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タイヤのバーストとは?原因や予防方法・バーストしたときの対処法

タイヤバーストとはどんな現象?

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タイヤバーストとは、タイヤが破裂する現象を指します。「バンッ」という音と共にタイヤが破裂し、走行不可能になってしまう極めて危険な状態です。主に高速道路走行中に発生することが多く、事故につながりやすい故障です。

タイヤバーストとパンクの違い

バーストとパンクは根本的に違います。パンクは、タイヤの一部に穴が開きそこから空気が漏れる現象のことですが、バーストは広い範囲でゴムが裂け一瞬で走行できなくなります。

場所にもよりますがパンクの場合は簡易的な修理をして、そのままのタイヤで走行することがほとんどです。しかしバーストするとそのタイヤは使うことができず、タイヤを交換するしかありません。

一般・高速道路で「タイヤ系」の事故が一番多い

参照:国土交通省「令和2年度路上故障の実態調査結果」

上記の画像の通り、一般道路・高速道路どちらにおいてもタイヤの故障発生数が多く、過去の統計からもタイヤの故障数が多いです。

走行前にタイヤの劣化具合や外観の傷の確認や空気圧をチェックすることで未然に防ぐことができます。

タイヤバーストする原因

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ハンドルを取られ事故につながる

前輪のタイヤがバーストしてしまった場合、ハンドル操作ができなくなります。そしてバーストしたタイヤの方向に車が向かっていきます。

もし、となり車線を車が走っていた場合、ハンドル操作ができないため車を避けることはまず不可能です。そのままぶつかってしまいます。

破損したパーツが散らばることで二次災害につながることも

タイヤが破裂した衝撃で車のパーツが損傷する場合もあります。損傷したパーツが道路に散らばることで、後続を走る車を巻き込むなどの二次災害につながることもあります。

飛び散ったパーツが後続を走る車のボディにあたり傷を付けてしまう可能性も十分にあるでしょう。

たとえ大きな事故にならなくとも、高速道路でのパーツの飛散は危険です。

タイヤがバーストする原因➀空気圧の低下

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最もバーストが起こり得る原因のひとつに、空気圧の低下があげられます。タイヤはパンクをしていなくても、徐々に空気は減っていきます。

空気圧が低いタイヤで高速走行することで、スタンディングウェーブ現象が発生します。

スタンディングウェーブ現象とは、タイヤに発生しているたわみがタイヤ全体に伝わり、デコボコ状態に変形することです。

タイヤは地面に接している面は常にへこんでいますよね。空気圧が低すぎることで、タイヤ内のたわみがタイヤ全体に広がります。そして最終的にゴムが耐え切れなくなり破裂してしまうのです。

スタンディングウェーブ現象は、適正な空気圧を保つことで防ぐことができます。

気温の高い夏の高速道路では要注意

スタンディングウェーブ現象が起きると、タイヤ内部では空気がもまれた状態になるので、タイヤ内の空気が急激に高温になります。

空気が高温になるとタイヤ内の圧力が高くなりますが、空気圧不足のタイヤでは、圧力が低い部分と高い部分が発生します。そして高温になっている一部分のみに高い圧力がかかってしまうのです。

最終的に高い圧力にゴムが負けると、その部分が破裂し広い面積でゴムが避け、タイヤがバーストしてしまうというわけです。

気温の高い夏はタイヤ内の空気が上がりやすいうえ、高速道路では摩擦による熱の影響も強く受けます。

つまり夏の高速道路には、バーストの主要因が揃っており危険です。タイヤが新しくても、夏場は特に空気圧の管理をしっかり行うことが大切です。

タイヤの空気圧について詳しく知りたい方はこちら

タイヤがバーストする原因②タイヤの劣化や傷の放置

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タイヤの劣化や傷を放置することでも、バーストの原因になります。

タイヤに傷がなくても、劣化によってひび割れが発生します。ひび割れが発生すると、タイヤの強度は下がります。

縁石などにぶつけたことで側面に傷が付いているタイヤにも注意が必要です。傷を放置することで、傷の部分から空気が抜けていき、気づいた頃にはタイヤの空気圧がかなり低い状態だった…ということもあります。

そのまま高速道路などを走行してしまうと、スタンディングウェーブ現象も発生しやすくなります。

タイヤを縁石にぶつけただけでバーストする可能性も

タイヤの劣化や傷を放置すると、縁石にぶつけただけでバーストを引き起こしてしまうかもしれません。

タイヤの傷は側面に発生することが多いです。劣化によるひび割れも、進行すると側面にまでひびが発生します。

その状態で乗り続けることで、タイや側面の強度が下がり、ちょっと縁石にぶつけただけでもバーストしてしまう可能性があるのです。

タイヤバーストを予防する方法

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タイヤの空気圧を適正値に保つ

タイヤの空気圧を適正値に保つのは、タイヤバーストの予防に欠かせません。

月に1回は空気圧を確認して、適正値を保つことが大切です。また、空気圧をチェックするときは走行後ではなく、走行前のタイヤが冷えている状態で計測しましょう。

車種ごとの指定空気圧は、車の取扱説明書に記載されているので確認してください。

タイヤの劣化を防ぐために保管・メンテナンスをする

タイヤは熱や紫外線、薬品類によって劣化して、ヒビ割れが発生します。

タイヤは使うことで劣化していくので仕方がありませんが、劣化スピードを抑えることが大切です。

劣化スピードを防ぐ方法は以下の通りです。

  • 直射日光を避ける
  • タイヤワックスを付着しっぱなしにしない

上記の2点に気を付けて保管・メンテナンスをしていきましょう。

タイヤバーストしたときの対処法

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タイヤがバーストしたときは、無理に走ろうとせずすぐに路肩に車を停めましょう。無理に走行するのは危険ですし、タイヤだけでなくホイールまでも傷める可能性があります。

そしてJAFなどのロードサービスに連絡し、レッカー移動をしてもらいましょう。スペアタイヤを持っているなら、スペアタイヤに交換してもOKです。

しかし最近の車は軽量化やスペースの関係から、スペアタイヤではなくパンク修理キットを採用している車が増えました。

バーストはパンク修理キットでは修復できないため、その場合、ロードサービスに連絡する必要があります。間違っても、自走しないようにしましょう。

ロードサービスはJAFが安心

ロードサービスはJAFが安心です。任意保険にロードサービスが付帯していることもありますが、意外にも条件が厳しく、対応してくれないことも珍しくありません。

JAFであれば、場所の条件などはありません。会員になることで15㎞まで無料でけん引してくれます。けん引だけでなく、バッテリー上がりやキーの閉じこみ、ガス欠などにも対応してくれるので安心です。

事故を起こしパニックになっていると、冷静な判断がしづらくなります。そのため、任意保険にロードサービスが付帯していない方や、しているかもしれないけど詳しく知らない方はJAFへ加入しておくことをおすすめします。

タイヤバーストしたときの交換費用

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タイヤがバーストしたときの修理代は、1本分のタイヤ交換代と同じ金額だと考えておきましょう。もちろん、車の損傷具合で修理箇所が変わるため、その分金額に差が発生します。

バーストしたことでアライメントが狂い、ハンドルがずれてしまっているならアライメントの調整が必要です。また、バーストによってどこかのパーツが損傷しているなら、その部分の修理代も発生します。

タイヤ交換の具体的な工賃は、1本あたり2,000円から4,000円です。作業する場所によって工賃に差があります。そして、新品のタイヤ代もかかるので、最低でも1万円前後は必要です。

バースト後すぐに停車すればホイールまで交換する必要はない

バーストでの修理で、ホイールを交換しないことは珍しくありません。

しかしバースト後に運転をし続け、再使用できない傷がホイールに入ったり変形することがあります。また、ハンドルを取られたまま建物や縁石にぶつかり、傷や変形が発生してしまうことも。

このような場合は、ホイールも交換する必要があります。つまり、バースト後の損傷具合によってタイヤだけでよいか、ホイールの交換も必要かどうかが決まるのです。

空気圧を定期的に確認することで、バーストによる事故は大幅に減らせます。悲しい事故を起こさないためにも、空気圧をはじめ、タイヤの管理はしっかりと行いましょう。

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執筆者プロフィール
MOBY編集部
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新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...

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