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タイヤのサイドウォールとは?トラブルの原因と対処法も紹介

タイヤのサイドウォールとはどの部分?

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タイヤのサイドウォールとは、メーカーロゴやタイヤサイズなどが刻印されている側面部分を指します。サイドウォール部のゴムはタイヤの内部の主構造体を保護する役割がある一方、走行中にたわむことで衝撃を吸収する構造にするため、他の部分よりも薄くつくられています。

そのためサイドウォールは、タイヤの性能に大きく関わる重要箇所であると同時に、最大の弱点ともいえるでしょう。とくに近年は、サイドウォールの肉厚をより薄く、しなやかに動かすことで乗り心地を高めているタイヤが増えています。

サイドウォールに起こるトラブル

外傷

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車体側面に露出しているサイドウォールの外側は、それだけ損傷を受けやすい箇所であり、縁石や落下物などに接触することで外傷を負うケースが発生します。

小さく浅い傷や「えぐれ」であれば走行にはほとんど影響しないものの、カーカスが露出するような深い傷はタイヤにとって致命的です。また些細であっても、常にたわみながら回転しているサイドウォールの傷は放置していると傷が広がり、症状が悪化する恐れがあります。

ヒビ割れ

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タイヤにとって避けられないトラブルがサイドウォールのヒビ割れです。ホイールに沿って円周状にできるヒビ割れは、経年劣化によってゴムの油分が揮発し硬化することで起こります。

ゴムを劣化させるおもな要因は紫外線やオゾン、空気圧不足や過積載などです。また、タイヤの洗いすぎや不適切なタイヤワックスの使用でもヒビ割れを助長します。

とくに車体外側のサイドウォールは日光にさらされやすいため紫外線劣化が起こりやすく、さらに空気圧不足や過積載が重なるとさらにヒビ割れが重症化しやすくなります。

膨らみ(ピンチカット)

サイドウォールの一部が膨らむトラブルは「ピンチカット」と呼ばれる症状です。タイヤ内部に張り巡らされたワイヤー状のカーカスコードが切れることで、強度の落ちた一部分だけが空気圧によってタンコブのように膨れ上がります。

ピンチカットができるおもな原因は、サイドウォールやトレッド面への強い衝撃です。タイヤを過剰に変形させた場合に起こりやすいため、空気圧不足や過積載もピンチカットを招く要因となりえます。

サイドウォールから起きたトラブルの対処法

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「外傷」「ヒビ割れ」「ピンチカット」のいずれの症状でも、タイヤの空気が抜けない限り走行は可能です。しかし、そのまま走行を続けると確実にパンクやタイヤバーストが起こってしまいます。

出先でタイヤのトラブルを発見した場合は高速道路や山岳道路の走行などタイヤに負担がかかる運転は避け、極力速度を落として安全な場所まで車を移動させましょう。万全を期すならロードサービスの利用をおすすめします。

軽度の外傷や、浅いヒビ割れであれば走行にはほとんど支障がありません。ただし、程度の見極めが難しいため、判断できないようならディーラーや整備工場、タイヤショップなどに相談してください。

サイドウォールのトラブルは回避できる

出先でのタイヤトラブルで慌てないためには、出かける前の日常点検が大切です。とくに長距離運転前は空気圧の点検も含めてタイヤの外観をよく確認しておきましょう。

ヒビ割れの予防方法

ヒビ割れは日常的な点検整備で防げます。過積載にならないようにすることはもちろん、1ヵ月に1回以上の空気圧点検に加え、タイヤの洗浄方法や使用するタイヤワックスを見直すことでもヒビ割れを予防できます。

傷とピンチカットの予防方法

傷やピンチカットは突発的に起こる場合があるものの、運転方法を見直すことで予防できます。縁石や駐車場の輪留めなどにタイヤを強くぶつけないように気を付け、大きな段差を乗り越える際は確実に速度を落としましょう。

また、路上の落下物が溜まりやすいゼブラゾーン(導流帯)や幹線道路の路肩などの走行は、タイヤを傷つける危険性が高まるため極力避けることも大切です。

サイドウォールの傷はタイヤ交換が基本

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サイドウォールを著しく損傷したタイヤは車載のパンク修理キットはもちろん整備工場などでも補修はできないため、原則として交換が必要です。

唯一「焼付補修」と呼ばれる方法を用いればサイドウォールの穴や傷は修復できるものの、専用の設備を有した専門店でなければ対応できません。

深いヒビ割れとピンチカットは、状態に関わらず修理不可能です。これらの症状はタイヤが寿命を迎えたサインでもあるため、サイドウォールにトラブルを起こしたタイヤは速やかな交換をおすすめします。

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執筆者プロフィール
MOBY編集部
MOBY編集部
新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...
監修者プロフィール
鈴木 ケンイチ
鈴木 ケンイチ
1966年9月15日生まれ。茨城県出身。国学院大学卒。大学卒業後に一般誌/女性誌/PR誌/書籍を制作する編集プロダクションに勤務。28歳で独立。徐々に自動車関連のフィールドへ。2003年にJAF公式戦ワンメイクレー...

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