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ドバイでフェラーリやランボがそこら中に捨てられている理由は?購入可能?

ドバイにはフェラーリやランボルギーニをはじめとする、高額車・希少車が路上に鍵付きのまま放置されています。その様子に「ドバイの金持ちの車は使い捨て」という噂も囁かれるほど。

近年は、とくに放置車両が増えており社会問題になっています。これにはドバイならではの事情が。いったいどんなものでしょうか?

フェラーリやランボルギーニ、F-1マシンまで! ドバイの放置車両事情

©monticellllo/stock.adobe.com

アラブ首長国連邦のドバイでは、以前から放置車両が問題視されています。

フェラーリやランボルギーニなどの数千万円するスーパーカーから、2億円もするブガッティ ヴェイロン、はたまた本物のF-1マシンなど高額車や希少車が鍵付きのまま、砂を被ってドバイの路上に放置されているのです。

その車種の特殊性が、多くの世界記録を有する都市であるドバイらしいところ。「石油王と呼ばれるような大金持ちがたくさんいるドバイなら当たり前」と思う方も多いでしょう。

しかし、実はドバイでは石油はほとんど産出されません。ドバイの活発な経済活動は観光と貿易、海外企業誘致で成り立っています。

Youtubeで活動する自動車メディア「Donut Media」によれば、実際に富豪の乗り捨てや、母国へ帰るに際して乗り捨てた車、スピード違反の罰金を払いたくないがために放置される車もあるそうですが、近年になって放置車両が特に多くなっているそうです。

誰が捨ててるの?その理由は?

©Cagkan/stock.adobe.com

ドバイの人口のうち、9割以上がドバイ以外から来た人です。税金が安いドバイには、海外から会社設立のために訪れた投資家や実業家が多く、放置されるスーパーカーや高級車の多くは彼らの所有物です。では、なぜ高額車を放置する必要があるのでしょうか。

イスラム圏では、ローンで購入したものは債主のものであるという風潮が日本よりも強く根付いています。さらにイスラム教では、借金を踏み倒すことは窃盗と同義とされるうえ、窃盗は即刑務所行きになります。そのルールはイスラム教徒でなくともドバイに住んでいる人すべてに適用されます。

つまり街中や空港に放置された車は、借金が返済できなくなり、刑務所行きを逃れるために国外逃亡した投資家や実業家の元所有物。これが放置車両が増えている真相です。

特に2008年のリーマンショックに端を発する翌年のドバイショック時は、債務を返済できず国外逃亡した投資家や実業家の車が大量に空港に乗り捨てられました。そして、2020年のコロナショックで再び放置自動車が増えているため社会問題となっています。

執筆者プロフィール
伊藤友春
伊藤友春
1981年生まれ。自動車専門Webライターとして執筆活動中。自動車の構造に明るく、ほとんどの整備や修理をDIYでこなす。輸入車・コンパクトカー・変わったデザインやコンセプトの車が好きで、現在の愛車はその最た...

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