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通常の自動車はタイヤに溝があるけど…新品で溝がないタイヤって何に使う?
溝があるタイヤは雨や水溜まりの上も走れる
スリックタイヤとは異なり、溝があるタイヤは排水性に優れるタイヤです。
乗用車は、雨や水溜まりなど、さまざまな路面状況を走行するため、溝のあるタイヤを履いています。
しかし、タイヤ溝の深さが浅くなってくるとタイヤの排水性能が低下し、上述のハイドロプレーニング現象が起きたり、制動距離が伸びたりします。そのため、定期的にスリップサインを見て残り溝の深さをチェックすることが大切です。
溝があるタイヤのデメリットは、スリックタイヤと比較するとグリップ性能が劣る点です。よって、走行そのものを楽しみたいのであれば、グリップ性能が高められているタイヤを装着したり、サーキット専用のタイヤを用意してクローズドコースの走行を楽しむとよいでしょう。
溝がないタイヤは一般道の走行ができない!
スポーツカーや高性能車に乗っていると、車そのもののポテンシャルを引き出すため、溝がないスリックタイヤを装着して日常のドライブを楽しみたいと考える方もいるでしょう。しかし、溝がないスリックタイヤで公道を走行することはできません。
公道を走行できるタイヤについては、道路運送車両法の保安基準第9条に規定されており、条文には「自動車の空気入ゴムタイヤは、堅ろうで、安全な運行を確保できるものとして、強度、滑り止めに係る性能等に関し告示で定める基準に適合するものでなければならない」明記されています。
タイヤは、溝があるタイプが一般的ですが、レースの世界では溝がないタイヤ(スリックタイヤ)が使われることがあります。
しかし、溝がないスリックタイヤでは、一般道を走行することができません。
日頃運転している車のポテンシャルを引き出し、走りを楽しみたいと考えているのであれば、グリップ性能が高いタイヤや排水性能(溝の入れ方)などに注目してタイヤ選びをしてみるのもよいのではないでしょうか。
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- 執筆者プロフィール
- 齊藤優太
- 1991年生まれ。自動車販売、教習所での勤務、タクシードライバーの経験を経てライターとなる。現在は自動車ライター/インストラクター(安全運転講師)などを中心にクルマに関する情報を発信している。愛車はア...