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ひそかにオーナーの満足感を満たす「ハッチガラス」採用車が減少する理由とは
メーカーとしても採用するメリットが少ない?
ハッチガラスを採用するモデルが少なくなったことは、ユーザーが便利さを享受できないという理由だけではなさそうです。メーカー側の都合で考えれば、ハッチガラスを採用するとコストがかかってしまいます。
以前、メーカー開発者から聞いた話ですが、ガラスをスムーズに開け閉めするために装着しているダンパーは、意外とコストがかかるとのこと。たしかに、車種によっては驚くほど太いダンパーが採用されていることがあります。
昨今のクルマの基準で考えれば、後突時の安全性確保についても要因がありそうです。
例えば、先代のランドクルーザー200系は上下分割式のリアゲートを採用していましたが、現行型の300系は1枚ゲートになりました。2枚に分割されているよりも、1枚の方が堅牢性が高いですし、補強材も入れやすいのは自明の理といえます。
加えて、昨今のSUVなどは後部のデザインがより複雑になっており、デリケートな曲線やアクセントラインが入っていることがスタンダードとなりました。こうしたデザイン上の“妙”を実現するために、ガラスハッチを使わないということもありそうです。
使ってみると便利なシーンもありますが、2分割式のリアゲートと同様に、ハッチガラスは絶滅危惧種的な装備なのかもしれません。
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- 執筆者プロフィール
- 山崎 友貴
- 1966年生まれ。四輪駆動車専門誌やRV雑誌編集部を経て、編集ブロダクションを設立。現在はSUV生活研究家として、SUVやキャンピングカーを使った新たなアウトドアライフや車中泊ライフなどを探求中。現在の愛車は...