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「子育てするならミニバン」は本当なのか?第二子の子どもがいてスライドドアじゃない車を使っている家庭は後悔してる?本音を直撃
子育てに大事なのは「利便性」よりも…
子育てを考えたとき、多くの人が車の「利便性」をまず重視する傾向にあります。しかし一方で、別の基準から「子育てに大事な要素」を考えている人もいるようです。
「10歳、8歳、5歳の子どもがいて、今はマツダのCX-8に乗っています。3人目が生まれるまではミニバンに乗っていたんですけど、家族5人になると、やっぱり3列目まで使う機会が増えるので、安全性がちょっと気になったんですよね。
ミニバンだと、リアハッチからの距離が短いですし、衝突安全性試験で3列目の安全性まで公表している車種が見当たらなかったんです。
それでちょうど、CX-8は3列目の安全性も試験で確かめられているというのを知って、それならもうこれしかないなって。ただ結構幅もあるので、乗り替えた直後は不便に感じることもありましたね。
それでも長距離移動はすごく楽になりましたし、車内もとても静かなので、総合的には買ってよかったと思いますよ」(40代男性)
車の安全性を知るための国内基準としてよく用いられるのは、国土交通省と独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)が実施している「自動車アセスメント(JNCAP)」でしょう。事故が起きた際の衝突安全性能や、事故を事前に防ぐための予防安全性能をさまざまな観点から評価する試験ですが、3列目の安全性については評価する項目がありません。
そのため3列目の衝突安全性能を知るには、メーカーなどが独自に実施・公開している試験の結果を調べる必要がありますが、このような試験データを公表している3列シート車は非常に限られています。
一般に、追突事故の衝突速度は他の事故類型に比べて低くなりやすい傾向が見られることなどから、車選びにおいて3列目の安全性はあまり重視されない面があるようです。
一方で、2023年に警察庁が発表した資料によると、車両相互事故のうち追突事故は約36%を占めており、「高いスピードで追突される可能性」もわずかながら考えられます。そのため上のお話にもあるように、「3列目の安全性も万全にしたい」という心理も十分に理解できるものでしょう。
このように、子育て世帯の車選びに「明確な正解」はなく、重視する観点も実にさまざまです。自分たちらしい暮らしを実現するうえで、「ミニバン以外の選択肢」も十分に検討する意味があると考えられます。
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- 執筆者プロフィール
- 鹿間羊市
- 1986年生まれ。「車好き以外にもわかりやすい記事」をモットーにするWebライター。90年代国産スポーツをこよなく愛し、R33型スカイラインやAE111型レビンを乗り継ぐが、結婚と子どもの誕生を機にCX-8に乗り換える...