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これは護送車?特型警備車?警察の特殊車両10選をまとめてみた
目次
警察の特殊車両(1):特型警備車
特型警備車は学園紛争が盛んだった60年代に登場し、小型化や形状の変更などの改良を加えて、現在も運用されています。
横転防止のために、車体側面の下部には取っ手が設けられ、車両に取りつかれるのを防ぐために全体になだらかなフォルムとなっています。乗員が短銃、ガス銃などを使用する銃眼を設けていますが、武装としては高圧放水のみ。
警察の特殊車両(2):護送車
警察が被疑者を警察署であったり、地方検察庁・裁判所であったりへ移送するための車を護送車と言います。人員輸送車と並んで、比較的公道で見かける機会の多い特殊車両の一つです。
覗き見防止のスモークフィルムやカーテン、被疑者の逃走防止のための鉄格子が特徴です。外からはわかりませんが、ドアにかんぬきが装備されている車両も。重大事件の被告人を護送する場合は、大型車一台に被告と護送担当だけを使用する場合もあります。
実は一目でわかる、人員輸送車や遊撃車との違い!
警察官の輸送に使用する人員輸送車や遊撃車と形状が似ているので、勘違いしがちですが、人員輸送車や遊撃車は、窓の外側に金網が装備されています。また、機動隊の車両なので桜を象った機動隊章がついているので、実は一目でわかります。
警察の特殊車両(3):化学防護車(NBC対策車)
1995年に発生した地下鉄サリン事件や、2001年に発生したアメリカ炭疽菌事件を受けて発足した、核兵器(Nuclear)、生物兵器(Biological)、化学兵器(Chemical)を使用したテロや犯罪に対応する、「NBCテロ対応専門部隊」に配備された特殊車両です。
車体の密閉度を上げ、空気浄化装置を装備しており、乗員を外部の汚染から守ります。車外の放射線の測定や毒ガスの検知することができます。
GSM-4ガスサンプラー(化学物質測定用)、地域用線量率計3形(放射線測定用)などの測定機器が装備され、携帯測定機器も搭載されています。
気象測定装置や黄色三角旗の投下機(汚染地域のマーカー)、車体後部にマニピュレーターが備えられており、汚染された土壌のサンプルを採取できるのも特徴です。
警察の特殊車両(4):高圧放水車
主に機動隊に配備されています。通常の放水車の1.5倍にあたる12気圧で放水します。暴徒化した集団などの制圧に使用される車両ですが、平成23年(2011)3月の福島第一原発事故では、施設を冷却するために出動しました。
高所への放水にも対応
長いアームを装備し、高所への高圧放水が可能な高所高圧放水車もあります。
- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...