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ひそかにオーナーの満足感を満たす「ハッチガラス」採用車が減少する理由とは

ハッチガラスの車は便利?それとも意外と不便?

最近のクルマでは、リアゲートの「ハッチガラス」というものをすっかり見かけなくなりました。ハッチガラスとは、リアゲートのガラスが“ハメ殺し”ではなく、扇状もしくは上下に開閉するタイプをいいます。黎明期のSUVに多く見られ、ステーションワゴンミニバンなどにも採用されてきました。

ハッチガラスのメリットは、狭い場所でもリア開口部を作れることです。通常ですと、リアゲート全体を開けないと荷物の積み降ろしができませんが、ガラスのみ開けることができれば、車両後方に広い空間がなくてもすみます。

例えば、枠が狭い公共駐車場や家のガレージなどで、ちょっと荷物を入れたり出したりというシーンで便利です。

日産 セレナのリアゲート「デュアルバックドア」はガラス部分だけを開けることもできる

一方、荷物が大きい場合や長い場合などは、それほど利便性を感じることはできません。ガラスだけを開けたとしても、ゲートの一部が邪魔になって奧の空間まで手が届きませんし、開口部が小さいので大きな物を出し入れできないからです。

さらに上下にガラスが開閉するタイプのゲートは、日常の使い勝手も良くありません。まずリアゲートを開閉するのに、まずガラスを開けてから残りのゲートを手前に倒さなければならないからです。1枚ゲートの場合はワンアクションですみますが、このタイプは2アクション必要になります。

しかも開けたゲートが手前側に突き出てしまうため、車内の奧に荷物を出し入れしようとすると、ゲートが邪魔になります。ベンチ代わりに使えるというメリットもありますが、それよりもデメリットの方を感じてしまうでしょう。

執筆者プロフィール
山崎 友貴
山崎 友貴
1966年生まれ。四輪駆動車専門誌やRV雑誌編集部を経て、編集ブロダクションを設立。現在はSUV生活研究家として、SUVやキャンピングカーを使った新たなアウトドアライフや車中泊ライフなどを探求中。現在の愛車は...

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