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「バックカメラだけに頼るな」映し出せない死角はどこ?目視確認が大切な理由とは
バックカメラ装着義務化後も、やっぱり目視は必須
2022年5月には新型車への装着が義務化されたバックカメラ。2024年5月には継続販売モデルでもバックカメラの装着が義務化される予定です。
車両の後方を鮮明に映し出し、車庫入れ時には、もはや必須の装備ともいえるバックカメラですが、カメラの機能だけに頼ってバックするのが危険なケースも数多くあります。
なぜなら、万能にも見えるカメラにも多くの死角が存在するためです。車両後方を映し出すバックカメラや、最近では車両周囲を360度映し出す高機能なカメラが搭載される車も多くなりました。それでも、カメラは万能ではなく、車を動かす際には目視が必要となります。
スーパーマーケットの駐車場などで、バック駐車をするドライバーを見ていると、しばしばディスプレイを凝視し、目視を怠っているケースが散見されます。バックカメラと目視の併用が、安全運転の基礎となることを今一度確認しておきましょう。
車両後方のすぐ近くの歩行者はカメラに映らないことも……
例えば、駐車場に前向き駐車を行い、バックで出庫する場合を例に考えていきましょう。
バックカメラが映し出すのは、車両後方部のすぐ後ろです。遠くに行けば行くほどカメラの画角は広くなっていきますが、最も近い部分では、リアバンパーの端から端までの距離を映すことはできていません。
この時、車両後方のすぐ近くを歩行者が横切ってきたらどうなるでしょうか。
近くで動く対象物に対しては、バックカメラが捉えきれないことが多く、バックカメラだけでは、横切ろうとする人の姿を確認することはできません。しかし、ドライバーがしっかりと後ろを向き、後方を目視すると、リアのサイドウィンドウなどから、車両後方に近接する人の姿は確認することが可能です。
近年では、車両後方を近接して横切る人や車に対してのアラートが備わる車もありますが、これも検知能力は完璧ではないのが現状です。特に、車両の後方左右角部分に関しては、必ず目視を行ってから車を動かすことが重要です。
- 執筆者プロフィール
- Red29
- 1980年代生まれ。国産ディーラーでの営業職として働き、自動車関連の執筆者として独立。ユーザー目線に立った執筆を心掛けています。愛車はトヨタプリウス。ホットハッチに代表される、小規模小パワーのクルマが...