に製造されたことを表します。これを参考に、愛車のタイヤが何年経過しているか知ることができます。
昨今はネットショップやネットオークションなどで、未使用旧型タイヤや中古タイヤを購入することができます。購入する場合は製造年を調べ、5年以上経過しているものは避けた方が無難でしょう。自分はネットでタイヤを買う場合は、必ず製造年月が明記されているものを買うようにしています。
また、10年が経過していないタイヤでも、ひび割れやブロック飛び、亀裂などがある場合があるので、たまにチェックが必要です。特に、日常的にメンテナンスをしていないタイヤは、破損の恐れも高くなります。
例えば、スタッドレスタイヤを履いている期間、夏タイヤを野ざらしのままにしておくと、半年ほどでかなりのダメージを受けていることに驚かされます。タイヤは洗車時に一緒に洗い、定期的に専用ワックスや保護剤を塗布することで長持ちさせることが可能です。外して保管する場合は、カバーをかけて、日光や雨などを受けない場所にタイヤを立てておきましょう。
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溝の深さや空気圧も必ず確認しよう
また、タイヤは路面との摩擦によって、「進む」「曲がる」「止まる」という性能を発揮するため、摩耗します。つまり「減る」ということです。タイヤが減ってくるというのは、トレッド面(模様がある部分)の溝が「浅くなる」ということ。
溝が浅くなると、摩擦係数が低下するだけでなく、雨水を排水しにくくなることから、「ハイドロプレーニング現象」が発生しやすくなり危険です。
かつてセカンドハンドのロータス エリーゼに乗っていた時、タイヤは装着していたものを使用していました。少々溝が浅いなとは思いましたが、もったいないこともあってそのまま乗っていたのです。
しかしある時、都内を記録的なゲリラ豪雨が襲い、エリーゼは高速道路で直進中にスピン。大事には至りませんでしたが、それ以降、少しでも溝の浅いタイヤはすぐに交換するようにしています。
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溝の深さはスリップサインを確認しよう
溝の深さのチェックは簡単です。タイヤには「スリップサイン(プラットホーム)」という、溝に対して垂直に跨がっているゴムが付いています。溝が極限まで減ると、このスリップサインがタイヤの接地部分と合わさって十字形になります。こうなると完全に交換の時期。そのまま走っていると、整備不良で道交法違反に問われることも。
溝の深さは法令で「1.6㎜以下」と定められていますが、新品時の溝の深さと比較して、50%以下になったら交換を考えた方が無難です。トレッド面のブロック部分のゴムの動きが悪くなり、十分な性能が発揮できないからです。
特に路面の温度の低い冬場はタイヤの食いつきが悪く、走り出しで調子に乗るとズルッといったという経験があります。安全に走りたいなら、「まだ溝が残っているかな」と思っても、早めの交換をオススメします。
空気圧は適正値を維持しよう
さらに、空気圧が適正でないと、タイヤが正常に性能発揮をしないばかりか、パンクやバーストの要因にもつながります。愛車の運転席開口部に貼ってあるステッカーや取扱説明書を見て、正しい空気圧にしておくことが大切です。
ただし若干であれば、空気圧を高めにすることで転がり抵抗を減少させ、燃費を向上させる効果があります。ただし、上げすぎると乗り心地が悪くなったり、バースト、スローパンクの原因になるので注意しましょう。賛否両論ありますが、個人的には窒素ガスの充填は空気圧の安定に利くと感じています。
タイヤは、クルマの「走る」を支える大切なパーツ。エンジンやブレーキの点検などと同様に、しっかりチェックしていきたいものです。
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- 執筆者プロフィール
- 山崎 友貴
- 1966年生まれ。四輪駆動車専門誌やRV雑誌編集部を経て、編集ブロダクションを設立。現在はSUV生活研究家として、SUVやキャンピングカーを使った新たなアウトドアライフや車中泊ライフなどを探求中。現在の愛車は...