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映画「007」の歴代ボンドカー特集!ジェームズボンドが愛した名車
目次
ボンドカーとは
映画、007シリーズで主人公のジェームズ・ボンドが運転する車をボンドカー(Bond vehicles)と言います。
シリーズの第3作「ゴールドフィンガー」にて、多くの秘密兵器を搭載した車両「アストンマーティン DB5」が話題となったことで注目されるようになりました。
防弾ガラスや機関銃などは当たり前で、中にはミサイルの搭載や潜水艦に変身する車両も。
ボンドカーに起用された車種は、車両価値を大きく上げることになるので、自動車メーカーがこぞって映画と契約を結ぼうとしたほどです。
007に登場するAMC車
AMC ホーネットX ハッチバック
「黄金銃を持つ男」にて登場したホーネット。劇中で急遽車が必要となったボンドが、目の前にあったAMCのショールームから盗んでしまいました。
カースタントでは川の向こう岸へ飛ぶために360度のローリングを見せてくれました。
登場作品
- 第9作「007 黄金銃を持つ男」(1974年)
007に登場するアストンマーティン車
アストンマーティン DB5
アストンマーティン DB5といえばジェームスボンドの愛用車であり、ボンドカーの代名詞。ゴールドフィンガーで素晴らしい装備の数々でアクション映画としての完成度を高めていました。
その後もこの車種は映画がヒットするにつれてプレミア的な価値がつき、中古車市場などでは異様な値上がりを見せています。
以下で紹介する登場作品の他にも、ボンドのプライベートカーとして数多くの作品に登場しています。
登場作品
- 第3作「007 ゴールドフィンガー」(1964年)
- 第4作「007 サンダーボール作戦」(1965年)
- 第17作「007 ゴールデンアイ」(1995年
- 第23作「007 スカイフォール」(2012年)
アストンマーティン DBS
ボンドカーには2種類のDBSが存在します。1969年公開の「女王陛下の007」ではKちらのDBSが登場。ボンドカーと言えばアストンマーティンですが、その中でも一番の人気を誇るのがこのDBSです。
飛んで2006年公開の「カジノ・ロワイヤル」や2008年「慰めの報酬」では最新のDBSが採用されています。
劇中車に使用された車両が公開
2018年10月に行われたイベントでは、イギリス・ロンドンのパークレーンという場所にあるアストンマーティンのディーラーにて、実際にカースタントに使用したDBSが展示されました。
007特別モデルが2020年に登場
2020年7月、アストンマーティンがボンドカーとして登場したDBSとヴァンキッシュをオマージュした2種類の特別仕様車を発表しています。
登場作品
- 第6作「女王陛下の007」(1969年)
- 第21作「007 カジノ・ロワイヤル」(2006年)
- 第22作「007 慰めの報酬」(2008年)
アストンマーティン V8
「リビング・デイライツ」に登場したアストンマーティン V8は、ボタンを押すだけでロケットをぶっ放せる最高にクールな車です。主な装備として、カーラジオに偽装した無線機、レーザーカッター、ミサイルランチャーなどがあります。
こちらもまさにボンドカー中のボンドカー。実際に改造して再現してしまった人もいるそうです。
登場作品
- 第15作「007 リビング・デイライツ」(1987年)
アストンマーティン V12ヴァンキッシュ
完全合金で組み上げられている6.0リッターV12エンジンは524 psの最高出力と58.1 kgfmの最大トルクを発揮、重量級の車体を最高速度305 km/hまで加速させ、0-100 km/h加速は4.2秒というパフォーマンスを発揮します。
ダウンサイジングのターボエンジンがトレンドとなっている昨今ですが、やはり大排気量のV12エンジンには男のロマンが詰まっています。
登場作品
- 第20作「007 ダイ・アナザー・デイ」(2002年)
アストンマーティン DB10
このDB10は、当時の最新プラットフォームではなく、DB9のVHプラットフォームを採用しています。エンジンも期待されていたV12ではなく、V8エンジンが搭載されました。
アストンマーティン DB10は映画用に10台の限定生産となっており、いくら資金が潤沢でも入手は困難です。
登場作品
- 第24作「007 スペクター」(2015年)
アストンマーティン ヴァルハラ
ヴァルハラは現在開発中のハイパーカーで、007最新作「ノー・タイム・トゥ・ダイ」での起用が予定されています。
V6ターボエンジンと電動モーターを組み合わせたハイブリッドシステムを採用しており、システム総合の最高出力は約1,013PSを発生。トランスミッションにはF1の技術が使用されています。
価格は1億5,000万円ほどで、2021年に500台の限定販売を予定しています。
007最新作登場のヴァルハラが世界初公開された際の現地フォトレポートはこちらから!【画像あり】
登場作品
- 第25作「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」(2021年)
007に登場するアルファロメオ車
アルファロメオ GTV6
アルファロメオ GTVは、街で女性を颯爽と奪い駆け抜けていったシーンで印象的なモデルです。
登場作品
- 第13作「007 オクトパシー」(1983年)
007に登場するサンビーム車
サンビーム アルパインⅡ
007第1作「ドクター・ノオ」が公開された1960年代当時初代ジェームス・ボンド役のショーン・コネリーが乗っていたのはあの有名なアストンマーティン DB5ではなくサンビームのアルバインという車でした。
日本人の方はサンビームという名前に馴染みがないかもしれません。しかし、イギリス人にとっては英国車として初めてグランプリレースを優勝した伝説的な車。007シリーズのボンドカー第1号として選ばれるのも納得です。
ジェームズ・ボンドが操縦するアルパインⅡは、Qの改造が施されていない設定で、特別な機能をもっているわけでなく、正式なボンドカーではありませんでした。
登場作品
- 第1作「007 ドクター・ノオ」(1962年)
007に登場するトヨタ車
トヨタ 2000GT
日本を舞台に繰り広げられた「007は二度死ぬ」に登場した2000GT。品川ナンバーのボンドカーというところで記憶に残っている方も多いでしょう。
映画に使用された車両は特注で、2台のみ制作されたオープンボディ仕様。装備はソニー製のテレビ電話などが搭載されました。
しかし残念なことに作中ではジェームズボンドがこの車のハンドルを握ることはなく、正確にはボンドカーと言えるか微妙なところです。
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登場作品
- 第5作「007は二度死ぬ」(1967年)
007に登場するBMW車
BMW Z3
ゴールデンアイでは目立った活躍もなく終わったものの、なぜかイギリスでは007登場記念の限定車が発売されたZ3。映画を利用して新型車のプロモーションをやり始めるきっかけとなった一台かもしれません。
登場作品
- 第17作「007 ゴールデンアイ」(1995年)
BMW 750iL
劇中では遠隔操作ができるという機能が印象的なBMW 750iL。
最たる特徴はリモート操作が可能である点で、劇中ではタッチパネルによって車を運転する描写があります。実はこの機能に近い機能である「BMWリモート・コントロール・パーキング」が、作品の公開から約20年後の2016年にリリースされています。
ボンドカーの機能が乗用車に採用されたという事実だけでもワクワクしてしまいますね。
登場作品
- 第18作「007 トゥモロー・ネバー・ダイ」(1997年)
BMW Z8
ワールド・イズ・ノット・イナフで出演。上品で美しい外見に似つかわしくない、派手なアクションが印象的でした。
ミサイルでヘリコプターを一機撃墜したにもかかわらず、その後すぐに別のヘリコプターに吊された大型チェーンソーで真っ二つにされた最高に残念なボンドカーです。
登場作品
- 第19作「007 ワールド・イズ・ノット・イナフ」(1999年)
007に登場するフォード車
フォード マスタング マッハ1
ボンドが見事なカーアクションでラスベガス市内で乗り回していたマスタング。映画栄えする車なのか、映画「ワイルドスピード」や「バニシングin 60」でも劇中車として登場します。
車のデザインがアストンマーティンのDBSに酷似しているということでも話題になりました。
登場作品
- 第7作「007 ダイヤモンドは永遠に」(1971年)
007に登場するベントレー車
ベントレー 3½リットル コンバーチブル
「ロシアより愛をこめて」でボンドカーとして採用された車種。専用装備として車内電話が搭載され、劇中ではこれでMI6と連絡を取るシーンがあります。
1作目のボンドカーには特殊装備がなかったため、実質この車両が初のボンドカーだと言うファンもいます。
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登場作品
- 第2作「007 ロシアより愛をこめて」(1964年)
007に登場するメルセデス・ベンツ車
メルセデス ベンツ 250 SE
メルセデス・ベンツ唯一のボンドカーに抜擢された250 SE。
オルロフ将軍から盗みだし、列車を追いかける兵士の銃弾によってタイヤが四本ともホイールから外れてしまう豪快な大破が印象的な一台。しかし鉄道用の線路にホイールをはめて、列車を追跡したというまさにボンドカー。その風格は流石といったところです。
登場作品
- 第13作「007 オクトパシー」(1983年)
007に登場するルノー車
ルノー 11
007シリーズの中でも最も派手に大破したボンドカーといっても過言ではないルノー 11。
作中ではその状態でよく走れるなというツッコミを入れたくなるぐらいに破損しています。
登場作品
- 第14作「007 美しき獲物たち」(1985年)
007に登場するロータス車
ロータス エスプリ
ボンドカーと言えばそのギミックや装備が特徴的ですが、中でもこの車は観客を大きく驚かせたといわれています。
敵の刺客から追い詰められて海へ落下した後、潜水艦へと変形していくだけではなく、垂直発射のミサイルで追手のヘリを撃墜し、魚雷、水中煙幕などの秘密兵器で敵を薙ぎ払う姿はスパイ映画の金字塔である007の伝説的な名シーンです。
水中潜水モードの改造を施されたモデルがそのままオークション似出品され、異常な高値で取引されたという噂も。
のちに発売したターボモデル「エスプリターボ」も第12作「ユア・アイズ・オンリー」に登場しています。
登場作品
- 第10作「007 私を愛したスパイ」(1977年)
- 第12作「007 ユア・アイズ・オンリー」(1981年)
007に登場するロールスロイス車
ロールスロイス ファントムⅢ
ゴールドフィンガーの劇中で、中国工作員がロールス・ロイス ファントムⅢのボディを18金に替えて逃走しています。
登場作品
- 第1作「007 ドクター・ノオ」(1962年)
作品ごとのボンドカー一覧
No. | 作品名 | 日本公開 | ボンドカー |
---|---|---|---|
1 | 007 ドクターノオ | 1963年6月 | サンビーム アルパインⅡ |
2 | 007 ロシアより愛をこめて | 1964年4月 | ベントレー 3½リットル コンバーチブル |
3 | 007 ゴールドフィンガー | 1965年4月 | アストンマーティン DB5 |
4 | 007 サンダーボール作戦 | 1965年12月 | アストンマーティン DB5 |
5 | 007は二度死ぬ | 1967年6月 | トヨタ 2000GT |
6 | 女王陛下の007 | 1969年12月 | アストンマーティン DBS |
7 | 007 ダイヤモンドは永遠に | 1971年12月 | フォード マスタング マッハ1 |
8 | 007 死ぬのは奴らだ | 1973年7月 | ボンドカーなし |
9 | 007 黄金銃を持つ男 | 1974年12月 | AMC ホーネットX ハッチバック |
10 | 007 私を愛したスパイ | 1977年12月 | ロータス エスプリ S1 |
11 | 007 ムーンレイカー | 1979年12月 | ボンドカーなし |
12 | 007 ユア・アイズ・オンリー | 1981年7月 | ロータス エスプリターボ |
13 | 007 オクトパシー | 1983年7月 | メルセデス ベンツ 250 SE |
14 | 007 美しき獲物たち | 1985年7月 | ルノー 11 |
15 | 007 リビング・デイライツ | 1987年12月 | アストンマーティン V8 |
16 | 007 消されたライセンス | 1989年9月 | ボンドカーなし |
17 | 007 ゴールデンアイ | 1995年12月 | BMW Z3 |
18 | 007 トゥモロー・ネバー・ダイ | 1998年3月 | BMW 750iL |
19 | 007 ワールド・イズ・ノット・イナフ | 2000年2月 | BMW Z8 |
20 | 007 ダイ・アナザー・デイ | 2003年3月 | アストンマーティン V12ヴァンキッシュ |
21 | 007 カジノ・ロワイヤル | 2006年12月 | アストンマーティン DBS |
22 | 007 慰めの報酬 | 2009年1月 | アストンマーティン DBS |
23 | 007 スカイフォール | 2012年12月 | アストンマーティン DB5 |
24 | 007 スペクター | 2015年12月 | アストンマーティン DB10 |
25 | 007 ノー・タイム・トゥ・ダイ | 2021年10月 | アストンマーティン ヴァルハラ(予定) |
最新作では過去作すべてのアストンマーティン車が登場?
2020年11月より公開が予定されていた007最新作「ノー・タイム・トゥ・ダイ」は、2021年に公開延期しています。
アストンマーティンの発表によると、新作にはこれまでボンドカーとして活躍した歴代のアストンマーティン車がすべて登場するとのことです。
予告編はこちらから!
- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...