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違反切符じゃない「指導警告」って知ってる?違反点数や反則金はどうなるの?

指導警告、どれくらいある?実際に警察署に問い合わせてみた

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指導警告はどのような場面で使われているのか、神奈川県警察交通部交通指導課の担当者より詳しく話を伺いました。すると、意外な実情が担当者の話で明らかとなります。

指導警告の対応を行う機会は現状、“自転車の交通違反”に対して行うケースが多いです。

自転車側が信号無視を起こしたなどの状態で、自動車などとの接触事故が数多く発生しています。他の乗り物と比較しても、自転車に関しての事故件数は大幅な減少となっていないのが実情です。

そのような状況を改善するため、警察官による自転車の交通違反を防ぐための取り組みを強化しており、指導警告の対応はその一環として行っています」とのこと。

神奈川県警察では、警察官が自転車の使用者(乗員)に対して口頭での指導、および警告の内容に沿った注意喚起が書かれている用紙を渡した件数を集計しており、年間で約13万件(令和3年度)にも達するとのこと。

車・バイクのドライバーでも交通違反をした際でも指導警告の対応をするケースがあるそうですが、それらと比較しても、自転車の対応件数の多さが目立っているそうです。

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なぜ、自転車の対応件数が多いのでしょうか。神奈川県警交通部交通指導課の担当者の見解を伺いました。

「自転車は、免許を所持している車・バイクの運転手と異なり、幼児やお年寄りをはじめ、交通ルールを十分に学んでいない・理解していない状態で運転している人が多いのが実情です。

神奈川県内で発生している交通事故の3割が自転車の絡んだ事故であり、そのうち7割は自転車側が何かしらの交通違反をしていることが事故に結びついていると捉えています。

人々に交通ルールを理解してもらい事故件数の減少に繋げたいのが、指導警告が増えている要因だと考えています」

近年では警視庁(東京)が「自転車の交通違反取り締まり強化」を公表して話題となっています。幅広い年代へ交通ルールを周知させて、自転車が原因の事故を少しでも減らしたいというのが、指導警告の存在意義・役割となっているのです。

指導警告が「交通安全」を考え直すきっかけに

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自転車は、運転免許が不要であることに加え、交通ルールの知識を十分に理解していなくても、簡単に乗れてしまう乗り物です。

自動車・バイクの運転時に課せられる「違反点数」「反則金」とは異なるものの、昨今は信号無視などの悪質な交通違反に対して懲役や罰金刑が課せられるように法律の整備が行われています。

近年のフードデリバリー(食品配達)の増加やロードバイクを愛用する人々が増えている状況も考えると、自転車を対象とした「道路交通法」の見直しを進めていくべきなのかもしれません。

指導警告は、人々を問わず「交通安全」を考え直すきっかけを担っています。いくら罰則がすぐに与えられないにしても、事故を未然に防ぐために交通ルールを理解し直し、安全な交通環境を実現するために手を取り合うべきではないでしょうか。

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執筆者プロフィール
長谷川 優人
長谷川 優人
1990年生まれ。30代突入と同時期にライター業を開始。日常系アニメと車好き。現在所有はワゴンR(MH95S)。アニメ作品の聖地巡礼などで、各地へドライブに出かける。

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