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外車のホイールは汚れやすい、はホント?綺麗にするコツをBMW整備士に聞いてみた
街でホイールが真っ黒に汚れている車を見かけることがあります。一般に、国産車よりも外車のホイールの方が汚れやすいと言われていますが、一体なぜなのでしょうか?
真っ黒なホイールの原因は削れたブレーキローター
ホイールが真っ黒に汚れてしまう原因のひとつに、ブレーキダストと呼ばれる鉄粉が挙げられます。
自動車のブレーキで現在の主流なのはディスクブレーキです。高速で回転しているタイヤと一緒に回転しているブレーキローターを、ブレーキパッドで挟むことで摩擦を生じさせ、ブレーキをかける仕組みです。
その際、ブレーキローターが削れることで鉄粉、いわゆるブレーキダストが発生し、ホイールに付着して汚れてしまいます。
国産車でも同様のディスクブレーキを使用していますが、外車はより汚れやすいと言われています。その理由をBMWで整備士をしている知人に話を聞きました。
「ドイツでは、アウトバーンと呼ばれる、速度制限が設けられていない区間が点在する高速道路を走る機会が多いと言われています。そのため、より制動力の強いブレーキが必要です。
制動力の高いブレーキには、ブレーキパッドに多くの鉄を含ませてあります。つまり、外車はブレーキをかけたときに、国産車よりも多くの鉄粉を撒き散らすことになります。
ブレーキダストが少ないブレーキに交換したいという外車オーナーもいますが、車本来の性能を損なうことがあるので、おすすめしていません。正規ディーラーでは保守・点検の対象外となる可能性もあります。」
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ホイールに付着した鉄粉はサビ付く前に取り除く
筆者自身、長年BMW 3シリーズのE90を所有してきました。実際のところ、E90では500から700キロくらい走ると、目を覆いたくなるような汚れ具合になります。
前輪よりも後輪の方が鉄粉で汚れやすく、一旦ホイールをキレイに掃除してから、200キロくらいでホイール掃除をすると、簡単に落とすことができていました。
しかし、それ以上放置すると、汚れがホイールにこびり着いてしまい、なかなか落とすことが難しくなります。その理由について、前述の整備士は次のように話します。
「鉄粉がホイールに付着して時間が経過すると、固まってサビ付いてしまいます。そうなると、洗剤を使っても洗い流しにくくなってしまいます。
ホイールをキレイにするためのポイントは、サビ付いてしまう前に落とし切る、ということです。
もし、時間が経過して落としにくくなってしまった場合は、専用のクリーニングツールなどを使うか、ディーラーなどに持ち込んで落とす必要があります。コストも時間もかかるので、こまめなホイール磨きが重要ですね。」
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最近では、ブレーキ性能を損なうことなく、鉄粉がホイールに付着するのを防ぐブレーキパッドなども販売されています。そうしたブレーキシステムに交換することも、キレイなホイールを保つひとつの方法ではあります。
しかし、前述の整備士が言うように、正規ディーラーでは点検・整備の対象外となってしまう可能性もあるため、注意が必要です。筆者自身もブレーキの交換は行っていませんでした。
車のホイールをキレイにしておくためには、こまめな清掃が必要で、それなりの手間がかかります。しかし、はじめは面倒だなと思っていたホイール磨きも、回数を重ねるごとに車に対する愛着が湧くようになりました。
どんなに高級かつスタイリッシュな車に乗っていたとしても、真っ黒に汚れたホイールは全てを台無しにしてしまいます。
外車を所有したら、こまめなホイール清掃を心がけることをおすすめします。
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- 執筆者プロフィール
- 室井大和
- 1982年生まれ。ライター歴6年、自動車業界9年。合わせて約15年。雑誌編集、記者、指定自動車教習所員資格保有。愛車はスズキスイフトスポーツ(33型)、BMW323i(E90型)、ジムニー(JB23型)。車はセダンではじ...