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ウクライナのパトカーは〇〇〇〇など意外に日本車が多かった!経緯は?

ウクライナ警察のパトカーは日本車を使用しているとのこと。それもハイブリッドカーやプラグインハイブリッドカーなどのエコカーがこぞって採用されています。

確かに、近年世界各国では二酸化炭素排出量の低減目的でエコカーのパトカーが導入される事例は増えているものの、ウクライナのように、ほとんどのパトカーがエコカーに置き換わっているのは異常といえるでしょう。

なぜウクライナは、日本のハイブリッドカーを採用するのでしょうか。

ウクライナのパトカーが日本車なのはなぜ?

©Oleksandr/stock.adobe.com

現在、ウクライナ警察のパトカーは三菱 アウトランダーPHEVを使用しています。もちろん信頼性の高い日本車を警察車両として好んで使っている国は他にもありますし、海外の車をを警察車両として用いる国は数多くあるため、これは特別珍しいことではありません。

しかし、警察車両はその国々で馴染みある車を用いるのが通例です。日本ではあまり知られていないものの、ウクライナにも自動車メーカーはあります。

また、東欧には近年業績を伸ばしているチェコのシュコダやルーマニアのダチアがあります。また、西欧ドイツ、フランス、イタリアには名だたる自動車メーカーが目白押しです。

それにも関わらず、ウクライナのパトカーに遠く離れた日本の車が用いられているのには込み入った事情があります。

2012年、ウクライナのパトカーがプリウスに!

2012年08月、トヨタは1,000台以上ものプリウスの警察車両をウクライナに贈呈し、このタイミングでウクライナのパトカーのほとんどが3代目トヨタ プリウスに変わりました。

これは単なる寄付ではなく「グリーン投資スキーム(GIS:Green Investment Scheme)」に基づく国家の取り組みであり、車両代の一部は日本のNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が支払うことでウクライナにプリウスが贈られました。

要するに、これはCO2排出量が少ないハイブリッドカーをウクライナに提供することで、ウクライナがもつCO2排出権を譲渡してもらったということです。もっと簡単に言えば、ウクライナが持つ将来的なCO2排出権を、日本がハイブリッドカーで購入したということになります。

このウクライナへのプリウスの贈呈は、警察車両をより燃費性能に優れたトヨタ プリウスに入れ替えることによりウクライナのエネルギー節約に大きく貢献し、二酸化炭素排出量を約7割削減できると踏んでの試みです。

2015年には当時の安倍首相がウクライナの首都キエフを訪問し、プリウスがウクライナと日本の友好の架け橋になるものとしてパラシェンコ大統領と固い握手を結びました。

ウクライナではプリウスは活躍できなかった?

©bilanol/stock.adobe.com

しかし、事はそう上手く進みません。確かに当時最新のエコカーであるトヨタ プリウスは燃費性能は非常に優れていたものの、違反車両の追跡には出力が足りず、ボディも頼りないとウクライナ警察は不満をあらわにしていたとのこと。この事態には、当時のウクライナの車事情も関係しています。

ウクライナでは2006年から2008年にかけて起こったバブル経済により国民の所得が増え、そのころから一気に車が増えはじめました。しかも、首都・キエフを走る車のほとんどはドイツ車やフランス車、日本車の高級車に変わり、プリウスではそれらの車では太刀打ちできなかったとみられます。

また、警察官はハイブリッド車に乗り慣れていないため事故も多かったといいます。

ウクライナ警察がどのように車を使っていたかは定かでないものの、かなりハードな使われ方をしていたことは確かな様子です。そのため、プリウスではパトカーとしての能力不足が露呈してしまう結果になってしまいました。

今度は三菱アウトランダーPHEVで挽回!

©Oleksandr/stock.adobe.com

2017年5月、再びGISの取り組みとして今度は三菱が635台の初代アウトランダーPHEVをウクライナ警察に警察車両として贈りました。

今でこそ欧州でもPHEVは珍しくなくなりましたが、2017年当時はまだ希少な存在でした。しかも、バッテリーだけで60km以上を走行可能な初代アウトランダーPHEVは、2013年の欧州デビュー以来、欧州で販売台数20万台を突破した記録をもつ、世界一売れた大人気のプラグインハイブリッドカーです。

さらにアウトランダーPHEVには、十分な出力と燃費性能だけでなく、オフロード走行もこなせる高いボディ剛性と、ランサーエボリューション譲りの4WDシステムであるS-AWCが備わっています。

北緯50度の位置にあり、ロシアと接するウクライナでは雪が積もります。キエフの冬は、ちょうど北海道の札幌と同じような気候とのこと。また、道路整備は進んでいるものの幹線道路から外れれば未舗装路も多く、歴史的建造物が立ち並ぶウクライナの古い町並みには今も凸凹の石畳の道が残っています。

どうやらウクライナのパトカーには、走行性能に優れたSUVボディに前後2つのモーターと、優れた4WDシステムを搭載するアウトランダーPHEVが最適だった模様。現在まで、ウクライナ警察からはアウトランダーPHEVに対して、プリウスのような不満の声は上がっていないようです。

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執筆者プロフィール
伊藤友春
伊藤友春
1981年生まれ。自動車専門Webライターとして執筆活動中。自動車の構造に明るく、ほとんどの整備や修理をDIYでこなす。輸入車・コンパクトカー・変わったデザインやコンセプトの車が好きで、現在の愛車はその最た...

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