ドッカンターボとは?普通のターボとの違いや懐かしの搭載車種もご紹介

ドッカンターボは、力強い加速、シートに押し付けられそうになるほどの加速Gを運転の醍醐味として味わえます。まさにターボの魅力であり、そしてそれは今もなお、ドライバーを魅了します。ドッカンターボとは何だったのか、普通のターボとは何が違うのか。懐かしの搭載車種も交えて、ご紹介します。

ドッカンターボとは?

ドッカンターボの加速イメージ

出典:http://cartube.jp/

ドッカンターボはどういうものなのか、そしてその魅力とはどんなものなのでしょうか。
まずはそこから探っていきましょう。

ドッカンターボの正体

ドッカンターボとは、ターボの特性のことです。

ターボは、エンジンの回転数に応じてその車のスピードやパワーを向上させます。
数多くの車の中には、このターボの効き方が突然来るものがあり、それらはエンジンが一定数の回転を超えると急激に加速を始めます。

ターボが効くまでのタイミングをターボラグと言いますが、この急激なパワーや加速の変化を起こすターボラグとのギャップの体感が、爆発的加速として感じることからドッカンターボと呼ばれます。

一度味わうと忘れられないドッカンターボ

ドッカンターボの加速イメージ

ドッカンターボはターボが効くと突然強い加速を始め、シートに押さえつけられる感覚を覚えます。

まさに「ターボが効いている」という状況を体験できることから、その魅力に取りつかれ、ドッカンターボを追い求める人は少なくありません。

ドッカンターボの特徴

体がシートに押さえつけられる、急激な加速を起こすということから想像できるように、パワーがある反面、じゃじゃ馬なイメージを持つのがこのドッカンターボです。
実際にハイパワーなドッカンターボは、運転中であってもターボが効いた瞬間ホールスピンをする車もあります。

ドッカンターボの魅力に取りつかれた人は、そのような車を手懐けることに魅力を感じている人も多いのです。

そもそもターボの仕組みとは

ドッカンターボのタービン

出典:http://minkara.carview.co.jp/

ドッカンターボはターボの特性であるとお話しましたが、そもそもターボとはどのようなものなのでしょうか。
このターボの特性を考えてみましょう。

ターボで空気を圧縮する

ターボというのは、画像にあるような、カタツムリの様な形をしています。
圧縮した空気をエンジンに送り、車のパワーを向上させるための部品のことです。

車のエンジンに取り付けることで、エンジンのパワーアップを図ることができます。

ターボでエンジンがパワーアップ

車のパワーとは、どれだけ強く爆発してその力を動力にするかで決まります。
そして動力はエンジン内部でガソリンと空気が混ざり、それが爆発することによって生まれます。
ということは、たくさん空気を送り込んで爆発力を強くすれば、それだけパワーが上がるということです。

ターボは私たちの周りにある空気を小さく圧縮し、通常なら入りきらない空気をエンジンに送ることで、強い爆発力を実現させます。

ターボの動力は排気ガスの圧力

ターボの仕組み

出典:http://gazoo.com/

車には必ずマフラーという排気ガスを出すパイプが車後方についています。
これは、エンジンが爆発した時に出る排気ガスを外に逃がすためについています。

ターボは、この排気ガスの圧力(排圧)を利用し、内部にあるプロペラ(タービン)を回します。
そうすることで空気を取り込み、取り込んだ空気をエンジンに送り込むのです。

ドッカンターボと普通のターボの違い

ドッカンターボのビックシングル

出典:http://minkara.carview.co.jp/

同じターボでありながら、普通のターボとドッカンターボは何が違うのでしょうか。その違いを見ていきましょう。

エンジンに対するタービンのバランスが違う

ターボがしっかりと空気を送り込むためには、タービンがしっかりと回る必要があります。

普通のターボはタービンそのものが大きくない為、大きなパワーは出ません。その代わり、ブーストがかかっても急激にパワーが向上しないため、マイルドなパワー出力になります。

ドッカンターボはエンジンの大きさや排気量に対して大きいタービンを回すので、ブーストがかかるまでに時間を要し、それまではターボの力強さを味わうことができません。

送り込む空気量が違う

ターボは圧縮した空気をエンジンに強制的に送り込みますが、この時、どれくらいの吸気を送り込むかによってパワーは変わります。
たくさんの空気を入れたほうが当然パワーは上がりますが、その為にはより多くの空気を吸い込まなければなりません。

普通のターボに比べ、タービンの大きいドッカンターボはこの空気を送り込む量が多いため、たくさん吸い込むまでに時間がかかります。
その分、爆発力が高まり、大きなパワーになります。

かかるブースト圧が違う

ドッカンターボは、通常のターボに比べてこのブーストのかかり方がとても極端であると言えます。

ドッカンターボはターボが活躍できる回転数になったとたん、一気にブーストがかかりエネルギーを開放します。

この時、ドライバーや同乗者は、ターボが効いた瞬間に、突然シートに体が押し付けられるほどのGを感じます。車はまさにドッカンと加速します。

パワーが出るまでの時間が違う

タービンが回り、しっかりとブーストがかかるにはある程度のエンジンの回転数が必要になります。
回転数が少ないとブーストがかからない=ターボが働かないということになります。

ドッカンターボは回転数が高いときのパフォーマンスを重視しているので、ブーストがかかるまでの時間は、非常に緩慢に感じます。

ドッカンターボの代表車たち

ドッカンターボ搭載車種F40

出典:http://current-life.com/

ドッカンターボの車は、その時代を代表する車を多く輩出してきました。
どんな車があったのか、見ていきましょう

フェラーリ F40

ドッカンターボ搭載車種F40

出典:http://current-life.com/

今もなお根強い人気を誇り、スポーツカーの代名詞ともいえるフェラーリF40はドッカンターボとして最も有名です。

ブーストがかかりエンジンパワーの一番おいしい所を「パワーバンド」と言いますが、F40はパワーバンドに入った瞬間にホイールスピンが始まるほど強烈な加速をします。
ストレートの速さはとてつもなく、直線番長とも言われます。
そのため、しっかりと運転できるドライバーでないとそのポテンシャルは引き出せないと言われています。

ホンダ シティターボ2(E-AA)

ドッカンターボ搭載車シティターボ

国産車のドッカンターボと言えばこの車、というほどの車です。

外見は可愛い顔つきをしていますが、張りだしたブリスターフェンダーから、その本性を感じさせます。

735Kgという軽い車体に110馬力というパワーもさることながら、「スクランブル・ブースト」という機能を搭載し、低回転からアクセルを踏み込むと、10秒間強いブーストがかかるという、その変貌ぶりと強烈な加速で人気を博しました。

トヨタ スターレットGT(EP82)

ドッカンターボ搭載車種EP82

出典:https://www.youtube.com/

現代の軽自動車と同等の車重に、倍以上のパワーを持つのがこの車です。

速さを追求したこのグレードのスターレットは、エンジンパワーを車体が受け止めきれないといっても過言ではありません。
そのため、アクセルを強く踏みブーストがかかると強烈な加速を味わえます。

日産 R32スカイライン TYPE-M(HCR32)

ドッカンターボ搭載車種R32

出典:http://tasug.jp/

GT-Rの陰に隠れてしまいがちな車ですが、これまでのスカイラインの中でも比較的ボディが小さく、FRというレイアウトから今も根強い人気があります。

しかし、搭載のエンジンがRB20DETという6気筒の2Lエンジンであり、1気筒当たりの排気量が小さく、低速トルクがとても細いため、発進時の初速はとてもゆっくりです。

反面、一度ブーストがかかると一気にスピードが出るため、初速とのギャップが大きく、代表的なドッカンターボと言えます。

日産 シーマ(Y31)

ドッカンターボ搭載車種シーマ

出典:http://www.geocities.jp/

大きく長い車体に、2世代前のフェアレディZ(Z32)と同じVGエンジンを積んだこの車は、高級車ながらその優雅なボディには似つかないほどの強烈な加速が魅力です。

会社の重役などを載せて走ることを目的として作られたその車体は、ゆったりとしかし力強く走ることを求められました。
それゆえ、強烈なパワーをうまく使いこなしていたと考えられますが、強くアクセルを踏み込んだ時には、その凶暴さを垣間見ることができたことでしょう。

ドッカンターボが存在した理由

今もなお、ファンの心を魅了してやまないドッカンターボとは、いったいなんだったのでしょうか。
そこには、単なる構造の違いだけではない秘密が隠されています。

現代の車とはパワーの出し方が違った

ドッカンターボが主流だった時代は、車の維持費などの問題もあり、大排気量の車はあまり人気がありませんでした。

しかしパワーも求めるドライバーのために、中排気量でターボをつけるという方法で維持費もパワーも両立したいというニーズに応えたのです。

目指したのはピークパワー

大きなタービンを回すためにはそれだけ排圧が必要になります。
排気量が小さいエンジンや、タービンそのものが大きいと、タービンを回すために必要な排圧に達するまでに時間がかかります。

ターボによって大きなパワーを得ていた時代の車は、いかしにして今のエンジンで大きなパワーを出すか、というピークパワーに着目していました。
その結果、ターボラグがあっても大きなパワーという、ドッカンターボになる車が生まれたのです。

ドッカンターボはエンジニアの努力の結晶

ドッカンターボとはその時代のエンジニアのこだわりの結果生まれた特性であったと言えます。

その時代に一人でも多くの車好きの人に満足してもらおうとする心意気が、ドッカンターボを生んだとも言えるのです。

現代のドッカンターボはあるか

出典:http://cardesign.me/

エンジンの製造技術の向上などにより、現在ではドッカンターボとわれる特性は、特に国産車ではほとんど見なくなりました。

技術の進化と共に姿を消したドッカンターボは、まさにその時代にパワーと使用者の満足を求めたエンジニアのこだわりと時代の象徴だったと言えます。

ターボラグをなくす努力

ドッカンターボはターボラグとのギャップが大きい事ですから、そのターボラグをなくしたり、ラグを小さくできればもっと車は乗りやすくなります。
現在の車は。そのターボラグをいかにしてなくすかを課題としているのです。

大きいターボから小さいターボへ

ターボラグをなくし、かつ大きなパワーを得るための代表的な方法が、タービンを2つ使用するツインターボという仕様です。
一つ当たりのタービンを小さくし、パワーを出しやすくすることでより大きなパワーを扱いやすくします。

段階的なターボ

ツインターボの仲間で、エンジン回転数の低いときは小さいタービンで、回転数が上がると大きなタービンで回すという、サイズの異なるターボを搭載するシーケンシャルターボというものがあります。
これにより、バランスよくパワーを引き出せ、ターボラグの解消を実現しました。

大排気量とダウンサイズターボ

出典:https://www.webcartop.jp/

最近の主流ともいえる技術です。

排気量を大きくしたりモーターなどの電気エネルギー等を活用しエンジンパワーを高め、小さいターボを搭載することで、パワーがありながらターボラグをなくす技術です。

ドッカンターボは時代の象徴

ドッカンターボ搭載車種F40

出典:http://home.kingsoft.jp/

ドッカンターボの解説はいかがでしたか?

アクセルを踏みだすことで強い加速力が得られるドッカンターボは、扱いにくい反面、そのパワーをダイレクトに感じることができ、まさに運転の楽しさを肌で感じることのできる特性であるといえます。

現代のストレスのない加速を生むために、どうしてもエンジニアたちが通らなければならない過程であったとはいえ、それこそが魅力であり、運転の醍醐味であったともいえます。

機会があれば、ぜひドッカンターボのパワーを体感してみてください。

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